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[G★2006#82]キャラの成長はRPG,戦闘はRTS。WeMadeの「NED」
いきなり細かい部分ではあるのだが,NEDというゲーム名にはどんな意味が込められているのか? Jeong氏いわく「いまはゲーム世界にある大陸の名前ということになっていますが,もともとはNever Ending Dreamingの略で,これが当初のタイトル案でした。ただし,ややインパクトに欠けるということもあり,現在は単にNEDという綴りの単語になっています」とのことだ。
廃された作品名の案とはいえ,そこにはそれなりにゲーム世界のキーワードが反映されているはず。そこで,続いてゲーム世界について聞いてみた。「このゲームの世界は,人類が火を使うようになってすぐの頃という設定です。史実において人類は,物質文明を発展させていって今日があるわけですが,このゲームではいわば精神文明が主体となった世界を描きます。あらゆる自然物や資源,観念やエネルギーには,それを司る“クリーチャー”がいて,そのクリーチャーを駆使できるクリーチャーハンターという職業が,この世界におけるエリートというわけです」(同氏)とのことだ。なるほど,シャーマニズムがそのまま進化したような,Never Ending Dreamingな世界であるかもしれない。
クリーチャーハンターである各プレイヤーは,ゲーム内でクリーチャーをペットのように使役する。これがマルチキャラクターコントロールの形になっているのは,以前の記事でも触れたとおりだ。Jeong氏は「配下に組み込めるクリーチャーは,現在のところ12種類いて,それぞれ属性があります。その属性同士の組み合わせで,例えば火に油を加えるように戦闘力を増幅する形を追求したり,さまざまな属性の攻撃に耐えるラインナップを研究したりするのが,プレイの楽しみです。クエストなどを通して手に入る新しいクリーチャーを求めてゲーム世界を冒険するわけですね」と言う。また氏は,このクリーチャーの組み合わせによるラインナップの工夫は「Warcraft III」に似たイメージだとも述べた。
さて,RPGとRTS両方の性格を持つのが,NEDの身上とされている。これはどういうことなのだろうか? Jeong氏の回答は,「戦闘部分がRTS的,キャラクターの成長要素がRPG的」というものだった。実際,ハンターたるマイキャラクターと,その配下にいるクリーチャーは,戦闘を通じて成長していくのだという。
クリーチャーの属性と組み合わせをめぐっては,クリーチャーからクリーチャーへスキルの伝達ができるのも見逃せないところだ。1体のクリーチャーは通常6種類以内のスキルを持っているらしいのだが,他クリーチャーからもらったスキルと自前のスキルを組み合わせることで,新たな技が使えるようにもなる。こうした要素となると,RTSどころかRPGでも珍しいものといえよう。
そのほか,クエストはMO/インスタンス形式になること,3〜4規模のパーティだけでなく,規模は未定ながらギルドシステムを導入することなども話題に上った。
サービス時期について聞くと,韓国国内では2007年後半にクローズドβテストを開始し,結果を見極めてからその先のステップに進む予定だという。海外販路に関しても聞いてみたが,Jeong氏は「作品コンセプトが欧米的だけに,ヨーロッパのパブリッシャが興味を持ってくれているのですが,開発は途上も途上ということで,海外サービスについて,まだ具体的に決まったことはありません」とのことだった。
「特殊な世界観だけに開発側の思い入れも強く,気合いを入れて開発しています。今後にご期待ください」という言葉で,Jeong氏はインタビューを締めくくった。
どこかで聞いたことのあるアイデアも多数含まれているような気がするものの,全体としては十分に野心的な作品であり,各部のバランスの取りようでは,新しいテイストのMMOタイトルとして,大いに歓迎される可能性もある。より開発が進んだ状態で,あらためて話を聞いてみたいと思った次第だ。(Guevarista)
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