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GeForce 8M
  • NVIDIA
  • 発表日:2007/05/09
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印刷2007/06/13 10:00

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ノートPC向けGeForce 8の最上位モデル「GeForce 8700M GT」発表

GeForce 8700M GT。TDPは35Wとなる
 2007年6月13日10:00AM,NVIDIAはノートPC向けGPU(グラフィックスチップ)「GeForce 8M」シリーズの,現時点における最上位モデルとして「GeForce 8700M GT」を発表。製品ラインナップへ追加した。

 “8700”が冠されたのは,デスクトップ向けGPUを含めても,今回のGeForce 8700M GTが初めてだが,下に示したを見てもらえれば分かるように,スペック的にはこれまでの最上位モデル「GeForce 8600M GT」(G84コア)をベースに高クロック化した製品という理解で問題ない。



 ストリーミングプロセッサ(Streaming Processor)の数は32基で,これはGeForce 8600M GTや,デスクトップ向けGPU「GeForce 8600 GT」と同じ。メモリインタフェースも128bitで同じだ。
 ただ,上の表を見ると,GeForce 8700M GTのメモリインタフェースのところに,「Dual-rank」とあるのが分かる。何となくデュアルチャネルインタフェース風の名前がついているが,これは,メモリコントローラ内のバッファを使って,あたかもデュアルチャネルのように動作させる手法のこと。メモリコントローラそのものは128bit幅のまま変わらないため,メモリバス帯域幅が向上するわけではない。

Dual-rankによって3Dパフォーマンスに好影響が出るとすれば,それはメモリクロック高速化の賜物であり,メモリバス帯域幅によるものではない
 Dual-rankインタフェースは3Dパフォーマンス向上のためにあるのではなく,高解像度化するノートPCのディスプレイや,高解像度ビデオが要求するような,グラフィックスメモリ大容量化へのニーズに応えたものだと,NVIDIAは説明する。
 どういうことかというと,ノートPCでは,グラフィックスメモリの実装に面積的な制約がある。例えばノートPC用拡張カードのデファクトスタンダードであるMXMの場合,小型ノートPC向けのMXM-I(70×68mm)だとメモリチップは最大4個しか搭載できない。大型ノートPC向けのMXM-II(73×78mm)でも8個だ。
 半面,最近ではノートPCのディスプレイ解像度も高くなっており,高解像度ビデオのニーズもあるので,グラフィックスメモリ容量は多いほどいい。また,より高速なグラフィックスメモリを使えば,より高解像度&高リフレッシュレートでの表示も可能となる。
 そこで比較的安価な,粒度の低いメモリチップをデュアルチャネル構成で搭載することにより,コストを抑えつつ,グラフィックスメモリの大容量化を図ろうというのが,Dual-rankというソリューションだ。もっといえば,容量512MBを実現するとして,512Mbit×8よりも256Mbit×4×2(Dual-rank)のほうが,コストでは圧倒的に安価なうえ,高速タイプの選択肢も多い,という理屈である。

 肝心のパフォーマンスだが,NVIDIAによれば,DirectX 10世代のノートPC用GPU最速であると同時に,DirectX 9世代GPUとして見た場合,GeForce 7のミドルハイクラス製品,「GeForce 7900 GS」よりもベンチマークスコアは高くなるとのこと。GeForce 8600MベースのGPUであるため,描画負荷が高まるようなケースでは,NVIDIAが示すような結果にはならないと思われるが,大まかな目安にはなるだろう。

ベンチマークソフトや「Half-Life 2: Lost Coast」「Far Cry」で,GeForce 7900 GSよりもGeForce 8700M GTのほうが高速と謳われている
こちらはGeForce Go 7世代のハイエンド「GeForce Go 7950 GTX」と比較して,3DMark05のデフォルト設定でGeForce 8700M GTのほうが高速とアピールするスライド。GeForce 8シリーズは3DMarkのスコアが実ゲームでの比較より高めに出るので,これは話半分に聞いておく必要がありそうだ


dynabook Satellite WXWを持つNVIDIAのRavi Kaushik氏(Marketing Manager, Mobile Products)。COMPUTEX TAIPEI 2007に合わせて開催された事前説明会では氏が説明を行った
 ところで,ハイエンドをターゲットとしたモバイル向けGPUの新製品というと,「日本市場では今のところ搭載製品の予定はない」というオチがつきがちなのだが,今回は東芝がローンチパートナーとなり,「dynabook Satellite WXW」という搭載製品が発表されている。

 同製品の詳細は別記事を参照してほしいが,ゲームに使えそうなモバイルGPUを搭載したノートPCの第1弾が,国内の大手メーカーから出てきたことは,なかなか感慨深い。GeForce 8700M GTの登場を機に,3Dパフォーマンスを武器にしたノートPCの市場がさらに活気づくことを期待したいところだ。(佐々山薫郁&ライター:本間 文)

左は,GeForce 8Mの「PureVideo HD」を用いると,高解像度ビデオ再生時のCPU負荷が大幅に下がると謳うスライド。右は,2006年第3四半期をもって,ノートPC向け単体GPU市場のシェアでNVIDIAはAMD(旧ATI Technologies)を抜き去り,業界のリーダーになったとするスライドだ。2007年第1四半期時点では60%のシェアを獲得しているという
これらはオマケ的に示されたスライド。「ロスト プラネット エクストリーム コンディション」をGeForce 8シリーズとXbox 360でプレイすると,見栄えがこれだけ違う,とアピールしているわけである
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