連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第364回「次を提示すること」
……これらはすべて「モンスターハンター」(以下,モンハン)あるあるね。
昨年末から「モンスターハンタークロス」(以下,モンハンクロス)にハマって早半月,ようやく村クエが終わりました。私,モンハンはシリーズを通して好きだけれども,決してうまくはないのよ。タイムアタックとか称号集めとかまったく興味がないし。
でも,なぜかずっとプレイしてるのね。何なんでしょうね。一体モンハンの何が面白いのかしら。これを読んでる人の中にもいると思うのよ。「モンハンモンハンってみんな言うけど,一体,何がそんなに面白いんだい?」という人が。実際問題,ブームに乗った感はあるわよね。
ほら,普段ゲイムをヤらない人がモンハンをヤる理由に,「モンハンだから」っていうのはあると思う。言ってしまえば,モンハンはゲイムの外の世界において……プロレスでよく言われるところの対世間において,「ドラゴンクエスト」(以下,ドラクエ)に匹敵するタイトルになっているってことかもしれないわね。そこに細かい理由なんてないのよ。普段あまりゲイムで遊ばないけど,ドラクエだけはプレイする人っているじゃない。それと一緒。
このようにブームを作り上げて,波に乗れると強いわよね。普段ゲイムをプレイしている人達のパイの奪い合いではなく,普段はプレイしない人達に対して売れるわけだから。そのためには,「今回のモンハンも面白いよ」っていうアナウンスができればいい。まあ,そのためにはちゃんと面白くあり続けなきゃいけないんだけど。
前々から思っているんだけど,ゲイムでもタレントさんでもなんでもそう,有名になればなるほどそのプレッシャーも大変なものになるんでしょうね。みんながイメージする像を裏切るわけにはいかない。ゲイムだったらストレートに面白くなければならない。好感度が高いタレントさんだったら,不倫するわけにもいかない。まあ不倫はそもそもダメではあるんだけど。
ただ,人を好きになるのに本来理由はないからね。あったとしてもそれは後付けだから。好きになった人の「こういうところが好き」なだけで,「こういう人だから好きになった」わけではないと思うのよね。好きなところありきだったら,ほかにも同じようなところを持っている人はいるわけだし。まあ,それ含めて自由ってことよ。後付けで好きになっちゃいけない理由もない。
ともあれ,有名になるってことは,そういう例えば「恋」という,本来は自分の都合だけの話でも,自分だけのものではなくなるってことだからね。みんなに知ってもらっていることで商売している人が,急に個人の権利を振りかざすのは違うかな,と私は思うわ。ただ,それとは別に,関係ない周囲の人が有名な人のプライバシーに踏み込んでいって荒らすのも違うと思う。要するにお互いが節度をもって距離感を保とうよっていうのが,私の意見ね。
有名な人が「プライバシーの境界線はあいまい」とよく言うけど,それは周囲と自分の距離感の取り方が適度な場合に初めて成立するものなのかな? とは思うわね。有名な人や企業は,何かがあったら一方的に踏み込まれてしまう。そういう恐ろしさは感じたわね,最近。
おっと,話が壮絶にそれたわ。有名に,それも国民的レベルで名を知られると,それはそれで大変だなぁってことが言いたかったんですかね,私。その座に居続ける覚悟と努力が必要なのよね,きっと。その座を欲している人は大勢いるわけだから。
ただ,私がしたい話はそこからなのよ。いくら有名になったところで,すべての人に好かれるとは限らない。ゲイムで言うと,ドラクエもそうなんだけど,いくら名前が通っていて,ものすごく売れているとしても,ゲイム好きのがすべてがプレイしているわけではないっていうのも,また事実なのよね。
面白いのは確かなのよ。多くの人がハマってるわけだから。なので,私としては知っているけれども,プレイしそびれてる人に伝えたいのよね。何が面白いのか,ということを。
ただね,これもまあモンハンに限ったことじゃないんだけど,そこを乗り越えればがぜん面白くなるからね,ゲイムって。で,モンハンの場合は救いがいくつかあるのよね。それが協力プレイだったり,武器や防具の強化だったりするわけ。
協力プレイでは,友達が自分を強くしてくれるのよ。直接強くしてくれるわけではないんだけど,友達がモンスターを倒してくれることによって,そのモンスターの素材が手に入って,武器や防具が強化される。そうすると,攻撃力や防御力が上がる。自分が強くなるっていうのは楽しいもんだからね。それを,友達が手伝ってくれたら,楽しくないわけがない。
だから,国民的ゲイムになればなるほど,言い換えるとモンハンで遊んでいる周りの友達が増えれば増えるほど,モンハンは楽しくなっていくと言っても過言じゃないでしょうね。だから,うまくなくても楽しいのよ。
逆説的に言うと,一緒にプレイできる友達がいるのであれば,初心者でも普段ゲイムをプレイしない人でも,モンハンクロスがはやっているこのタイミングで,モンハンに手を出してみてもいいんじゃないかしら。楽しいよ。私はほとんどソロプレイだけど。
ちょっと作り手立場の話になるんだけど,ゲイムでもプロレスでもアニメでもそうなんだけど,次を提示することって非常に大切なのよね。いったん区切りがついたところで,その次をさりげなく提示する。一話の中でも,全体を通しても。きっちり終わらせるだけでは,次につながりづらいケースがあって。そこをうまくつなげられるかどうかが,腕の見せどころなのよね。
プロレスで言うと,常に面白い試合をする人がいる。でも,面白い試合をする能力と,次が見たいと思わせる能力ってまた別なのよ。まあ,内包されてる部分もあるんだけどね。逆に,いつも名勝負ってわけではないけど,どうしても次が見たくなるタイプの選手もいる。その二つ,実は別の要素なんですよ。
そういう意味でモンハンは,やはりネクストの提示がうまい。もう一回ヤりたい! って思わせてくれる。ソロプレイでもそうだし,通信プレイでもそう。いや,すごいと思うわよ本当に。だから,私のように友達がいない人でも,最初にあるアクションのハードルを乗り越えられれば,一気に面白くなる。ストーリーはあってないようなもんだけど,次が気になる,そんなゲイム。逆にストーリーじゃない形で次を提示できるってのが,そもそもすごいんだけどね。
というわけで,モンハンクロス,おススメですよ。国民的タイトルの自覚なのか,シリーズで一番ストレスを感じさせない作りになっているわ。まだモンハンをプレイしたことのない人は,今回から始めるのがいいと思う。これホント。そんな感じです。
私ももうしばらくプレイすると思います。原稿のネタに困ったら,モンハンクロスについて言及する勢い。ひとまずモンハンあるあるはまだいっぱいあるわ。逆に,モンハンあるあるがこの先の記事で出てきたら,その週は新たにゲイムをプレイできなかったんだなって思っていただければと。先に言っとけば,許されるでしょ。
……やだなあ,あくまで保険であって,毎週ゲイムし続けるに決まってるじゃない。だって,細々とでも読んでくれてるみんながいるんだから! 私のゲイムライフはもはや私だけのものではないんだから! あんまり思ってないけど。そんな感じでまた来週。
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「Fallout 4」「ウイニングイレブン 2016」
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「シヴィライゼーション レボリューション 2+」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「モンスターハンタークロス」
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜」
|
- 関連タイトル:
モンスターハンタークロス
- この記事のURL:
(C)CAPCOM CO., LTD. 2015 ALL RIGHTS RESERVED.
- モンスターハンタークロス (【数量限定特典】「ニンテンドー3DSオリジナルテーマ(2種)ダウンロード番号」 同梱)
- ビデオゲーム
- 発売日:2015/11/28
- 価格:¥450円(Amazon) / 770円(Yahoo)