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「ギルティクラウン ロストクリスマス」のOVAに出演した櫻井孝宏さん,阿澄佳奈さん,小林ゆうさん,神奈延年さんにインタビュー。4人のヴォイドは靴,カフェ,豚肉に水着ギャル?
「ギルティクラウン ロストクリスマス」は,2011年10月にフジテレビ系列のノイタミナ枠で放送されたアニメ「ギルティクラウン」のスピンオフ作品となるアドベンチャーゲームだ。
物語の舞台は,アニメ本編の10年前となる2029年。とある研究施設で異形の力を得た実験体のスクルージとキャロルという2人にスポットを当て,“ロストクリスマス”事件の裏側で起こった物語が描かれることになる。
DVDに収録される新作アニメ映像は,新たに書き下ろされた脚本をもとに映像化されており,アニメーション制作はプロダクション I.Gをはじめ,アニメ「ギルティクラウン」を制作したスタッフが手がけている。
今回は,本作のキャスト陣から,スクルージ役の櫻井孝宏さん,キャロル役の阿澄佳奈さん,プレゼント役の小林ゆうさん,嘘界(せがい)=ヴァルツ・誠役の神奈延年さんに,メディア合同でのインタビューの場が設けられたので,その模様をお伝えしよう。
「ギルティクラウン ロストクリスマス」公式サイト
――まず,皆さんが演じたキャラクターについて教えてください。
櫻井孝宏さん(以下,櫻井さん):
スクルージはとある実験の被験者で,その結果,特殊な力を持ってしまった人物です。その力はとても残酷で,右手で触れた相手をキャンサー化(結晶化)してしまうんです。唯一,スクルージの能力を発揮できるパートナーであるキャロルとともに,逃走生活を送ることになります。
阿澄佳奈さん(以下,阿澄さん):
キャロルはスクルージと同じく実験体で,とても謎が多い子です。スクルージと一緒に脱走していきますが,目的はいまだ謎に包まれています。
小林ゆうさん(以下,小林さん):
プレゼントさんは,“ゴースト”と呼ばれる追跡者です。スクルージさんを追いかけていく中で,薄笑いを浮かべるような表情を見せるミステリアスな方で,一見するとご麗人というか素敵な女の子に見えますが,実は女性か男性か分からない,謎の多いキャラクターです。
神奈延年さん(以下,神奈さん):
嘘界は,GHQという組織の幹部としてアニメ本編にも出ていましたが,今回は,18歳の頃の設定で登場します。嘘界は,20歳前でありながら,セフィラ製薬の保安部隊の隊長として,各地の戦場に赴き活躍しているという設定です。OVAでは語られていない部分ですけど(笑)。
――ゲーム本編の収録は今後行われるそうですが,OVAのアフレコ収録を終えた感想を聞かせてください。
櫻井さん:
アニメのストーリーの元となる事件を描いた作品なので,スクルージやキャロルには大きな意味と役割が与えられています。謎ばかりの登場キャラクター達がどんな展開に巻き込まれていくのか,本編の収録前なので,とても気になっていますね。
阿澄さん:
ゲーム本編から切り取られた時間をアニメーションで演じられたのは,すごく嬉しかったです。
キャロルは,冗談めかしたような言い回しをしているので,本意がどこにあるのか分からない不思議な女の子です。本編がどうなっていくのか,さらに気になるお話でした。
小林さん:
共演者の皆様とアニメーションで一緒にお芝居をさせていただく中で,プレゼント役を演じることについて私自身得るものがたくさんありました。
スクルージさんもキャロルさんも嘘界さんも,みなさん格好よくて可愛らしくて,それでいて悲しくてと,とても魅力的です。ゲームを楽しんでいただく皆様にも,ぜひOVAをご覧になっていただきたいと,強く思います。
神奈さん:
アニメとは違うキャストの方々と共演できて,嬉しかったです。
今回のOVAでは,嘘界の完璧主義なところや異常なまでのこだわりといった,彼の性格のバックグランドとなる部分が描かれています。OVAを先にやってからアニメ本編をやりたかったなと思うくらいです。
今回は設定が18歳ということで,多少若作りしようかと思ったんですけど,無理でした(笑)。あまり変わっていないかもしれないですけど,気持ちとしては若く演じたつもりです。
――10年若い嘘界を演じて,アニメ本編と違うと感じたところはありましたか?
神奈さん:
……ないですね(笑)。
アニメ本編ではクロスワードパズルに夢中で,しょっちゅう携帯をカチカチやっていましたけど,今回も携帯をいじっているシーンがあって,「あー,この頃からそうなのね」という感じでしたし。ただ,髪型が違いましたね。アニメと比べて中性的な感じになっています。
今回のOVAは,嘘界がどうして義眼になったのか,なぜアニメ本編で執拗なまでに謎を追い求めるキャラになったのか,といったあたりが明かされるエピソードになっています。
――収録で,とくに印象に残ったシーンや台詞を教えてください。
櫻井さん:
「奪うぞ,お前の魂」という,キャロルからヴォイドを引き出すときの台詞ですね。作品的にも,スクルージのキャラクター的にも,その存在を象徴するような言葉だと思いました。
阿澄さん:
キャロルで気になった台詞としては,かなり最初に出てくるんですけど,「すべてのものは,生まれる前に腐っている」です。この台詞が,どういう風にゲームの中で説明されていくのか,すごく気になりました。
小林さん:
プレゼントさんは,「どうしてなかなかやるじゃないか」と言う台詞ですね。スクルージさんに追いつきたいという気持ちと,追いかけることを楽しんでいるような余裕さえも感じさせる,そんな一言だと思いました。
また,今回はドルードさんというワンちゃんの役も演じさせていただきました。「ワンワン」という鳴き声なんですけど,「パパ強い!」という意味合いを含んでいまして,それが印象に残っています。
神奈さん:
僕は,嘘界の最後の笑いですね。あのシーンに彼のすべてが集約されている感じがします。
――もし,自分からヴォイドが出てくるとしたら,どんなヴォイドになると思いますか?
櫻井さん:
僕は,イベントのときと同じ答えですが,初志貫徹してビキニギャルがいいです(笑)。1人と言わず,2人でも3人でも!
阿澄さん:
そうですね……。私の中では,カフェが出てきてほしいです。どんな形で出てくるかはわからないんですけど,カフェは私にとってリラックスできる場所なので。
神奈さん:
カフェ・ヴォイドっていうお店? 「このヴォイド,入れるよー」って(笑)。
一同:
(笑)
小林さん:
私は,豚肉です。
やっぱり,健康が一番だと思いますし,健康な体を作ってお仕事を一生懸命頑張りたい,という気持ちがあります。食べることも大好きなので,みなさんに差し上げられるくらい,豚肉がいっぱい出てくるといいなと思うんです。
神奈さん:
なるほどね。俺も,豚肉食べたいなあ。
小林さん:
食べてください!
櫻井さん:
普通じゃない豚肉が出てきそうですね(笑)。
神奈さん:
僕は歩くのが大好きで,休み休みですが,時間があれば何時間でも歩いちゃうんです。
歩きながら自分と向き合って,心の中で反省会をしつつ,この先の展望などを考えています。考え事をするのにテンポがちょうどいいんでしょうね。物事が良くまとまるんですよ。なので僕のヴォイドは,多分長く歩いても擦り減らない靴が出てくるんじゃないでしょうか。
――では最後に,読者に向けてメッセージをお願いします。
櫻井さん:
悲しく重く切ないストーリーですが,登場人物達の生きようとする気持ちの強さにハッとさせられます。彼らの行く末が気になる方はゲームをプレイして下さい。よろしくお願いします。
阿澄さん:
このOVAは,「ギルティクラウン」の世界観がより一層深まっていくような作品になると思うので,「ギルティクラウン」のアニメ本編をご覧になっていた方にも楽しんでいただける内容だと思います。もちろん,ゲームやOVAからアニメ本編に入るという楽しみ方もできるはずなので,もう少々お待ちください。
私自身もゲーム本編のストーリーがどこに向かっていくのか,すごく楽しみにしています。
それから,毎週金曜日に「GUILTY CROWN LOST XMAS RADIO COUNCIL」というWebラジオを,ニトロプラスのジョイまっくすさんと阿澄で担当させていただいております。ご興味がありましたら,ぜひそちらも聴いてみてください。
小林さん:
今回,「ギルティクラウン」の世界にプレゼントさんという役で出演させていただきましたが,ゲームだけでなくOVAにも参加できて,すごく嬉しかったです。
みなさんが演じたキャラクターの一人一人に隠された謎や人生など,深い内容が描かれております。またプレゼントさんにも,なぜ男性か女性か分からないような方なのか,深いバックボーンと秘密があって,私もその重みを感じながら,大切に演じさせていただいております。ゲームもアニメも,両方楽しんでいただきたいと思います。
神奈さん:
アニメ本編は不思議な謎が多い作品で,現在でもみなさんの中に,小さな疑問など,何かしらの形で心に残っている作品だと思うんですね。
多分,ゲームとOVAで明らかになってくる部分がある一方で,また完全に見せきらず,謎を残すような形になると思うんですけど,それがこの作品の魅力を増すことになるのではないかと思います。また,「生きる」ということに焦点を当てて,生と死が大きなテーマとなっているのが,今の時代にマッチしているんじゃないかと思います。
ぜひお手に取っていただいて,観て楽しんでいただければと。僕たちの演技が,その手助けになれば幸いだといつも思っています。よろしくお願いします。
――ありがとうございました。
「ギルティクラウン ロストクリスマス」公式サイト
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