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[TGS 2011]PS Vita「GRAVITY DAZE / 重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動」を試した。割と硬派なアクションタイトル
なお,2011年8月末に外山圭一郎氏と,プロデューサーを務める五十峯 誠氏にインタビューを行っているので,本作の構想や開発陣の制作にかける思いなどを知りたいという人は,合わせてチェックしてほしい。
「GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動」公式サイト
東京ゲームショウ2011において,SCEブースに用意された本作の試遊台は4台。遊べる内容はこのTGSのために用意された体験版で,ゲーム開始から最初のボスを倒すところまでの,約10分程度の範囲をプレイできた。
“重力を操る”という能力をもつ主人公キトゥンだが,ゲーム開始直後はその能力を身につけていない。つまり,能力を得る過程もプレイ内容となっているわけだ。
中世ヨーロッパのような佇まいを見せる石畳の街で,主人公のキトゥンは不思議な黒猫と遭遇する。名前は後に分かるのだが,「重力猫ダスティ」との出会いである。
その瞬間,彼女の周りから重力がなくなり,彼女は空中へと放り出されてしまう。しかし,右スティックやジャイロ操作を使って,画面中央にうっすら見えているカーソルを建物の壁などに向けてRボタンを押すと,その場所に重力が発生し,うまく着地することができる。
不思議な猫との出会いが,彼女が重力を操る能力を手にするきっかけだ。以降はRボタンを押して無重力状態を発生させ,再びRボタンを押せば着地できる。着地する場所は,垂直に立った壁でも,カーソルを合わせた“彼女にとっての地上”ならでもどこでもいい。
操作に少々クセはあるものの,少し遊んで慣れてくると,自在に建物から建物へと素早く飛び移れ,気持ち良く移動できるようになった。いわゆる背中に背負ったジェットや超能力などとは違い,重力という間接的な力を使った空中移動は斬新だ。アクションゲーマーとしてはこのアクションを自在に使いこなして,華麗に世界を飛び回ってみたいと思った。なお無重力状態でLボタンを押すと重力が通常の状態に戻り,地上へと降りられる。
ちなみに,どんなに高いところから落ちてもダメージを受けることはないので,TGSの一般公開日などで本作をプレイすることになたら,ぜひ高いところから一気に飛び降りてみてほしい。高いところに登ったときにはつま先がムズムズするはずだし,飛び降りるときには爽快な浮遊感を味わえるはずだ。
この重力を使ったアクションは攻撃にも応用することとなり,無重力状態で□ボタンを押すと,カーソルのある場所に「グラビティキック」を繰り出せる。グラビティキックはキトゥンが“立った”状態から出せるキックコンビネーションよりもヒットさせやすく,かつ強力。体験版のボスは,このグラビティキックを使いこなさないとまず倒すことができない。
とにかく,Rボタンで無重力状態になってからの一連のアクションは,このゲームの基本中の基本なのである。ちなみに筆者は,うまい具合にボスを倒すことができ,その後のムービーシーンを見ることができた。
ストーリーを描くシーンははコミック風の演出がなされており,PS Vitaのタッチパネルをフリックすることで,次へ次へとコマを読み進めることができた。こういった演出からも,本作独自のセンスが感じられる。もちろんCGムービーのシーンもあり,この体験版ではカラスを連れ赤い髪をした少女(主人公のライバル?)が現れ,その後の物語の波瀾を予感させるというムービーシーンでゲームが終了となった。
本作は,遊び込んで上手くなりたいという気分にさせる,非常に硬派なアクションゲームという感触だった。グラフィックスが非常に美しいのも確かなのだが,会場で遊ぶなら,その独特のアクションに慣れるまで,背景を眺めているヒマはないかもしれない。
PS Vitaと同時発売のはずが来年の2月に延びてしまったのは残念だが,それまでは別のソフトなどでPS Vita本体の操作感覚に慣れておけると前向きにとろう。
「GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動」公式サイト
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GRAVITY DAZE/重力的眩暈:上層への帰還において、彼女の内宇宙に生じた摂動
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