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鈴木 裕氏が新作「シェンムー街」をプレゼン。かつて「芭月 巌」の声を演じた藤岡弘、さんも登場した「シェンムー街」制作発表会レポート
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印刷2010/11/15 23:08

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鈴木 裕氏が新作「シェンムー街」をプレゼン。かつて「芭月 巌」の声を演じた藤岡弘、さんも登場した「シェンムー街」制作発表会レポート

画像集#003のサムネイル/鈴木 裕氏が新作「シェンムー街」をプレゼン。かつて「芭月 巌」の声を演じた藤岡弘、さんも登場した「シェンムー街」制作発表会レポート

 11月15日,ディー・エヌ・エーが運営する「モバゲータウン」および「Yahoo!モバゲー」向けソーシャルゲーム「シェンムー街」の制作発表会が,東京・秋葉原で行われた。シェンムー街は,YS NETが開発を行い,サン電子が配信と運営,そしてセガが全体の監修を担当する3社の共同プロジェクトだ。発表会では,かつてセガで「シェンムー」シリーズをはじめ数々の名作ゲームタイトルを手がけ,現在「シェンムー街」の開発に取り組んでいる,YS NET代表取締役 鈴木 裕氏がプレゼンテーションを行ったほか,俳優/武道家の藤岡弘、さんもゲストとして登壇した。

「シェンムー街」公式サイト


サン電子 代表取締役社長 吉田喜春氏
画像集#005のサムネイル/鈴木 裕氏が新作「シェンムー街」をプレゼン。かつて「芭月 巌」の声を演じた藤岡弘、さんも登場した「シェンムー街」制作発表会レポート
 最初に登壇した吉田氏は,まずシェンムー街が同社のゲームブランド「サンソフト」にて配信,運営されることを改めて説明し,続けて同社が1978年からアーケードゲーム事業に取り組んできたこと,そして32年の同社の歴史の中で,セガとも長く取引きをしてきたことについて述べた。

 今回の「シェンムー」シリーズのライセンス取得について吉田氏は,かねてからシェンムーシリーズの内容がソーシャルゲーム向きではないかと考え,「長い眠りについていたこのタイトルを,SNS全盛の時代に再び世に問うてみたい」と,セガに申し出たと経緯を説明した。

 またYS NET 鈴木氏については「ゲーム業界で知らない人はいない」「最高の開発プロデューサー」と絶賛。ディー・エヌ・エー,セガ,YS NET,そしてサンソフトが協力することにより,「(シェンムー街を)本当に素晴らしいソーシャルゲームとはこういうもの,として提供したい」と意気込みを見せた。

セガ モバイルニューメディア事業部 事業部長 宮崎浩幸氏
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 続いて壇上に上がったセガ モバイルニューメディア事業部 事業部長 宮崎浩幸氏は,1999年12月29日にリリースされたDreamcast用ソフト「シェンムー 一章 横須賀」を説明。
 当時の鈴木氏は,日本のアーケードゲームを背負って立つようなカリスマ的存在として一目置かれていたが,そんな鈴木氏が超大作を作っているらしいという噂がセガの中でも興奮気味に流れていたというエピソードを披露した。
 だが,シェンムーが実際にリリースされたとき,社内外ともに,ちょっとした戸惑いのムードが見られたと,宮崎氏は続ける。

画像集#017のサムネイル/鈴木 裕氏が新作「シェンムー街」をプレゼン。かつて「芭月 巌」の声を演じた藤岡弘、さんも登場した「シェンムー街」制作発表会レポート

 というのも,今でこそサンドボックスやオープンワールドと呼ばれるようなシステムを採用するゲームは珍しくなくなったが,当時は存在しなかったからだ。この斬新なゲームをどう表現するか迷うセガのスタッフに,鈴木氏は,FREE(Full Reactive Eyes Entertainment)というフレーズを提示したという。
 宮崎氏は「個人的な意見」と前置きして,「日本のゲーム業界が真に誇れるのは,宮本 茂さんと鈴木 裕さんを生んだことだ」と述べる。その鈴木氏が再び手がけるシェンムー街の制作に,自身が参画できることの喜びを示すと同時に,シリーズのファンやメディアからの支持があったことに感謝の意を述べた。

ディー・エヌ・エー 取締役 ソーシャルメディア事業本部長/COO 守安 功氏
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 登壇したディー・エヌ・エー 取締役 ソーシャルメディア事業本部長/COO 守安 功氏は,シェンムー街の発表に対する,ファンの反響や期待の大きさと,責任の重大さを実感したと述べる。
 守安氏がシェンムー街に期待している点は,大きく2つあるという。1つはソーシャルゲームという新しいジャンルを,ベテランのゲーム開発者である鈴木氏が手がけるとどういったことが起き,モバゲータウンユーザーにどういった感動をもたらすのかという点だ。
 もう1つの期待は,いわゆるコアゲーマーが,シェンムー街の登場によりソーシャルゲームに触れるきっかけになるのではないかという点で,この守安氏はこの2つの点について「絶対に成功させたい」と強い意気込みを見せた。

YS NET代表取締役 鈴木 裕氏
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 続いて,いよいよ鈴木 裕氏が登壇した。まず鈴木氏は,15日当日の15:00から事前登録したユーザーへの試験配信を開始したものの,アクセス過多でサーバーダウンしたことを報告し,「最初にオチがついてしまった。皆さんには,もうちょっと待っていただかなければ」と述べた。


シェンムー街とは,どのようなゲームなのか?


 シェンムー街の概要説明は,鈴木氏と,シェンムー 一章 横須賀の開発に携わったシンク 取締役/ブルズアイ 取締役 竹内宏彰氏の二人によって行われた。竹内氏は,「シェンムー」シリーズを「伝説として残るゲーム」と述べ,「10年を経てソーシャルゲームとしてインパクトある復活を遂げた」と続けた。

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 鈴木氏は,シェンムー街のメインビジュアルについて「ほのぼのとした日本の文化,1980年代,昭和っぽいイメージを出したかった」と述べた。
 またプレイヤーキャラとして,カンフーを使う「拳士」,飛び道具などを使う「機士」,魔法などを使う「仙士」が存在することを紹介し,「それぞれが三すくみの関係にあり,そこにソーシャル性を持たせた」と説明した。

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 シェンムー街のストーリーは,これまでのシリーズの内容をフォローするものになるという。主人公となるのはプレイヤー自身で,「芭月武館」の門下生という設定だ。すなわち,従来作でシリーズの主人公を務めてきた芭月 涼と同門という関係で,彼と一緒にゲームを進めていくことになる。鈴木氏は,「シリーズのストーリーをフォローしながら,新しいエピソードをできる限り加えていきたい」と展望を述べた。

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 プレイの中心となるのは「探索」コマンドだ。現在,シェンムー街には全31ステージが用意されており,ボタンを押していくだけで次々に探索できるという。ステージでさまざまな人物と遭遇し,ときにイベントやバトルが発生して,ストーリーが展開するという仕組みだ。
 ステージ中のイベントを一通りクリアすると,ボス戦が発生する。ボス戦では,門下生たるプレイヤーを助けるために,涼や同門の福原正幸といったキャラが登場することもあるそうだ。

 「功夫」コマンドは,拳法などの鍛錬で修練を積むとランクアップし,ある程度強くなると,自分の道場や弟子を持つことができる。
 そして,自分の道場を持つと,ほかのプレイヤーとの「試合」が可能となる。試合は5対5の団体戦なので,自分の道場にほかのプレイヤーを招いたり,NPCを門下生にしたりする必要がある。そして試合の勝敗を重ねることで,道場のランクが「昇格」したり「降格」したりするわけだ。

 「収入」コマンドでは,ゲーム内通貨「木札」を入手できる。毎朝もらえる「おこづかい」のほか,「駄菓子屋」にベンダーマシンを置くことで収入を得られるという。また,「新聞配達」も可能で,自転車やバイクを購入すると配達エリアが広がり,収益が上がる。当初,収入を得る手段はこの3種類だけだが,今後増えていく予定だという。

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 「ガチャゴン」は,いわゆるガチャシステムで,今回は「シルバーメダルガチャ」「ゴールドメダルガチャ」が実装される。シリーズものの景品をコンプリートすると,技を記した「技書」が手に入るとのこと。

 上記のゲーム概要は,主にモバゲータウン版のものだったが,開発中の「Yahoo!モバゲー版」の画面も紹介された。それによると,「アルバイト」では「ゲームセンター YOU」の経営などもできるという。
 さらに鈴木氏は,携帯電話で遊びやすいよう,基本はワンボタンで操作できる内容を目指したと述べる。

藤岡弘、さん
画像集#001のサムネイル/鈴木 裕氏が新作「シェンムー街」をプレゼン。かつて「芭月 巌」の声を演じた藤岡弘、さんも登場した「シェンムー街」制作発表会レポート
 発表会の最後には,ゲストとして藤岡弘、さんが登場。鈴木氏は,藤岡さんを涼の父親である巌役に起用した理由として「本物の武道家,“サムライ”だったから」と述べた。
 また藤岡さんは,「優れたゲームは視覚だけでなく,本と同じで精神的にも深く訴えてくる」と語り,「新たな教育的効果があるのではないか」とした。今回,ソーシャルゲームとして“日本的な要素”を詰め込んだシェンムー街が多くの人にプレイされることで,再び日本が注目される新しい時代が来るのではないかとまとめた。

 鈴木氏については,別個にインタビューを行っており,そちらについては後日,改めて掲載する予定なので,楽しみにしてほしい。
  • 関連タイトル:

    シェンムー街

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