連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第539回「自分の人生の主人公は自分」
なぜなら,自分の人生の主人公は自分だから。生きている限り物語を書き続けなきゃいけない。誰かに読まれるための物語ではなく,自分が読むための物語。だから,死ぬ瞬間に自分で読み返したときに「いい話だなあ」って感動できるようにしなければならない。自分が唯一の読者だからね。
ということは,主人公である自分はカッコ良く生きなきゃいけないわよね。他人にどう思われたいかよりも,自分が自分のことをどう思いたいか。そうやって生きていきたいものよ。なので,負けたあとだからこそ立ち上がるわ。負けたあとにどうするかが,カッコ良さを左右すると思うから。
ストーリーの流れとしては,ヤマダくんが自作の妄想RPGを作るにあたって,現実で起こったことを題材にしつつ,ゲイムを完成させていくという感じなの。こういう,自分の作品で自分自身を主人公にするという考え方,私はとっても好きよ。
そしてストーリーもそうなんだけど,もともとはスマホ向けに配信されていたということもあってか,ゲイム内のすべてのプレイ感が軽いのがこのゲイムの魅力でしょうね。ダンジョンは一筆書きで進んでいき,ダンジョンクリアの報酬はランダム。で,お金で装備を育てることもできる。
要はプレイすればするほど強くなっていく見返り型のゲイムね。で,プレイ感覚も軽いしテンポもいいもんだから,ついつい繰り返しプレイしちゃうの。言っちゃえば,強くなるために作業するゲイムなんだけど,作業が苦でなくむしろ楽しみだったりするのよね。ここがこのゲイムの素晴らしいところじゃないかしら。手軽にRPGを楽しみたい人にはすごく向いているゲイムだと思うわ。
さっきも軽く触れたけど,ストーリーも現実的なようで全然現実的でない感じが面白いしね。プレイを重ねるごとにどんどん話が展開していく感じも心地いい。最初からたたみかけてくるから,乗ってくるまでに時間がかかるってこともない。
そして,決してうまくいくことばかりではないのもいい。これもまた人生と同じ。ダンジョンが一筆書きで進んでいくので簡単かと思いきや,決してそんなことはないのよね。体力管理もしっかりしなければならないし,アイテムの使いどころも重要。ダンジョンに入るにあたってどういう準備をしなければいけないかも大切。……やっぱり人生じゃないか。
ついでに言うと,ゲイム内ではあるアイテムを使うと死んでも復活できる要素があるのよ。でも,そのアイテムはなかなか手に入らない。だから,諦めが必要な部分もあるし,諦めずに続けたほうがいい場合もある。難しいわよね。
現実の人生も「諦めないほうがいい」と一般的には言われるわ。ただ,現実には一度何かを諦めたほうが結果的に成功するケースだってある。
例えば,一人の人に恋をしてずっと諦めないほうがいいのか,それとも諦めて次の恋を求めたほうがいいのか。どっちが正解かなんて分かんない。ただ,結果的に幸せになれれば,それがいいと思うの。それは周りがどうこう言う問題じゃない。ストーカーとかそういう犯罪行為は周りがどうこう言うだろうけどね。犯罪行為以外は,自分で決めるしかない。
若干話が逸れたけども,このゲイムはテンポがいいがゆえに,そういう諦める選択もアリと言えばアリなの。後悔しないほうを選ぶといいわ。人生と同じように。主人公は自分なんだから,自分が一番カッコいい選択を。
というわけで,今週は人生の奥深さを感じるような,そうでもないような不思議な名作,勇者ヤマダくんをご紹介しました。気になった方はぜひ。面白いから。
でもまあ,勝つって難しいわよね。勝つために頑張るけども,必ずしも望む結果にならないことが多い。それでも次に勝つために頑張る。その繰り返し。作業といえば作業。ただ,どうせヤるなら楽しく作業したいじゃない。勇者ヤマダ君はそれができるゲイムです。私もそうやって生きていきたいと思った惨敗後の心境でした。ではまた来週。
今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」
Nintendo Switch:「勇者ヤマダくん」
iOS:「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」
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勇者ヤマダくん
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