プレイレポート
「ブレイドアンドソウル」大型アップデート“胎動”プレイレポート。UE4で新生したゲームクライアントと14番目の職業“双剣術士”に迫る
今回,4Gamerでは「胎動アップデート」を先行プレイしてきたので,その内容をお届けしよう。
Unreal Engine 4で生まれ変わったブレイドアンドソウル
「胎動アップデート」の最大の目玉と言えば,クライアントのUnreal Engine 4化だろう。従来の環境から新クライアントにアップグレードした結果,「ブレイドアンドソウル」がどう変わったのか紹介していこう。
なお,PC性能やクライアントに差はあるものの,新旧どちらのクライアントのスクリーンショットも,グラフィックスの詳細設定で最高品質の5,オプションはすべてチェックした状態で撮影している。
キャラクターメイクおよびキャラ選択画面は,一目で分かる変更点だ。とくに職業選択画面はよりグラフィカルになっており,アートディレクションを担当するキム・ヒョンテ氏のイラストと見まごうばかりのグラフィックスが表示される。
実は,旧クライアントから新クライアントにキャラクターデータをそのままコンバートするとキャラクターに違和感があり,キム・ヒョンテ氏のタッチが再現されなくなってしまったそうだ。そこで,キャラクターデータを細かく調整し,また装備などの光沢表現を加えていった結果,全面的なグラフィックスの改修が行われたという。
ゲーム画面は高画質化し,質感が豊かになった。新クライアントの恩恵としてはそれらに加えて,ローディングも短くなっているのが嬉しいところだろう。
せっかくなのでゲーム序盤に訪れる「竹林村」周辺を,新旧クライアントで撮り比べてみた。
こちらは運営スタッフお勧めの観光スポット。このほかにも,新クライアントになったことで,より美しくなったフィールドがあるのではないかと思う。この機会にもう一度訪れ,新たな魅力を再発見してもらいたい。
このほかのグラフィックス関連の変更としては,環境設定の“グラフィック”に4Kディスプレイでのプレイ時の描画を若干抑える「パフォーマンスモード」が,詳細設定の“追加効果”にUnreal Engine 4の機能である「ボリュメトリックフォグ効果」が追加されている。そして,グラフィックの詳細設定にあった“高級効果の5つの設定”が,すべてを内包する「高級物理効果」へとまとめられた。パフォーマンスモードは,ダンジョンでのみ適用することも可能だ。
新クライアントのグラフィックスの描写は目を見張るほど良くなっているが,同時にプレイ環境の必要スペックも上がっているため,旧クライアントほどのFPS(フレームレート)が出なくなるプレイヤーもいるだろう。
そこで,運営スタッフお勧めの環境設定の変更ポイントを紹介しよう。ポイントはグラフィックスの詳細設定にある「自然物の表現/視野距離」。フィールド内に生えている草などの描写に関わる設定だが,これを下げることで大きくFPSが変わるという。
グラフィックス以外の変更点としては,新クライアントではESCキーを押した時に表示されるコマンド群が整理され,スッキリ見やすくなった。機能自体は変わらないので,ここも嬉しい変更点だ。
また環境設定に「支援効果グレード」が追加され,支援効果を1〜5つまで任意に選んで表示できるようになる。
攻めに特化した新職業「双剣術士」。「無極」は双剣の持ち替えがキーとなる
新職業「双剣術士」は二刀流の剣士で,ジン族とクン族のみが就ける。職業の傾向としては,防御面を捨てて攻撃に特化したダメージディーラー。「無極」と「花舞」の系列があり,どちらも双剣を操るという点では同じだがプレイフィールがまるで異なる。
まずは無極系列の特性や武功を紹介していこう。
「無極」には武器の持ち方が異なる“3つのスタイル”があり,左クリックの「下風」と右クリックの「上風」で変化する。攻撃を繰り出しつつスタイルが変化するので,はじめのうちは少し戸惑いそうな挙動だ。
スタイルの切り替わりによる変化は,武功の効果に影響する。一部の武功を除き,武功の名称は全スタイル共通だが,攻撃モーションや効果は大きく変わる。
スタイル別の変化を武功「滅輪斬」を例に紹介しよう。
「両方とも順手」では,縦に黒い斬撃を振り下ろしたあと正面直線状に衝撃が走る。「両方とも逆手」だと左右から剣を交差させるようにして正面に斬撃と衝撃を発生させる。「左手が逆手」だと黒い斬撃が左袈裟(左上から右下に抜ける)のように走ったあと,正面に衝撃が発生する。
もう1つの「無極」の特徴は「超感覚」というバフだ。このバフは各スタイルの1キーの武功(「受け流し」「遮断」「弾き返し」)を使用後,切り替わったCキーの「回想」を使用して発動できる。
「超感覚」はクリティカル率10%アップ,特定武功のクールタイムゼロ化,解除時に生命力20%回復という強力な効果を持つ。しかし,効果時間が短く,HPが30%以下にならないと発動しないという諸刃の剣でもある。
マウスクリックによる攻撃が,そのままスタイルの変化につながるという特異な操作方法を持つ「無極」。スタイルを使い回すテクニカルさと,スタイル別の武功の効果を網羅する必要があり,使いこなすにはかなりの慣れが必要で,操作難度が高い職業と言えそうだ。
ただ,無限,無窮を表す「無極」という名前のとおり,スタイルを切り替える戦い方はどこまでも奥が深そうで,従来の職業の戦闘力を上回る可能性を秘めていそうだ。
オーソドックスな「花舞」は花がもたらす天と地のバフを纏い戦地で舞う
もう1つの系列「花舞」は,「無極」と比べてオーソドックスなスタイルだ。
「花舞」の特徴はTabキーの武功「養分」を起点とした武功やバフ効果だ。
「養分」を使用すると,生命力バーの上に5枚の花びらを象ったゲージが点灯し,この花びらを消費して使用できる武功がある。
「養分」から切り替わったTabキーの「開花」は,花びらゲージを3枚消費する武功で「剣香の境地」というバフが付与される。このバフは,攻撃力14%アップ,クリティカル率10%アップ,一部の武功使用時の内功消費がゼロになるという「無極」の「超感覚」に負けず劣らずの効果だ。
花びらを消費して使用できるバフは「剣香の境地」のほかに「天」と「地」の2つがある。この2つは,武功を連係して使用することで発動するという特殊なもの。「天」と「地」は同時に付与できず,どちらか片方のみとなる。
「天」「地」発動のキーとなる武功は,4キーの「昇飛撃」とCキーの「砕流撃」,そしてそれら片方の使用時に発動可能になるFキーの「花旋風:連」の3つだ。「昇飛撃」と「砕流撃」はそれぞれ花びらゲージを1枚消費する武功なので,「天」または「地」のバフを付与するには花びらゲージが2枚必要となる。
「天」のバフは,「砕流撃」「花旋風:連」「昇飛撃」の順で武功を連係すると発動する。バフの効果は,移動速度の向上と「花旋風」武功の攻撃回数をアップだ。
もう一方の「地」のバフは「昇飛撃」「花旋風:連」「砕流撃」の順で武功を連係させると発動する。効果は3秒間状態異常を無効化し,0.4秒ごとに内功を4回復。さらに「花旋風」の最初のヒット時に生命力が2%回復する。
最後にもう1つ,花舞の特徴的な武功として1キーの「遮断」から連係する,Xキーの武功「爆月破」を紹介しよう。「遮断」は敵の攻撃を防御する武功で,この状態になるとXキーの武功が「花影舞」から「爆月破」に変化する。ここで「爆月破」を使用すると,周囲の敵に大ダメージを与えられる。
この「爆月破」は,ダメージのほかに「命中後,10秒以内に敵がブレイク時,対象に萎縮効果適用」という福次効果もある。この「ブレイク」や「萎縮効果」はこれまでの本作にはなかった効果で,後述する10月のアップデート以降に適用される予定だ。
「無極」とは違い,これまでの近接職業と同じ意識で使っていける「花舞」は使いやすい系列ではないかと思う。バフ効果を付与するために武功の連係が必要なものの,それほど複雑ではないし,そのわりに効果は高い。戦況によって「天」と「地」を使い分けることで,攻撃寄りにも防御寄りにもなれる汎用性・応用性の高さが「花舞」の魅力だと言えそうだ。
それぞれの系列に良さはあるが,汎用性が高く使いやすさを優先するなら「花舞」,操作難度は高いが双剣術士を持つ可能性を極めたいのなら「無極」を使ってみてはいかがだろうか。
10月にも大型アップデートを準備中。新コンテンツ「古代ダンジョン」で古代等級装身具をそろえよう
「胎動」アップデートの実施の内容は以上だが,9月,10月に予定されている施策について話を聞けたので,あわせて紹介しよう。
まず9月16日の「胎動」アップデートに合わせて初心者・復帰者向けのキャンペーンが実施される。このキャンペーンでは,レンタル装備がプレゼントされる。レンタル装備は成長こそできないものの強力な装備で,これを活用して強くなってもらおうというものだ。
装備があってもレベルが……と心配する人もいると思うが,レベルが一気に上がる「高速成長利用券」や,経験値が獲得できる護符などのプレゼントも予定されている。
続いて10月13日には,「胎動」に続く大型アップデートが予定されている。このアップデートでは,新コンテンツ「古代ダンジョン」が実装される。初の古代等級ダンジョンとなる古代ダンジョンは4人パーティ用のエンドコンテンツで,「封魔録」というランキングシステムが導入される。
封魔録はダンジョンクリア時のプレイ内容がスコア化され,次回以降はそのスコアに応じた難度の古代ダンジョンにチャレンジできるようになる。難度が高いほどクリア時のスコアがアップし,さらに上の難度のダンジョンに挑めるという仕組みで,その難度は80段階もあるのだとか。まさにエンドコンテンツといっていいボリュームだ。
古代ダンジョンでは,古代等級の装身具やそれらを強化するアイテムがドロップするので,さらなる強さを求めるプレイヤーはぜひ挑戦してほしい。
また,「双剣術士」の実装により登場した「ブレイク」「萎縮」という効果だが,これは古代ダンジョンに登場するボスに関わるギミックだという。具体的には,ボスに「ブレイクゲージ(仮)」が追加され,攻撃してゲージをブレイクさせればボスを弱体化させてギミックを飛ばすことができるのだとか。ただし,適当にブレイクさせていると逆に大変なことになるかもしれないとのことなので,どのタイミングでブレイクさせるか戦略を考える必要がありそうだ。
この10月アップデートに合わせて「2021フル装備ゲットキャンペーンシーズン2」も実施される。これは過去に実施されたものと同様に,毎週発表されるミッションをクリアすることで,高ランク装備を入手できるというもの。初心者・復帰者は,9月のレンタル装備を活用してフル装備ゲットキャンペーンをこなしていけば,レンタル期間が終わったときには成長可能な高ランク装備が手に入るという寸法だ。
既存のプレイヤーはもとより,復帰者,そして初めて「ブレイドアンドソウル」に触れようという人にとってかなりお得なキャンペーンなので,この機会に,胎動アップデートでより美しくなったブレイドアンドソウルを始めてみるというのもいいだろう。
「ブレイドアンドソウル」公式サイト
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