［COMPUTEX］奇抜なデザインのAcer製ゲーマー向けタブレット「Predator 8」を写真でチェック。発売は2015年末の予定

　COMPUTEX TAIPEI 2015のAcerブースでは，6月2日に開かれたIntelによる基調講演でチラ見せされ，独特なデザインが話題となったゲーマー向けタブレット「Predator 8」が展示されていた。それ以外にも，スマートフォンやタブレットなど，さまざまな製品も披露されていたので，興味深い製品に絞ってレポートしたい。

翼を広げたような装飾付きで飾られていたPredator 8

　まずはPredator 8だが，とても残念なことに，ネジ止めされたアクリルケース内に展示されていて，動作を確認するどころか触ることさえできなかった。そのため，外観写真と説明員から聞いた情報のみとなること，お断りしておく。

　Predator 8で目を引くのは，その外観だ。8インチサイズという液晶パネルの四隅に，ベゼルからはみ出すような形で4つのスピーカーを備えるという奇抜なもので，使いやすいかどうかはともかく，非常に目立つのは疑いようがない。
　このスピーカーは，音質にもこだわっているとのことで，説明員は「ゲーマー向けタブレットと呼ぶにふさわしい製品になる」とアピールしていた。この配置であれば，縦持ちでも横持ちでも，左右から音が聞こえるステレオスピーカーとして機能するだろうから，その点ではゲーム向きかもしれない。

Predator 8の前面。四隅のスピーカーが非常に目立つ独特のデザインは好き嫌いが分かれそうだが，目立つことは間違いない

前面に負けず劣らず派手な背面。Predatorブランドのシンボルマークや，右側のアウトカメラが目立つ

　搭載する液晶パネルは，8インチサイズでフルHD解像度（※1920×1080ドットと思われる）とのこと。詳細なスペックは明らかにされていないが，「Acer ColorPlus」という技術によって，sRGBカバー率130％，NTSCカバー率100％の色再現性を実現しているという。「通常のタブレットはsRGB比72〜75％なので，約2倍の色再現性を持つ」と，説明員氏は自信ありげに語っていた。

ビデオを流したデモ機も展示されていた。色の再現性をアピールするビデオのようだが，アクリルケースの中では正直よく分からない

　SoC（System-on-a-Chip）にはIntelの「Atom X3」を採用することが基調講演で明らかになっているが，どの型番を採用するかは教えてもらえなかった。搭載OSも不明だが，おそらくWindows 10 Mobileを採用するのではないだろうか。
　2015年9月に欧州で正式発表――ドイツで行われる見本市のIFA 2015と思われる――する予定で，発売時期は2015年末とのこと。ゲーマー向けに特化したタブレットは珍しいものだけに，国内販売も期待したいところだ。

耳のように飛び出したスピーカー。場所や持ち方によっては，ちょっと邪魔になりそうな気もする

本体上側面。［電源/スリープ］ボタンと音量調節ボタンらしいものがあるだけ

本体左側面（左写真）には，USB Micro-Bポートと3.5mmミニピンのヘッドセット端子らしいものが見える。年末発売の製品なら，USB Type-Cを採用してほしいところか。右側面側には何もないようだ（右写真）

Atom搭載の新型Iconiaタブレットも人気

　Acerブースでは，さまざまな2-in-1デバイスやスマートフォン，タブレットも出展されていたが，とくに来場者の注目を集めていたのは，Iconiaシリーズのタブレット新製品だ。

　その1つ，「Iconia One 7」は，7インチサイズ・800×1280ドットのAndroid 5.0搭載タブレットである。SoCには「Atom Z3735G」，もしくは「Atom Z2560」を採用するとのことで，低価格帯を狙った製品のようだ。スペック的に見るべきところはないが，ポップな背面カラーバリエーションが豊富に用意されているのが，来場者に評価されているようだった。

Iconia One 7

　同じように，ポップな背面カラーの「Iconia One 8」は，「Acer Precision Plus」という技術によるペン入力を特徴とした製品だ。保護ガラスと液晶パネル本体の間にある空気層を削減した「Zero Air Gap」構造によって，ペンでタッチしたときの視差が出にくい，というのがポイントであるとのこと。

Iconia One 8

　スペックは，搭載SoCがAtom Z3735Gで，液晶パネルは8インチサイズ・800×1280ドット，OSはAndroid 5.0となっている。カラフルな別売りカバーも用意されており，実用的なペンの操作性とポップなカラーで，子供向けタブレットとしても受けそうだ。

専用ペンによる操作は滑らかで，ペン入力を重視する人には歓迎されそうだ

　Androidスマートフォンの「Liquid X2」は，前面と背面がフラットなボディと，スピーカーのデザインが特徴的な製品。デザイン的にはXperia Zシリーズに似ている気もするが，背面はプラスチックのようで，高級感という点ではXperia Zシリーズのほうに軍配が上がる。

AndroidスマートフォンのLiquid X2。前面の上側にある，銀色のスピーカーがチャームポイント（左）。背面は形状こそ悪くないものの，安っぽい素材感が残念

　スペックの詳細は公開されていないのだが，64bitのCPUコアを8基統合したSoCと，5.5インチサイズの液晶パネルを採用。容量4000mAhという，このサイズにしては大容量のバッテリーを内蔵するという。インカメラ，アウトカメラともに，1300万画素の撮像素子とF値が1.8という明るいレンズを採用する点も特徴とのことだ。自分撮り用途に向けてインカメラを強化するのは，世界的な流行といっていいだろう。

　最後に紹介するのは新製品ではないが，海外で発売中のWindows Phone 8.1搭載スマートフォン「Liquid M220」に，Windows 10 Mobileのテクニカルプレビュー版がインストールされたデモ機材が展示されていたので，写真を掲載しておこう。
　PC用のWindows 10は7月29日にリリースされる予定だが，スマートフォン＆タブレット向けのWindows 10 Mobileは，それよりも遅れることが明らかになっている。Acerでは，Windows 10 Mobileがリリースされたのちに，Liquid M220にアップデートを提供する予定とのことだった。

Windows 10 Mobileのテクニカルプレビューが動作していたLiquid M220。スペック的にはローエンドの端末だ

Acer 日本語公式Webサイト

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