プレイレポート
「マビノギ英雄伝」で,第8のキャラクター「リン」が7月23日に登場。敵を攻撃し続けることが重要なテクニカルな槍使い
今回は,アップデートに先駆けてリンのテストプレイを行ったので,プレイフィールを交えつつ彼女の能力を紹介していこう。
亡国の姫君「リン」は,可憐な見た目に反して槍を自在に操る猛者
リンは,「柔花国(じゅうかこく)」の姫君で,幼い頃に王国が失われてしまい,強い仲間を探すために旅を続けているという設定のキャラクターだ。彼女が扱う武器は大きな槍(バトルグレイブ)で,可憐な見た目に反してこの槍を自在に操って戦うことになる。
槍というと,突きのモーションが多いイメージのある武器だが,実際には薙刀のように払う動きも多く,近接攻撃主体のキャラクターにしては攻撃範囲が広い。動きが素早いので操作は忙しいものの,攻撃のモーション自体は素直で分かりやすく,初心者でもリンが華麗に戦う様子を堪能できるだろう。
リンの戦闘においての最大の特徴となるのは,「落花」スキルの存在だ。特定の攻撃を行うことで,敵に落花を刻むことができ,さらに近接攻撃スキルの「開花」を使うことで,刻んだ落花を一気に炸裂させて大ダメージを与えられるのだ。この「落花を刻む→開花させる」という流れを,いかにスムーズにできるかが,リンを使ううえで重要なポイントとなる。
基本的なスキル構成は,通常攻撃とスマッシュを基本としたものになっているので,操作自体は既存のキャラクターとそれほど変わらない。リンのスキルをひとつずつ紹介していこう。
・バトルグレイブマスタリ
全キャラクターが所持している武器用パッシブスキルのリンバージョン。バトルグレイブ系列装備の重量を減少させ,より高いレベルの武器を装着することが可能となる。
・落花
リンの最重要スキル。ボスなどの強力なモンスター限定で,最大10個までの落花を刻むことができる。刻んだ後に何もしないと60秒後に消滅してしまうので,常に落花を刻み続けて,維持時間を延長させながら戦うのが理想だ。
ただし,落花を刻めるスキルは,一部のスマッシュ攻撃とSPスキルに限られるため,敵の攻撃を避けながら落花を刻むのはなかなか難しい。少し遠くから通常攻撃を空振りして近づき,落花を刻めるスマッシュ部分だけを当てるといった工夫も必要になるだろう。
開花で炸裂させたときのダメージは,落花の個数によって変わってくる。最大数である10個の落花を刻み込んでから炸裂させると対象を一瞬硬直状態にすることも可能で,同時にスタミナが全回復するというメリットがある。
ちなみに,特定のスマッシュをジャストタイミングで発動して強化攻撃にすると,落花ではなく「真落花」を刻める。青い光点で表現される通常の落花とは違い,真落花は金色の光点で表現され,炸裂時に20%増のダメージを与えることができる。練習を重ねて強化攻撃の精度を上げれば,そのぶん火力も増えていくというわけだ。
・開花
前方に掌を押し出すようにして打撃を与え,ヒットすると落花を炸裂させられる。接近して使う必要はあるが,最大まで落花を刻んでの一撃は,それまでの苦労が報われる感じで,かなり爽快だ。
・突風
(マウスモードの場合)右クリックを長押しすることでチャージ可能な突進スキルだ。この技をヒットさせると,「連携斬」の効果を得ることができ,これを使うと,次のスマッシュで刻まれる落花の数が増える。チャージ中に移動することも可能なので,うまく使えば敵との間合いを詰めつつ,落花を刻む効率もアップさせられる。
・天撃
通常攻撃1回のあとにスマッシュを行うと発動する。相手を斬り上げ,軽いモンスターを空中に浮かせることが可能だが,落花を刻めず,リーチも短い。
・破陣
通常攻撃2回のあとにスマッシュを行うと発動。モーションがなぎ払いなので,攻撃範囲が広め。このスキルも落花を刻むことはできない。
・殲撃槍
破陣からのスマッシュで発動し,対象を強く突き刺す。敵に落花を刻み込める重要な攻撃だ。殲撃槍が発動する前に,3回の攻撃を挟むものの,落花を刻める攻撃としては発生が早いほうなので,使用頻度は高い。
Cランク以上になると真落花を刻める強化攻撃を行えるようになり,殲撃槍自体のダメージも30%上昇する。強化攻撃は,右クリックを押し続けて適正なタイミング(槍を持った手元が光った後)で離すと発動する。成功すると花びらが舞うようなエフェクトが出るので,普段から練習しておくと良いだろう。
・飛流
通常攻撃3回からのスマッシュで使える,連続で回転しながら周辺の対象を攻撃するスキル。3打〜4打目の攻撃範囲が広いため,ダンジョンの道中で敵が密集しているような場所で役に立つだろう。
・還流槍
飛流からさらにスマッシュを追加したスキルで,最後のスマッシュをヒットさせると落花を刻める。殲撃槍よりも発動までに1打多いが,横方向の範囲が広く,動き回る敵に対して当てやすいのが利点。
最後のスマッシュを長押し(といっても一瞬)し,手元が光ったタイミングで離すと強化攻撃が発動する。
・雷電
通常攻撃4回からのスマッシュで使える,発動までに時間のかかる攻撃。空中に飛び上がってから正面の対象に向かって槍を振り下ろし,周囲の敵にダメージを与える。飛び上がるモーションでかなり前進するので,対象がやや遠くにいるときに使うのが理想だろうか。
・天雷槍
雷電から追加のスマッシュで発動できるスキルで,最後のスマッシュをヒットさせると2つの落花を刻むことが可能だ。強化攻撃にも対応している。しかし,攻撃モーションとしては6打目となるわけで,これで落花を刻んでいくのはかなり難しい。
・殲風
回避キー2回押しで発動できるスキルで,正面の対象を攻撃してから後方へ大きく飛び退く。タイミングはシビアだが,回避時に敵の攻撃をガードすることも可能だ。
特徴としては,攻撃に成功すると次の落花付与数を増やす連携斬の効果が,攻撃を跳ね返すと「神速」の効果が得られること。神速は,一瞬で対象の後方へ移動することができるbuffで,殲風でガードに成功すると攻撃してきた対象の方へ高速で移動して接近戦に持ち込める。連携斬,神速ともに一度発動すると効果は消えてしまうことを忘れずに。
・連風
ほかのキャラクターにもある無敵時間付きの移動回避技。連携中に敵の攻撃モーションを見るなどして危険を感じたら,連風で間合いを離して仕切り直そう。
・連風斬
連風で回避中にスマッシュを入力すると,横に薙ぐようなモーションの追加攻撃を行える。
・緋想天
連風斬からスマッシュを1打追加したスキルで,ヒットさせると落花を刻める。強化攻撃ができたいため,真落花によるダメージアップは狙えないが,比較的出は速く,回避から反撃に転じることできるので,一番落花を刻みやすいスキルと言えるだろう。
・一閃(SP消費:250)
飛び上がって地面に槍を振り下ろし,正面に向けて強力な波動波を起こす遠距離攻撃スキル。開花に代わって落花を炸裂させることができる。
・三連閃(SP消費:375)
正面の対象を3回連続で突き刺した後,好きな方向へ向かって移動攻撃を行う。突き刺すと同時に,敵に刻まれている落花を最大3つまで真落花に変化させるという特徴を持つ。
・花蝶舞(SP消費:250)
近くの対象を連続で攻撃するスキル。ヒット数が多くダメージも大きいが攻撃範囲は狭い。
・飛連撃(SP消費:250)
広範囲の敵を攻撃できるスキルで,発動後にスマッシュキーを押すと最大3回まで連続攻撃が可能。このとき,最大3つの落花を刻み込むことができる。ただし,連続攻撃には追加のSPが必要。
・滅花斬(SP消費:750)
槍の先に力を集めて前方の広い範囲に強力な攻撃を加えるスキルで,落花を炸裂させる効果がある。
・百花乱舞(SP消費:1000)
リンの最大のSPスキルにして,変わった性能を持つ。百花乱舞を発動すると無敵状態になり,ほかのSPスキルをクールタイムなしで連続使用できるようになる。発動後,キャラクターの少し下あたりに専用のスキル欄が表示され,そこから各スキルをショートカットの要領で選んで使用していく感じだ。
発動中はSPゲージが徐々に減少していき,SPがなくなると百花乱舞が解除されてしまう。また,百花乱舞中のほかのSPスキルは,消費SPが減り,それに応じてダメージも低下する。ただし,滅花斬だけは,発動で全SPが消費される代わりに,残りのSPの量によってダメージが増える。
百花乱舞中は,敵の攻撃で怯むこともなくなるため攻撃に集中しがちだが,敵の攻撃を受けるとHPではなくSPが減ってしまうので注意したい。
各スキルの性能から導き出されるリンの戦術は?
各スキルの特徴を考えると,操作技術は求められるものの,スキルと回避の組み合わせで多彩な連携攻撃を使う楽しさがあるキャラクターと言える。敵の状況や間合いによって各スマッシュを使い分けて落花を刻みつつ,さらに回避も行うとなると,的確なスキルの使用が求められる。比較的隙の少ない殲撃槍や緋想天を駆使しつつ,各種強化攻撃をうまく使ってダメージアップを狙うことになるのではないだろうか。
また,突風と殲風で付与できる連携斬を活用して,効率的に落花を刻んでいくことも重要だろう。
それでも,落花を10個刻むのはどうしても時間が掛かってしまうため,小刻みに炸裂させてダメージを稼ぐというのも,ひとつの作戦だ。ボス級の敵は強烈な攻撃を行ってくることもあり,どうしても近づけないタイミングが出てきてしまう。10個刻むことに固執して,60秒ルールで落花を失うぐらいなら,先に使っておくことも頭に入れておきたい。
こうして見ると複雑そうに感じるかもしれないが,キャラクターの成長に合わせて使えるスキルも増えていくことになるので,プレイしているうちに自然とそれぞれのスキルの使い方を覚えていけるはずだ。
SPスキルに関しては,プレイスタイルによって使い方が違ってきて面白そうだ。百花乱舞を発動して,飛連撃で落花を刻めるだけ刻んで滅花斬でフィニッシュというのは誰でも考え付きそうだが,あえて百花乱舞を使わず,小まめに三連閃などを使いつつ開花をぶちこんでいくというのも手だろう。
防御面を見ると,移動しながらの回避で発動する連風が使いやすいが,できればリンならではの回避スキルである殲風を活用したいところ。神速buffによる背後への移動は遠距離攻撃にも適用されるため,遠くから攻撃してくるような敵に対しても有効だ。強化攻撃と同じように,熟練したテクニックは必要不可欠にはなるが……。
以上,スキルを中心にテストプレイで得られたリンの使い勝手を紹介してみた。テストプレイの時間が短く,各スキルの細かい仕様やダメージ量などは調べられなかったが,リンというキャラクターの概要はお伝えできたのではないだろうか。リンの実装にあわせて各種キャンペーンが行われるとのことなので,この機会にリンの槍術を実際に試してみてほしい。
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