11月20日発売のモーションコントローラ
「Kinect(キネクト)」の出展に沸いていたTGS 2010のマイクロソフトブース。しかし同社以外の,Kinect対応タイトルを発売するメーカーの一部のブースでも同コントローラを体験することが可能だった。
その一つである
KONAMIブースでは,Kinect本体と同時に発売するXbox 360タイトル
「DanceEvolution」と
「クロスボード 7」の試遊台をそれぞれ用意。そのうち「DanceEvolution」を会場で実際にプレイすることができたので,その感触などをお伝えしよう。
KONAMIブースには,派手に踊っても支障のない専用の試遊コーナーが設けられていた。家庭でもこれぐらいのスペースを確保したいものだが……
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本作は,プレイヤーが画面に映るお手本に合わせてダンスをすると,Kinectのモーションセンサーが動きを読み取り,正しく(手本に沿って)踊るほどスコアが上がっていくというもの。KONAMIがこれまで数多くリリースしてきた
リズムアクションゲームの流れを継承したタイトルだ。
プレイアブル出展されていたバージョンは,製品版に近い完成度とのことで,ソロプレイとマルチプレイのどちらも可能,曲も複数用意されていた。そして実は,このモードや曲を選択する画面での操作が,
Kinectの面白さを最初に体験できる場所だったりする。手を胸の前で左右に振るだけでセレクターが左右に入れ替わる動作には,ちょっとワクワクしてしまう。ちなみに右手を上げると決定,左手を挙げるとキャンセルになる。
手を胸の前で左右に動かすと,セレクターが左右に動き,曲や難易度を選べる。画面の右側に見える炎のマークが,曲の難易度を表している。右手を上げれば決定だ
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いくつかの曲の中から,トレイラーなどでも流されていた「A Geisha's Dream」を選んで実際にプレイしてみた。
ダンスが始まると,手本を踊るキャラクターと,Kinectで読み取られた自分(こちらはうっすらと)が画面に登場する。プレイヤーはそのお手本キャラの動きを見ながらダンスをしていくことになる。ダンス中の要所にこのゲーム特有のアクションが表示され,それに合わせて体を動かすことで,ダンスを正しく踊っていることが認識されるため,
実は100%完全に動きをトレースする必要はない。まぁ裏を返せば,正確にトレースできれば正解となるわけだ。最初に選ぶ難度が高いほど,より複雑なアクションが追加されていく仕組みである。
プレイヤーキャラクターの横に,うっすらとプレイヤーの姿が映し出されている。自分の姿とお手本とを比べると,どの程度正確に踊れているのかが分かるはず。ポーズや足のステップなどを判定するアクションもある
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アクションのパターンにはこのようなものがある。判定はすぐに出るのではなく,視認してから反応しても問題なかった。ダンスを覚えていないうちは,アクションの種類と場所を覚えておくといい
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土下座と,ふすまを開閉する衝撃のアクションから始まる「A Geisha's Dream」は曲もキャッチーで,ダンス自体も非常に分かりやすく楽しいものだった。ただ筆者のような運動不足をこじらせたメタボ中年にとっては,シーケンスに合わせて追いつくのがやっとで,“LIGHT(簡単)”を選んだにも関わらずランクは“C”。ちなみに隣で一緒に踊ってもらったKONAMIの人はもちろん,“STANDARD(普通)”でランク“A”であった。
さすが!
KONAMIのイベントなどでインストラクターを務める「コナミアイズ」の2人がデモンストレーションプレイ。ゲームプレイ前にまずこのような形でプレイヤーの位置を認識する
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一般公開日の2日間に行われたイベント「DanceEvolution LIVE CLUB EVENT @ TGS 〜Taking Dance to a Whole New Level〜」の模様。本作のプロデューサーNAOKIこと前田尚紀氏は「昨年E3で見たKinectにピキンと来ました。手に何も持たないのって,ダンスにもってこいじゃないですか!」とキネクトとの出会いを語った
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KONAMIはこれまで「BEMANIシリーズ」として,
「DanceDanceRevolution」を始めとしてダンス系リズムアクションを数多くリリースしてきた。アーケード,コンシューマ共に,少しでも自然なダンスをゲームに取り込むために,ゲームデザインにも工夫を凝らしてきたが,この「DanceEvolution」は
その究極型に近いだろう。体の動き,手の振り,ステップのすべてを取り込んで,それをゲームとして昇華し,これまでのような大げさな入力装置を必要とせずに,自然にダンスを踊れるのが最大の魅力である。KONAMIが長く追い求めたダンス&リズムゲームの理想型を,Kinectと共にぜひ楽しんでみよう。
前田氏はその後のライブで,NAOKIとしてKONAMIサウンドチームのメンバーと共に,BEMANIシリーズなどの楽曲をDJとしてプレイし,ブースのステージをダンスフロアへと変えた
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