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Intel,組み込み機器用超小型コンピュータ「Edison」を正式発表。SilvermontアーキテクチャのAtomをCPUコアに採用
米国では本日から出荷を開始するとのことで,日本市場では10月に出荷する予定とされている。本稿ではEdisonの概要を簡単にまとめてみたい。
SilvermontアーキテクチャのAtomを採用
Linuxも標準搭載
一方,正式発表されたEdisonでは,「Silvermont」アーキテクチャのCPUコアを2基内蔵するAtomベースのSoCを採用している。このSoC内には,USBをはじめとしてSDカードなどにも対応する各種インタフェース回路が集積されており,それに加えて容量1GBのLPDDR3メモリもSoCパッケージ内に組み込まれている。ちなみに,CPUコアの動作クロックは500MHzとのことだ。
モジュールの基板上にはSoCのほかに,記憶容量4GBのeMMC(フラッシュメモリ)をストレージとして搭載するほか,BroadcomのIEEE 802.11a/g/n対応無線LAN機能とBluetooth機能を集積したモジュール,電源管理用IC(PMIC),そして無線通信用アンテナも搭載されている。
これだけの機能を搭載すると,さすがにSDカードサイズには収まらなかったようで,EdisonのサイズはSDカードよりも縦方向に3mmほど大きい。それでもかなり小さいことに変わりはないが。
なお,ストレージのeMMCには,OSとして「Yocto Linux v1.6」が組み込まれて出荷されるとのこと。そのためEdisonを使う機器を開発する企業や開発者は,自分でOSやデバイスドライバを用意する手間が省けるわけだ。
そのほかにもEdison用の周辺機器として,オープンソースの組み込み機器開発環境「Arduino」でEdisonを利用するための拡張インタフェースボード「Intel Edison Board for Arduino」や,フルサイズのUSB 2.0ポートを2つ備えた拡張インタフェースボード「Intel Edison Breakout Board」が用意される。
さらに,ウェアラブルデバイス向けやロボット向けの拡張ボードも予定されているとのことだ。
Edison用の拡張インタフェースボードとして,Arduino用(左)やUSB増設ボード(右)も用意される |
いうまでもないが,Edisonは直接ゲーマーが購入するようなものではない。これを使った機器を開発する企業や開発者向けの製品だ。たとえばIntelでは
Intelの思惑どおりに利用が進むかどうかはともかく,ソフトウェア開発環境の整ったx86アーキテクチャで動く超小型の組み込みコンピュータというのは,確かに利点といえよう。遠くない将来,Edisonを使って開発された機器を知らないうちに使っていたということがあるかもしれない。
Intel Edison 公式Webページ(英語)
Intel 日本語公式Webサイト
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Atom
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(C)Intel Corporation