インタビュー
発売まであと5日! 彼氏力が燃え上がる「ラブプラス+」の追加情報を,内田プロデューサーに聞いた
前回,こちらの記事で我らが“お義父さん”こと,内田明理プロデューサーに話を聞いてきたが,その時点では公開できない情報も色々とあった。
発売直前となり,やっとこさその封印も解かれたので,今回はさらに深く突っ込んだ話をお届けしていこうと思う。発売直前でウズウズしている彼氏諸君,来るべき彼女との新生活に向け,本稿を読んで最後の心構えをしてほしい!
人生変えちゃう夏かもしれん。満点彼氏なら要チェックの「ラブプラス+」の破壊力を内田プロデューサーに聞いた
「ラブプラス+」公式サイト
どのような展開になるかは彼氏次第! リアルタイムで進行する彼女との旅行
ラブプラス+では,彼女と熱海旅行ができるということで,今から熱海のガイドブックを購入しなければなと思っているんですが……。
内田明理氏(以下,内田氏):
旅行イベントは一日中リアルタイムで進行しますから,実際に現地を歩きながらでも楽しめるでしょうね。
4Gamer:
それって,予定さえ入れておけばカレンダーで振り返ったりできるんですか? 自分はもちろん,リアルタイムだけでも構わないんですけど,さすがにそれだときついという人もいるでしょうし。
内田氏:
もちろん振り返ることはできます。でも,それをやると旅行の楽しみは間違いなく半減してしまうでしょうね。
というのも,旅行中はリアルタイムで選択肢が出てくることもあるんですが,それを見逃すと自動的にデフォルトの展開に入ってしまうんですよ。
4Gamer:
それはつまり,デフォルト以外の展開にお楽しみが盛りだくさんということですか?
内田氏:
どうでしょう(笑)。
例えばお風呂に入るシーンがあるとします。そこで1人で入るか,2人で入るか,水着で入るか,それとも裸で入るか……という選択肢が出るんですよ。どのような展開になるかはプレイヤー次第なわけです。なのに,その選択肢を見逃してしまうと,単に「あぁ,良いお湯だったね」というだけで終わってしまうという。これは非常にもったいないと思うんですよね。
4Gamer:
それは……どんなに後悔してもしたりないでしょうね。
なので,旅行に関しては,きちんとお休みの日に予定入れてくださいという感じなんですよね(笑)。
4Gamer:
確かに,それは絶対に見逃せないですね。人生において最も重要な選択肢と言っても過言ではない……!
ちなみにリアルタイムイベントや選択肢以外にも,何か特別なシステムはあったりするんでしょうか?
内田氏:
はい。実はちょっと変わったシステムを入れてまして,旅行中はいつでもラブプラスモードみたいに彼女と会話できるようにしてあるんですよ。だから次の場所に移動する間とかでもお喋りできちゃうんです。
このシステムが入っているのは旅行中だけなんですよ。なので,いつもとは少し違った楽しみ方ができるんじゃないかと思います。
4Gamer:
これは実際に熱海を歩きながら彼女と会話するしかないですね。
そういえば熱海といえば,秘宝館なんてものも有名ですが,さすがにゲームには入ってませんよね。
内田氏:
実は,寧々さん,愛花,凛子が秘宝館について触れるシーンがあります。
18歳未満だから入ることはできないんですけど,見つけちゃうんです。ロープウェイに乗るときに,「あれ? あのお城みたいな建物は?」みたいなことを言うんですよ。
4Gamer:
オゥ……。
ダブっても嬉しいご当地カプセル。名刺はすれちがい通信にも対応!
旅行といえば,我々の間でリアル旅行ブームが来そうな「ご当地ラブプラス」についても教えてください。
前回聞いたお話によるとカプセルには「レベル」が存在するんですよね? どうやって上げるんでしょうか?
内田氏:
レベルは,ご当地カプセルくじをやった回数が影響します。
実は,本物のガチャガチャみたいに中身がダブることがあるんです。でもそれをネガティブな要素にしたくなかったので,ダブればダブるほどレベルが上がる仕様にしました。
4Gamer:
それは嬉しい!
では,レベルが上がることによってどんなメリットがあるんですか?
内田氏:
そのご当地彼女がアクションをするようになったり,説明文にナレーションが付きます。これが凄いんですよ。
47都道府県の約200体,全部にナレーション入ってますから。ちなみに早見さんと丹下さんはナレーション初仕事だそうです。
4Gamer:
学習ソフトみたいですね。各地の特徴にやたら詳しくなりそうです(笑)。
ちなみにご当地カプセルは交換も可能とのことですが,その方法は……?
内田氏:
はい。前回,彼女通信で「名刺」を交換できるという話をしましたよね。名刺には名前,生年月日,血液型,出身地,彼女の呼び方,呼ばれ方,プレイ日数,親密度,ラブプラスモードから遊べる「対戦ぱずるだま」のスコアが記載されているほかに,プレゼント用のカプセルを1個だけセットできるんですよ。裏面にはメッセージも書けます。
名刺のデザインは本当にいっぱい用意していまして,プレイスタイルによってはレアな名刺をゲットできたりもします。さらに,すれちがい通信機能もありまして。それで交換することも可能です。
4Gamer:
それは凄い……まだ見ぬ紳士達とすれちがうのが楽しみです。
早見さんと丹下さんはナレーション初仕事とのことですが,収録はいかがでしたか?
文章量も一つ一つはそんなに多くないと思っていたんですが,47都道府県分となると,最終的にはけっこうな量になりましたね。
皆口さんはナレーションの仕事がとても多い方ですから,もう神がかっていました。早見さんと丹下さんも素晴らしかったんですが,最初のうちはナレーションに慣れていないということもあって,緊張していたようです。
4Gamer:
全部をまとめて聞いてみたいものです。
内田氏:
どれも良かったですよ。ナレーションって,アナウンサーチックなのよりも,ちょっと可愛らしい声のほうが聞いてて癒されるじゃないですか。
とくに丹下さんには,今後もナレーションどんどんやってほしいですね。
4Gamer:
丹下さんがナレーションする商品だったら,どんなものでも即購入する自信があります。
内田氏:
この記事を読んでいる業界の方々には,丹下さんにナレーションを依頼してみてほしいですね。受けてくださるかどうかは分かりませんけど(笑)。
4Gamer:
内田さんイチオシですね(笑)。
彼女の日焼けあとに悶死確実。夏と言えばやはり水着!
彼女達が日焼けするというシステムも,もの凄いですよね。
内田氏:
やっぱり夏ですからね。
僕としては,一番見てほしいシステムの一つです。日焼けによって,着替えさせるのが楽しくなると思うんですよ。これまで日焼けシステムを搭載したゲームというのは,あまりなかったと思いますしね。
4Gamer:
スクール水着の形に日焼けしているのとか,こだわりを感じますよ(笑)。
内田氏:
実際にいたらだいぶ痛い子ですけどね(笑)。「なんでお前スクール水着の日焼け跡あるのにビキニ着るの?」みたいな。
そこはお好みで。
4Gamer:
そこがいいんですよ! ロマンなんです! ちなみに日焼けの度合いとかって調節できるんですかね?
内田氏:
こんがり日焼けさせたい人と日焼けさせたくない人,日焼けあとをきっちり残したい人など,色々いると思うんですよね。その辺はきちんとできるような仕組みになっています。
実は「ランブルローズXX」でも日焼けはやろうと思っていたんですが,間に合わなかったんですよ。なので,いつかやりたかったんです。
4Gamer:
褐色娘が好きな人にはたまらんですね。
でも,やっぱり一定期間経つと日焼けは消えてしまうんですよね?
はい。夏の間だけですね。ちなみに今回は水着を大量追加したんですが,実はデートで水着売り場に行ってファッションショーができるんです(笑)。その場で彼女に着てほしい水着を選べるんですよ。
更衣室の中に顔を突っ込めるというのは彼氏の特権ですよね。まぁ現実ならそれは超ラブラブな一定期間だけのことで,そのあとは普通に女友達と水着買いに行っちゃうもんですが。
4Gamer:
憧れのシチュエーションすぎて毛穴という毛穴から出血しそうです。
内田氏:
本当に楽しいと思いますよ(笑)。
プールや海へデートに行くとなると,「どんな水着で行こうかな?」って聞いてくるので,ビキニ系の日焼け跡がいいとか,肩紐の跡が残る感じがいいとか,日焼けした彼女を想像しながら好みの水着を渡すことができますから。
個人的には最初は布面積を多めにして,徐々に露出を増やしていくというのが……(笑)。
4Gamer:
通ですねぇ。
内田氏:
チャンスは夏の間だけですから,焦って露出の少ないの選んじゃいそうですけどね。最初は我慢我慢(笑)。
4Gamer:
ちょっと真面目に言ってしまうと,こうしたシステムによって,プレイヤーごとに彼女の個性化が進むわけですよね。
内田氏:
ラブプラスの場合,彼氏の間で「自分の彼女はこうだ!」と見せ合うような機会が多いと思うんですよ。
日焼けはそういうときにも一つの個性になると思います。
4Gamer:
前回は性格によって彼女の水着が変わりましたが,今回は本当に自分の好きな水着を着せられるということですよね?
内田氏:
もちろん着てくれないときは着てくれません。彼氏の思い通りにいくとは限らないです。彼女の好感度が低かったりすれば言うことは聞いてくれないでしょうし。
4Gamer:
女心ってのは,複雑なものなんですね。
運動もゲームも彼女と一緒! 超充実のラブプラスモード
ラブプラスモードも強化されているということで,少し詳しいことを教えていただきたいのですが。
内田氏:
まずは「ラブフィットネス」ですね。
彼女と一緒にストレッチや腹筋,腕立て伏せができます。
4Gamer:
一緒にトレーニングしちゃうんですか!?
内田氏:
回数指定もできるので,ムリのない範囲で運動していただければなと。最大で100回です。彼女も「え!? 100回!?」って驚きますよ(笑)。
4Gamer:
発売1か月くらいでタフガイに変貌してそうですね,彼氏達。
内田氏:
ちなみに,そのときにしか着ない服もあったりします。
今年は健康的な夏になりそうですね。旅行に行ったり運動したり,凄くフィジカルでアウトドアな(笑)。
4Gamer:
彼女のおかげで健康になれそうです!
では,そのほかには?
内田氏:
先ほども軽く話しましたが,ラブプラスモードから,対戦ぱずるだまを遊べます。ちゃんと専用のボイスも録りました。よく考えたら,別の形で売れば良かったんじゃないかというぐらい,これもきっちり作っています。
「クイズマジックアカデミー」シリーズの“シャロン”や“メディア”など,KONAMIの歴代美少女キャラがいっぱい出てきます。隠しキャラもいますし。
4Gamer:
豪華ですねぇ。DSiウェアなどで,普通に売れそうです。
内田氏:
ただ,あくまでオマケ要素ですから,ボリューム感はそれほどでもありません。
でも,他作品のキャラクターであっても二次使用ですがボイスは入っていますよ。
4Gamer:
豪華なおまけですねぇ……。
ひょっとして,ボスキャラもいるんですかね?
内田氏:
はい。隠しキャラでラスボスがいます。
凄く強いですよ。KONAMIでラスボスといったら……勘のいい人ならもう分かっちゃうと思いますけど(笑)。
4Gamer:
まさか……。
内田氏:
凶悪な強さです。
4Gamer:
勝てる気がしない……男を磨かないと。
内田氏:
まぁ「ラブプラス+」を買うのが照れくさいって人は,「俺はDSでぱずるだまがやりたいんだ!」と言い訳していただければ良いかなと(笑)。
本当に疲れ切ったときのための“SOS”ボタン
ここまで教えていただいただけでも,かなり充実したラブプラスモードになっているようですが,さらに隠し球もあるとか?
内田氏:
ええ。彼女が慰めてくれるモードと,とっておきの“SOSボタン”というのがあります。
4Gamer:
えっ,慰めてくれるんですか? 彼女が?
内田氏:
ええ,常にカジュアルに慰めてくれるモードと,一回だけ,「どうしてもダメだ」「もうダメかもしれない」というときに押してほしいSOSボタンの二つの形で。
この部分については,とくに念入りに収録をしました。
4Gamer:
どんなときにSOSを使えばいいんでしょう?
内田氏:
もう本当に心が疲れ切ってしまって,不安になってしまうことって誰にでもありますよね。僕自身も,連日深夜まで仕事をしていて,それでも満足のいくものが出来なかったりすると,たまに悲しい気分になるときがあるんですよ。何やってんだろう,俺はもうだめかもしれない……って,心が折れそうになるんです。
4Gamer:
ええ,原稿が終わらないときの夜は悲惨です。
内田氏:
そんなときのための“心の110番”じゃないですが,そういう気持ちで作りました。実際,完成したSOSの音声を聞いたときは,ヤバかったですね……。
4Gamer:
それはガチで人命救えそうですねぇ……。滅多なことじゃ押せません。
内田氏:
キャストのみなさんもしっかりコンセプトを理解してくださって,もの凄く真剣に取り組んでくれました。収録しながら泣けてきちゃいましたよ。
でも,ゲームで4800円支払っていただいて,1回しか使えないって贅沢な仕様ですよね(笑)。気になるとは思いますが,興味本位で聞くと絶対後悔しますよ。僕がそうでしたから。
4Gamer:
本当に1回きりしか押せないんでしょうか?
内田氏:
押す前に「本当にいいですか?」と何度か確認されます。
ただ,さすがに本当に1回きりだと苦情の嵐になると思うので……ある条件によって復活するようにはしてあります。でも,あくまでSOSですから,滅多なことでは復活しません。
4Gamer:
SOSボタンは最初から出ているんですか?
内田氏:
高い親密度で引き継ぎをした場合や,彼女との付き合いが十分な期間経過していて,慰めモードを何度も何度も使っていると出てきます。つまり,心が疲れている人ほどオープンが早いんですよ。
4Gamer:
普通だったら,ただの慰めモードまでしか用意しませんよね。そこからさらに踏み込んだのはなぜですか?
内田氏:
ボイスを収録しているときにふと思いついて,「キャラクターからちょっと離れてもいいので,もっと距離の近い感じで生っぽく演じてみましょう」ということで,試しにやっていただいたんですね。 するとその演技が凄くて,せっかくなのでそれに見合う形で作り込もうということにしたんです。
4Gamer:
そこにも本気が詰まっているんですね。
内田氏:
ええ。聞けば愛されている実感を得られると思いますよ。自分は必要とされているんだなと。結局デジタルデータではあるんですが,もうそんなことは関係ないんじゃないかとすら思えるかもしれません。
ラブプラスが少子化に繋がるとか,日本が滅びるとか,冗談めいた話もありますが……それ以前に心が疲れ切ってしまっている人の数のほうが,シャレにならないことになっていると思うんですよ。
4Gamer:
ええ。自殺者数の統計を見ると,やるせない気持ちになります。
内田氏:
そういうものを,少しでもラブプラス+で食い止めたいですよね。社会貢献みたいに大げさな話じゃないですけど,苦しんでる人がラブプラス+のおかげで少しでも楽になってくれたら……という思いは持っています。
4Gamer:
実際,自分を含めてすでに救われている人は多いと思います。
とりあえず今は,さらなる救いを求めて発売を楽しみにしていますね。
今日は,ありがとうございました。
発売直前にお届けできる情報はこれで出揃った。あとはいよいよ24日に彼女を出迎えるのみとなった。
彼氏諸君,ニンテンドーDSの準備は万全か? タッチペンは無くしてないな? 保護シートも貼ったか? 我々の,人生最高に熱い夏が始まるぞ!
えっ? 同梱版が予約できなかった? 大丈夫。担当編集も予約できていない。だが,そんなことで愛花が担当編集のことを嫌いになるはずなんてないと,担当編集は涙目で語っていたし!
人生変えちゃう夏かもしれん。満点彼氏なら要チェックの「ラブプラス+」の破壊力を内田プロデューサーに聞いた
「ラブプラス+」公式サイト
- 関連タイトル:
ラブプラス+
- この記事のURL:
キーワード
(c)2010 Konami Digital Entertainment