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「Xbox」が,映画や音楽を含めた総合エンターテイメントサービスのブランドに。Windows 8の対応で,ユーザー数は数億人規模へ
これはMicrosoftの公式blogにポストされた「Xbox Beyond the Box」(箱を超えて広がるXbox)という記事で明らかにされたものだ。記事をポストしたYusuf Mehdi氏は,Xboxがゲームだけでなく,映画や音楽といったコンテンツを楽しむデバイスとして家庭に浸透していることを挙げ,これこそが「Xbox」をMicrosoft全体の総合エンターテイメントブランド名に採用した経緯だと説明した。同氏はまた,Windows 8搭載機がXboxに対応することで,Xboxは世界数億人に向けたエンターテイメントサービスに成長するとアピールしている。
Xbox 360という“箱”以外でも使われるようになる
「Xbox」ブランド
ご存知のように,Xbox 360にはXbox LIVEというオンラインサービスが用意されている。日本ではマルチプレイやオンラインゲーム用のネットワークサービスというイメージが強いが,欧米ではゲームだけでなく音楽,映画,スポーツ番組など,さまざまなコンテンツを提供する総合エンターテイメントサービスとして認知されている。
Mehdi氏はそれを根拠として,「Xboxは映画,テレビ,音楽,スポーツの広範なエンターテイメントのデバイスになり,(いまや)ゲームコンソールの枠を超えた」と断言。Xbox LIVEの加入者はXbox 360の前で月平均84時間を費やして,ゲーム以外にも映画などのコンテンツを楽しんでいるという実態を示したうえで,「Xboxは成長の節目を迎えている」と述べている。
blogの当該ポストで掲載されている,北米市場における主要ゲーム機の販売台数を追ったグラフ。競合のハードが軒並み数字を落とした発売5年め以降に,Xbox 360は過去最大の販売台数を記録している。日本に住んでいるとにわかには信じがたいデータだが,Mehdi氏はこれを踏まえて,「ゲーム以外のエンターテインメントにも用いられるべくXbox 360は売れ続けている」と述べているわけだ |
氏によると,Xbox 360の累計販売台数は6700万台で,これは現行世代のゲーム機市場の実に47%に及ぶシェアだという。据え置き型ゲーム機としての“Xboxの市場”を獲得したからこそ,このブランドを「Microsoftのプレミアムエンターテイメントサービスにする」(Mehdi氏)という話が出てきたのだろう。
Mehdi氏は,ゲームコンソールを超え,PCやタブレット,テレビ,スマートフォンなどに対応するエンターテイメントサービスに向けXboxの領域を広げていくと宣言しているが,つまりこれが,blogポストのタイトルでもある「Xbox Beyond the Box」の意味するところというわけだ。
その「Xbox Beyond the Box」の中心になるのはWindows 8だ。Windows 8はXbox LIVEに対応し,「Windows 8のローンチによって,我々はすべての人にXboxのエンターテイメントをお届けする」(Mehdi氏)ことになるという。これにより,Xboxは一気に世界数億人に向けたエンターテイメントサービスに成長するとのことだ。
ただ,すべての国において,“次世代Xbox”のサービスがフルに提供されるかについては,明らかになっていない。日本に関していえば,コンテンツのコンテンツの権利関係が複雑で難しく,さらに,Xbox 360の市場が極めて小さいという現実もあるので,ふたを開けてみるまではわからないのだ。
なお,米ロサンゼルスで開催されるE3 2012に合わせ,北米時間6月4日9:30からXboxのプレスカンファレンスが開かれて,詳細が明らかにされるようだ。4Gamerではカンファレンスの模様を速報する予定なので,是非チェックしてほしい。
Xbox公式サイト
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