ムービー
物理シミュレーションの実際,「ViZiMO」の動作ムービーを掲載
まず,ViZiMOでどんなことができるのかのサンプルとして,用意されているデモを3本紹介しておこう。
自動車は用意されているオブジェクトで,乗る(車の近くでXキー)と,車の運転動作に切り替わる。運転のためのキー操作は,キャラクターの移動とほぼ同じだ。ひっくり返ることもあれば,段差があればジャンプしたり,坂道でアクセルを緩めると道なりに転がっていってしまう。ひっくり返ったときによく見ると,アクセルオンで後輪が回転し,ハンドルを切ると前輪が曲がるのが確認できる。さらに横転した状態で前進させようとすると,(タイヤの上端が接地してるのか)逆方向に進むことから,車の挙動もそれなりに物理シミュレーションの結果で動作しているらしいことが分かる。
それなりのコースが作ってあるので,それなりに遊べるデモである。ただ,あのコースはどうやって作ったのかというと,ひたすら地形チップを敷き詰めてあるわけだ。思いどおりの地形を作るのは簡単ではない。地形のテンプレートは5種類用意されているので,それらを利用するのがよさそうだ。
→カーレース (1分5秒:24.7MB,MPEG-1)
→カーレースその2 (1分13秒:27.7MB,MPEG-1)
公園内にはいろんなオブジェクトが配置されている。ブランコは攻撃キーで漕ぐことができる。
ムービーにはないが,シーソーの動作は未実装のようで,乗ろうとするとシーソーを地面から引き抜くような動作をしてしまう。もちろん飛び乗ることは可能だ。二人で両端に乗って交互にジャンプすれば,ぎっこんばっこんできるのだと思われるが,オブジェクトの上でジャンプすると,位置を維持するのは難しい。物理エンジンだけでシーソーに乗ろうとするのは結構大変だ。
→公園その1 (1分31秒:34.6MB,MPEG-1)
→公園その2 (1分21秒:30.8MB,MPEG-1)
回転する歯車が通路代わりというスプラッターなアトラクションである。上下に動く「せり上がり」やベルトコンベアなどのギミックの動作も確認できる。
→工場2 (1分54秒:42.9MB,MPEG-1)
これらのデモでは,すべてのオブジェクトで物理エンジンを使用しているわけではない。ViZiMOでは,配置した物体には物理法則に従うかどうかを個別に設定できる。物理法則に従わないと,空中に浮かせた配置ができたり,いくら押しても動かない物体を設定できる。物理法則が適用される物体の場合には,建物など重たい物体でも倒れてしまう可能性が存在することになる。
また,起動時に動作をアクティブにするかどうかも設定できる。言葉では説明しにくいので,先にムービーでこのあたりの動作の違いを確認しておこう。
→その1 物理法則なし (1分7秒:17.4MB,MPEG-1)
→その2 物理法則あり,初期アクティブなし (1分13秒:21.7MB,MPEG-1)
→その3 物理法則あり,初期アクティブ (22秒:5.54MB,MPEG-1)
通常,物理法則を適用してあると,空中に配置した物体は開始と同時に落下する。これを,なにかが触れたときに落下させたいという場合には「初期状態をアクティブにする」というチェックを外せばよい。また,物理法則を適用されていない物体は,初期状態もアクティブではないように設定されているので,最初から物理法則に従わせたい場合には,これをチェックしておく。
次に,振り子を2個使ったデモを作ってみた。摩擦をなくし,反発率は99%に設定しているのだが,2個の振り子をぶつけてみると意外と減衰が大きいようだ。
→振り子 (15秒:3.7MB,MPEG-1)
ざっと見ると投げるときの角度以外に調整要素はないのだが,ブロックを縦方向に持つと低い弾道の鋭い投擲ができ,横方向に持つと比較的高い弾道の投擲ができるようだ。物理エンジンによる挙動の違いが動作に反映されている例として興味深い。(aueki)
→isles対戦 (2分17秒:40.5MB,MPEG-1)
- 関連タイトル:
ViZiMO
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