COMPUTEX TAIPEI 2012に先だって,BitFenixは“小型Mac Pro”風の外観を持つゲーマー向けMini-ITXケース「
Prodigy」を発表したが(
関連記事),TWTC Nangangにある同社のブースには実機があったので,紹介しておきたい。
Prodigy
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BitFenixブース
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BitFenixを率いる
David Jarlestedt氏が,「これまではさまざまな制約があったが,ようやく100%,自分で設計することができた」と言うProdigy。外観上の大きな特徴としては,マット調の表面加工や,持ち運びを想定しているという取っ手の存在が挙げられると思うが,取っ手部分は,LANパーティなどへ持っていったり,日常的にメンテナンスしたりするときに使えるよう,丈夫に作ってあるとのことだ。
250(W)×359(D)×404(H)mmと,Mini-ITXケースとしては大きめの筐体内における最大のポイントは,一言でまとめるなら「
拡張性の高さ」ということになる。
Prodigyの左側板を外した状態で側面から。電源ユニットは奥行き160mmのものに対応できるという
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ドライブベイは5インチ×1,3.5インチ×5,2.5インチ×4。筐体内をぱっと見ても,2.5インチの姿は確認できないのだが,よく見ると,本体向かって右側側面に2基,電源部のケージと3.5インチドライブベイの間にある隙間に2基搭載できるようになっているのが分かる。
3.5インチドライブベイは3基分と2基分でケージが分かれており,長尺のグラフィックスカードを差すときは3基分のほうをスライドさせて取り外せる構造なのが見て取れると思うが,やろうと思えば残る2基分,そして5インチドライブベイも取り外せる。用途に応じて柔軟に運用できるというわけだ。
2.5インチベイは筐体内の空きスペースに設けられている。電源用ケージのところはさすがに使いにくそうだが,それでも,ないよりはあったほうがいいだろう
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筐体背面には120mm角もしくは140mm角のファンを取り付け可能 |
電源は筐体外から吸気する仕様だ |
そして,それらさまざまな運用形態に向けて用意されるのが,豊富なファン取り付けスペースである。Prodigyにおいて標準搭載となるのファンは前面120mm角×1,背面120mm×1のみだが,前面には120mm角×2もしくは140/180/200/230mm角ファン×1を搭載でき,120mm角ファン2基分の液冷用ラジエータを取り付けることも可能。天面部にも120mm×2や120mmファン2基分の液冷用ラジエータが取り付けられるようになっていたり,背面は140mmファンへの換装が可能だったりする。
これだけ選択肢が豊富だと,ベストなエアフローを確保するには試行錯誤が必要だと思われるが,長尺のグラフィックスカードを搭載するとか,液冷を前提とするような場合には,当然,エアフローを調整する必要があるわけで,その意味では取り組みしがいのある設計と言えるかもしれない。
天面部のファンにはマグネット式のカバーを外すことで簡単にアクセス可能。その構造上,天面部に120mm角ファン2基分の大きさがある液冷用ラジエータを取り付ける場合は5インチドライブが使えなくなる。また,筐体前面に液冷用ラジエータを取り付ける場合は,3.5インチドライブケージを外す必要があるので,この点も注意が必要だろう
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なおBitFenixによると,北米市場における想定売価は79ドル。6月中か7月にも日本市場に投入予定という。
カラーバリエーションは白と黒の2モデル。黒モデルは筐体前面がメッシュ地になっている
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BitFenixではカラーバリエーションの投入も検討中。「まだ色は最終確定していない」とのことで,実際,サンプルでは取っ手部と側板の色のバランスが取れていなかったが,このあたりは最終製品で調整される予定だ
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静音性重視のATXケースや
ネットワーク経由で制御可能なファンコンも
BitFenixブースではProdigyのほかにもいくつか新製品が用意されていた。以下,写真メインでお伝えしてみたい。
■Ghost
シンプルで,日本人受けしそうな外観のATXケース。筐体はスチールで,前面部はプラスチック製だが,前面の扉にはメタルパウダーをまぶした「ナノクローム加工」を行っており,見た目に違和感がないよう配慮しているとのことだった。
前面扉や両側板の内側には吸音材が貼られているのも特徴。8月頃,北米市場における想定売価100ドル以下で発売予定とのことだ。
Ghost
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筐体前面と天面には120mm角ファンを2基搭載可能。天面部には120mm角ファン×2分の液冷用ラジエータも搭載できるという
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天面部にはSerial ATAストレージのホットスワップ用ベイを搭載(左)。内部構造はすっきりしたデザインだ(右)
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本体の下部はアーチ状になっており,別売りのLEDイルミネーションを貼ると,好みの色に光らせられる。本体底面にはLEDイルミネーション貼り付けスペースと,電源を取るための穴も設けられていた
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■Recon,Hydra Pro
COMPUTEX TAIPEI 2011でプロトタイプが展示されていた「ネットワーク経由で制御可能なファンコントローラ」こと「Recon」。1年前は5インチベイを3つ占有していたが,製品版では1スロットとなり,液晶パネルのタッチセンサーから操作できるだけでなく,ネットワーク経由でファンのオン/オフや回転数調整が行えるようにっている。
なお,Reconは1chあたり10W仕様だが,BitFenixのブースには,1chあたり30W仕様のシンプルなファンコントローラ「Hydra Pro」も展示されていた。
Recon。自動制御と手動制御が行える。制御できるファンの数は5基で,タッチセンサーによる操作が可能
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こちらがWebブラウザから利用できる制御ソフト
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5つのスライダーで5基のファンを制御できるシンプルなファンコントローラ,Hydra Pro。写真向かって左端の丸ボタンは,BitFenix製PCケースやファン(の一部)と組み合わせて利用できる「ファンに搭載されたLEDイルミネーションのオン/オフ切り替えスイッチ」とのこと
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