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[TGS 2011]あの名作がVita向けに生まれ変わる。「王と魔王と7人の姫君たち 〜新・王様物語〜」プレイレポート
本作は2009年発売のWii用ソフト「王様物語」の後継作で,前作のパラレルワールドが舞台となっている。前作はシングが開発し,マーベラスエンターテイメントから発売されていたが,今作では開発元がAQインタラクティブに,発売元はKONAMIにそれぞれ変更となっている。
主人公コロボやアプリコットを筆頭に,メインキャラクターの名前は前作と共通しているが,キャラクターデザインは一新されている。幼い外見だったコロボも,本作では非常に凛々しい14歳の少年王として登場だ。
今作のストーリーは,アルポコ王国を治める少年王コロボが,魔王ナイトメアに城を乗っ取られ,姫君たちを奪われてしまう場面から始まる。コロボは国を取り戻すため,国民を勧誘して親衛隊を結成。民と力を合わせ,王国奪還の戦いが始まるのだ。
今回のプレイアブル版でプレイできたのは,“へべれけ天狗”とのボス戦。すでに親衛隊は結成されており,3人のキャラクターから同行させるパートナーを選択すれば,すぐにゲームスタートとなる。
へべれけ天狗は,姫の一人であるさくらを捕らえている。さくら姫を救うため,コロボはへべれけ天狗に真っ向から勝負を挑むのだ。
仲間を率いて移動し,ターゲットに向かって突撃/撤退させる……といった基本システムはWii版と同様だが,今作ではVitaのタッチパネルを活かした操作方法が採用されている。
画面内のターゲットをタッチすることで親衛隊の突撃。離れた仲間をタッチすれば自分のもとへと招集。また,背面タッチによって敵ステータスの閲覧も可能だ。もちろん,ボタン操作によるプレイも可能なので,タッチパネルでの操作が苦手だという人もご安心を。
さて,今回の敵であるへべれけ天狗は,ボスというだけあってかなりの攻撃力を持っている。無鉄砲に突撃すれば,親衛隊もコロボも瞬く間に倒されてしまう。というか,筆者は初回プレイで適当に遊んでいたら,文字どおり秒殺されてしまいました……。
そこで,できるだけボスとの距離を保ちつつ,相手がスキを見せたところを狙って突撃してすぐ退却させる,ヒット&アウェイの戦法で様子を見ながら戦ってみた。すると,画面上部に流れるテロップの中に「地面の裂け目に農夫を突撃させよう」という,意味深なヒントを発見した。
たしかにマップの中には,白い煙が上がっているひび割れた地面が確認できる。そこで,へべれけ天狗の攻撃をかわしつつ,試しに農夫を裂け目に向かって突撃させたところ,裂け目が温泉へと姿をがらっと変えた。ダメージを負った味方をこの温泉の中へ突撃させてみると,これが非常に効果てきめんで,みるみるうちに回復していく。
また,ゲーム開始時に選択したパートナーにはそれぞれ「王様の攻撃力アップ」「全員の体力回復」「誘導レーザー発射」というサポートスキルが決まっていたが,このサポートスキルは戦闘中にセレクトボタンを押すことで発動できる。筆者は今回“アマービレ”をパートナーに選んでいたため,温泉による回復が間に合わない場面では,彼女のサポートスキルで味方を一気に回復させることができた。
2通りの回復手段を発見したので,へべれけ天狗への攻撃と温泉での回復を交互に行い,戦いを続けていく。すると今度は,へべれけ天狗がこちらに背中を見せ,前屈みの姿勢になったと思った矢先,足元に“黄色い水たまり”が広がっていった。見るからに酒豪の風格をもったへべれけ天狗だが,画面に流れるテロップによれば,飲み過ぎて“リバース”してしまったらしい。これは一気に攻撃をする絶好のチャンス。こことぞばかりに味方を一斉突撃させ,全力で攻撃を叩き込む。
リバース状態からの復帰後に反撃を受けてしまったものの,リバース中に大ダメージを与えたことによるアドバンデージは大きく,へべれけ天狗の撃破に見事成功した!
今回はボス戦のパートしか遊ぶことができなかったが,前作同様,王国や街を発展させるパートなども用意されているようだ。また,7人の個性的な姫君たちとのハーレムライフにも大いに期待したいところである。
ゲーム内のグラフィックスは,小さな人形のような可愛らしいデザインで,PS Vitaの有機ELディスプレイを通して,キャラクターがちょこまかと動き回る様が鮮明に楽しめる。時間経過によってビジュアルが変化する仕掛けもあるらしいので,王国作りのパートなどは世界観に没頭しながら楽しめそうだ。
グラフィックが一新され,前作とは全く違った印象となった「王と魔王と7人の姫君たち」。完全新規のタイトルではないが,今作は“パラレルワールド”という設定をとっているようなので,前作を未経験の人でもまったく問題なくプレイできるはずだ。それでいて,ゲーム部分については,知る人ぞ知る名作である前作を踏襲しているため,その遊び応えについても充分期待して良いだろう。
「王と魔王と7人の姫君たち 〜新・王様物語〜」公式サイト
- 関連タイトル:
王と魔王と7人の姫君たち 〜新・王様物語〜
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