2004/08/06 22:53 |
国内ゲームメーカーの大手ナムコが,Valve社のゲーム配信サービス「Steam」のネットカフェ事業者向けサービスである「Steamサイバーカフェプログラム」の,正式代理店になった。 Valve社といえば,あの「Half-Life」で知られる有名ゲーム会社。近年ナムコは,Valve社より「Counter-Strike」のライセンスを取得し「カウンターストライク ネオ」の開発を手がけるなど,Valve社とは協力関係が築かれていた。今回の動きも,その延長線上にあると思われる。
このサイバーカフェプログラムに対応するタイトルは以下の通りで,
・Counter-Strike:Condition Zero ・Counter-Strike ・Deathmatch Classic ・Day of Defeat ・Half-Life ・Opposing Force ・Ricochet ・Team Fortress Classic ・Codename Gordon
目玉はやはりCounter-Strikeということになるだろう。これまでのネットカフェ事業者は「パッケージを購入する」という形で,買ってしまえば後はCounter-Strikeを自由に扱うことが出来たのだが,今回のプログラムによって,一定の使用料を支払うモデルに置き換えられることになる。 ちなみにこの「サイバーカフェプログラム」は,韓国では既に実施されているものの,ネットカフェの事業者から猛烈な抗議運動にあっているとか。今までは"ほぼ無料"で使えたものにお金がかかるということで,反対する気持ちも分からなくはない。とはいえ,これはなかなかに難しい問題だといえる。 というのも,Counter-Strikeは,中国や台湾などを始めとしたアジア地域で爆発的な人気を博しながらも,その実「パッケージはほとんど売れなかった」という悲しい過去を持つタイトル。事態を重くみたValve社が,自社の被った企業的な損失を防ぐために開発したのが,このSteamになるからである。現在Steamは,個人向けには無料で提供されているものの,来年には有料化との噂が囁かれているなど,Valve社も本格的に有料化へ流れを推し進めたい気配だ。
また後々には,Steam上で大作FPSとして注目を集める「Half-Life2」が配信されることも周知の事実。つまりは,Half-Life2の商用利用ライセンスも事実上ナムコが手にしたことになるわけで,その展開にも注目したいところである。去年には,公式サイトのフォーラムで開発者が「Half-Life2には最初から日本語が組み込まれている」と発言するなど,いろいろと物議を醸したHalf-Life2。現状,今年の9月頃の発売が濃厚のようだが……。 ちなみに,Half-Life2のパッケージ版の国内代理店は今のところまだ未定で,聞き及んでいるだけでも数社が名乗りを上げている模様。今回のSteamを含めたこれまでの動きを見る限り,ナムコが"よい位置"にいる可能性は高いかもしれない。(TAITAI)
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