プレイレポート
「The Tower of AION」初の大型アップデート「Episode 1.5 龍族の侵攻」の全貌に迫る(前編)
本アップデートにより,AIONのビギナーからベテランに至るまで,あらゆるプレイヤー層が恩恵を受けられる。それらの中でも最大の見所といえるのは,中〜高レベル向けに5種類が用意された,インスタンスダンジョン系の新コンテンツである。いずれも,天族と魔族にとって共通の敵である"龍族"が深く関与しており,AIONメインコンセプトの一つである“PvPvE”を強く実感させる内容なのだ。
今回はエヌ・シー・ジャパン本社にて,ローカライズ作業真っ只中のEpisode 1.5を取材させてもらった。その全貌をプレイレポートとして,2回の記事に分けてお届けしていこう。前編となる本稿では,中レベル帯向けのコンテンツ三つを中心に見ていきたい。
※取材時点で開発中につき,掲載したSS中の文言などは修正される可能性があります
「Episode 1.5 龍族の侵攻」特設ページ
http://aion.plaync.jp/episode/episode1.5/アビスのチュートリアル+インスタンスの登竜門
第三者に介入されずにアビスポイントがためられ,ノフサナアイテムがドロップするといわれる「ノフサナ訓練所」
ストーリーの設定から見ていくと,ここは"龍族"の兵士達の訓練所である。ここで訓練を積んだ龍族達は,天族や魔族の本拠地に向けて侵攻していくわけで,その前にこちらから襲撃してしまおうという狙いだ。
龍族は,アビスの中でも手強い敵として知られているが,ここにいるのは新米兵士なのであまり強くはない。エリアの序盤で出現するモンスターは,レベル25〜27のノーマルタイプだ。また,フィールドタイプのエリアということもあり,モンスターの数がそれほど密集しておらず,大リンクの危険も少ない。
実際に見たときには「もしかするとソロプレイで攻略できるかも?」と感じたほどで,適当にクラスを編成した3〜4人のパーティでも,よいペースで稼げそうだ。インスタンスと聞くと,"炎の神殿""アルカニス空中神殿"などのイメージが強いが,あれらと比べると訓練所のハードルはかなり低い。
ある意味,このエリアは,アビスにおけるチュートリアル的な役割も担っている。AIONプレイヤーならご存じかと思うが,訓練場への進入条件であるレベル25は,PCがアビスに進入できるようになるタイミングである。アーティファクトの争奪や要塞戦など,これまでなかったさまざまな仕掛けがアビスでは関わってくるが,このエリアにてダイジェスト的に体験できるのは,初心者にとってありがたいことだろう。
アーティファクトを発見。アビスでは新たなゲームシステムがいくつも登場するが,それらをコンパクトに体験できる |
アーティファクトを発動させると,ちゃんとバフが掛かる。画面左上に効果が表示されているが,これはボス戦の際に頼りになりそうだ |
ずんずん進んでいくと,訓練所とおぼしき砦を発見。この辺りからエリートモンスターがちらほら |
砦の内部はちょっとした迷路状の構造。屋外と比べると,訓練所の内部はモンスターの数が若干多めだ |
訓練所エリアの奥には砦があり,その最深部にはボスの“訓練所 守護神長”が待ち構えている。この近辺までくると,出現モンスターの多くがエリートタイプとなり,フルパーティ級の戦力が求められる。
訓練所 守護神長は,周囲にいる配下のモンスターとリンクするうえに,周りにモンスターが多いため,ほかと比べてちょっと難度が高いが,レジェンド級のアイテム(青字)のドロップ率も(体感では)そこそこあり,これを目標にしてみるのもよさそう。
このエリアの冒険に慣れて,コンスタントにボスを倒せるようになったら,キャラクターの強さ/プレイヤーの知識ともに,アビスへ本格参戦できる実力が備わることだろう。そこから先は,遥かに過酷なバトルが待ち構えているわけだが,これからは「アビスへ到達したらまず訓練所へ」,という流れが定着しそうな雰囲気である。
見た目はやたらと強そうなボスが登場。新米ディーヴァにとってはかなり楽しめそうなエリアだ |
見事にボスを倒すと,レベル25用の武器シリーズ(+盾)が得られる。トレード不可属性なので頑張って挑戦するべし |
「要塞戦」で勝利した種族のみのご褒美
ハードルに見合った報酬が得られる「アビス宝物庫」
「アビス宝物庫」が導入されることで,要塞戦に対するモチベーションが大きく向上するはず。長い目で見ると,自分の種族への団結心にも結びつくだろう |
宝物庫の入口は要塞の地下にあることが多い。占領している間は同種族のNPCが守ってくれるので,敵対種族に邪魔されることは少なそうだ |
宝物庫の内部は,迷路状の作りをしたダンジョンで,道中に出現するモンスターにはエリートタイプも出現する。ダンジョンにはさまざまなものがあり,なかにはモンスターを倒し,鍵を奪いながら進んでいくという,いわゆる“研究所”のエリアに近い展開のダンジョンもある。ただし,扉の枚数が多いことから,すべてを開けることはできず,道順は厳選せねばならない。そして攻略するルートによって,待ち受けるネームドモンスターやお宝などの報酬が変化する仕組みだ。
そのほかにも細かなギミックもいろいろとあるようで,じっくりと確認したいところだが,アビス宝物庫のインスタンスは制限時間が設けられている。10〜15分以内(要塞によって異なる)にクリアせねばならず,タイムアタックにも似た独特の緊張感があるのだ。
要塞のある場所によって難度は大きく異なり,アビスの「下層部」「上層部」の二つで大別されているようだ。例えば,アビス下層部から行ける宝物庫の「左の翼の影」(西シエル要塞)では,レベル35以上のモンスターが主に出現する。
一方,アビス上層部から行ける「クロタン地下要塞」(クロタン要塞)に出現するモンスターは45以上であった。ざっと見たところ,とくにアビス上層部の宝物庫は,実装からしばらくの間はお宝まで辿りつくことがかなり困難のように思えた。
道が放射状に分かれているが,時間制限があるためすべては回れない。滑空でショートカットを試みたところ,なんと“滑空禁止”のエリアであった |
待ちに待ったお宝タイム。いくつものハードルを乗り越えて到達できたわけで,報酬のグレードにも期待がかかる |
では,そこまで苦労した先でいったいどんなお宝が待っているかだが,さすがに素晴らしいモノが揃っている。例えば,クロタン地下要塞では,「古代の遺物」と呼ばれる素材品が得られるが,これを合成することで,ユニーク防具の「ディヴァイン ドラゴン シリーズ」(レベル50用)が完成するのだ。委託販売でユニークアイテムの相場価格を見れば,アビス宝物庫がコアプレイヤーで大きく賑わうことは想像に難くないだろう。
ここから先のSSは,アビス上層の宝物庫エリアのものだ。エリア内へ入ると早速,レベル45のエリートがお出迎え |
大小さまざまな部屋が無数にあり,それらが通路で繋がった構造。扉を開けるためには鍵が必要となることも |
こちらの宝物庫エリアも時間制限があるため,すべての部屋はカバーできない。そもそも,扉を開けるための鍵の数が絶望的に不足している |
最深部とおぼしき場所でアーティファクトを発見。調べたところボスが出現したが,何らかのギミックが関わっているようだ |
・アビス下層の宝物庫エリア(対象レベル30〜42,制限時間15分)
サルファ ツリー列島要塞「サルファ ツリーの巣窟」
東シエル要塞「右の翼の影」
西シエル要塞「左の翼の影」
・アビス上層の宝物庫エリア(対象レベル40〜50,制限時間15分)
アステリア要塞「アステリアの深淵」
ラ ミレン要塞「ラ ミレン地下要塞」
クロタン要塞「クロタン地下要塞」
ドキサス要塞「ドキサス地下要塞」
古代都市ルー要塞「古代都市ルー地下要塞」
ちょっと気になったので,一度外に出てから再度挑戦。すると今度は,“覚醒中”のボスに遭遇。こちらのほうが断然強かった |
最深部で宝箱を開けたら,このような品揃えであった。ユニークの装備品を作る際に必要な素材品だろうか? |
アビスに投げ出された哀しきシューゴ族
飛空船が舞台のインスタンス「シュラクの海賊船」
エリュシオンやパンデモニウムの船着場から,シュラクの海賊船へと乗り移る。初回はちょっとしたクエストを行う必要がある |
船とはいっても海ではなく,空を飛ぶ“飛空艇”である。空の色を見る限り,ここはアビスではなさそうだ |
エリア内に入って最初の大広間。各モンスターの強さはレベル41のエリートだが,これくらいの数ならなんとかなりそうだ |
この海賊船は「スティール クロウ号」という名で,乗り込んでいるのは「シュラク族」である。シュラクというのは初めて聞く名前だが,これは「ぎゃるん!」でお馴染みのシューゴ族から派生した一部族である。
これにはちょっぴり哀しいストーリーがあり,陽気に暮らしていたシューゴ族の一部が,ある日突然起こった「大崩壊」により,アビスへと吹き飛ばされてしまうのだ。過酷な環境で生き抜くことを余儀なくされたシューゴは,己の肉体を鍛え上げ,天性の商才を龍族相手に駆使してきたのである。彼らが名前をシュラクと改めたのも,軟弱だった過去との決別の意味も含まれている(のかもしれない)。
このあたりのストーリーの顛末については,シュラクの海賊船へ進入するクエストを通じて少しずつ明らかにされる。世界観がなかなか作り込まれているMMOなので,大型アップデートの際はこういった部分にも注目したいところだ。
スティール クロウ号に乗り込んでいるのは,シュラク族の中でもとくに好戦的で悪名高い「スティール ビアード海賊団」である。当然ながらアクティブタイプのモンスターで,しかも屋内のインスタンスであることから,広間などには思いっきり密集している。いったいどのようにして攻略していくのか,さっぱりイメージできないような場所もちらほら。
内部には鍵の掛かった扉がいくつもある。中層を一直線に進むのならともかく,下層や上層を経由するルートはかなり複雑 |
ふと横へ目を向けると,シューゴ族のNPC同士が喧嘩をしていた。どうしても心の底からは憎みきれない種族である |
しかし,本エリアには,下層と上層を経由する別の攻略ルートもある。中層を一直線で進むよりも難度は高く,その分報酬も優れているとのこと。
取材時に拝見した資料の中には,ユニークアイテムのシリーズも確認できたが,レベルキャップまで第一線で十分使えそうな性能である。再挑戦時間が5時間とちょっと長めではあるものの,エリアへの移動が手軽に行えるので,コアプレイヤーにとって人気が出そうなエリアだ。
とりあえず前編はここまで。後日掲載予定の後編では,天族と魔族が内部で激突するEpisode1.5の目玉コンテンツ「激戦地 ドレドギオン」と,未来にて滅びる運命を迎える天族の故郷「暗黒のポエタ」の,2コンテンツを中心に紹介していこう。
オマケのスライドショウムービーでは,後半の内容も丸ごと載っていたりするのだが,詳しい話はまた近日中に紹介したい。
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The Tower of AION
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