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Samsung,新世代スマートフォン「Galaxy S10」シリーズ4製品を発表。二つ折りスマートフォン「Galaxy Fold」の概要も明らかに
いずれの製品も,画面の右上に開けた孔(パンチホール)にインカメラを搭載し,前面のほぼ全体を有機ELパネルで覆ったデザインが最大の特徴だ。また,一回り小さなサイズの「Galaxy S10e」や,次世代の通信規格である「5G」対応を謳った「Galaxy S10 5G」をラインナップしてきたのも見どころだ。
なお,国内市場における展開は明らかになっていない。
発表となったラインナップと,北米市場における発売予定時期は以下のとおり。
- Galaxy S10:6.1インチ有機ELパネル搭載,3月8日発売
- Galaxy S10+:6.4インチ有機ELパネル搭載,3月8日発売
- Galaxy S10e:5.8インチ有機ELパネル搭載,3月8日発売
- Galaxy S10 5G:6.7インチ有機ELパネル搭載,2019年前半発売
Galaxy S10
各製品のポイントを簡単に紹介していこう。
まず,シリーズの基本となる“無印”モデルのGalaxy S10は,6.1インチサイズで解像度1440×3040ドット※,アスペクト比9:19という「Dynamic AMOLED」有機ELパネルを採用した端末だ。
冒頭で触れたように,インカメラは画面右上のパンチホール部分に装備。それに加えて,超音波式指紋認証センサーを画面下に組み込んでいることにより,前面ほぼ全体がディスプレイとなっているのはインパクトがある。
※有機ELパネルの四隅が丸くなっているので,実際のドット数はこれよりやや少ない
背面のアウトカメラは,望遠,広角,超広角という3種類のレンズを使用する3眼式で,レンズとLEDフラッシュ,センサー類を横に並べたデザインを採用している。
搭載SoC(System-on-a-Chip)は,販売する地域やキャリアによって異なり,Qualcommの最新ハイエンドSoC「Snapdragon 855 Mobile Platform」か,Samsung製のExynosを搭載するとのこと。メインメモリ容量は8GBで,内蔵ストレージは128GBまたは512GBとのこと。最大容量512GBのmicroSDXCカードに対応するカードスロットも備える。
Galaxy S10+
無印S10よりも一回り大きなGalaxy S10+は,6.4インチサイズの有機ELパネルを採用する製品だ。解像度やアスペクト比は無印と同じで,4辺狭額縁のデザインも共通であるが,インカメラが標準レンズと深度計測用レンズの2眼式なので,パンチホール部分が横長であることが,無印と見分けるポイントとなっている。
アウトカメラは無印と同じ3眼式で,搭載SoCも同じとのこと。一方で,メインメモリ容量は8GBまたは12GB,内蔵ストレージ容量も128GB,512GB,1TBの3種類を用意するなど,無印よりも容量の多い構成を用意している。
Galaxy S10e
Galaxy Sシリーズといえば,無印モデルと一回り大型の「+」モデルという2ラインナップ構成が長く続いてきたが,今回登場したGalaxy S10eは,無印よりも小さな5.8インチ有機ELパネルを採用して,一回り小さなボディを実現した注目の製品だ。小さいといっても,ボディサイズは69.9(W)×142.2(D)×7.9(H)mmもあるので,片手で扱いやすいというほどではなさそうだ。
サイズやアスペクト比以外はいろいろと違いもあり,解像度は「Full HD+」(※数値未公開,1080×2280ドットと思われる)で,指紋認証センサーも画面下ではなくボディの側面に装備しているという。インカメラは無印と同じ単眼仕様だが,アウトカメラは広角と超広角の2眼式となっている。
搭載SoCは無印と同じだ。メインメモリ容量は6GBまたは8GB,内蔵ストレージは128GBまたは256GBと,こちらも無印より控えめな構成だが,スペック面で見劣りするほどではないだろう。
Galaxy S10 5G
Galaxy S10シリーズ唯一の5G対応モデルであるGalaxy S10 5Gは,単に無印やGalaxy S10+を5G対応としたものではなく,6.7インチサイズの有機ELパネルを採用するシリーズ最大のモデルとなっているのが見どころだ。
加えて,望遠,広角,超広角に加えて,深度計測用という4つのレンズを並べた4眼式アウトカメラを採用しているのも特徴である。
有機ELパネルの解像度やアスペクト比は無印と同じで,搭載SoCも同じ。メインメモリ容量は8GBで,内蔵ストレージは容量256GBのみとのこと。Galaxy S10 5GはmicroSDカードスロットを備えていないそうなので,ストレージの増設はできないことに注意しよう。
Galaxy S10 5Gは,北米市場においては2019年前半にVerizon Wirelessから先行発売となり,AT&TやT-Mobileといったそれ以外の北米大手キャリアは,2019年夏の遅くに販売を開始するそうだ。
表1 Galaxy S10,Galaxy S10+の主なスペック
Galaxy S10 | Galaxy S10+ | |
---|---|---|
メーカー | Samsung | |
OS | Android 9.0(Pie) | |
ディスプレイパネル | 6.1インチ有機EL, |
6.4インチ有機EL, |
プロセッサ | Qualcomm製「Snapdragon 855」 ・CPUコア:Kryo 485 ・GPUコア:Adreno 640 |
|
Samsung製Exynosシリーズ,CPUコア×8 | ||
メインメモリ容量 | 8GB | 8GB,12GB |
ストレージ | 128GB,512GB | 128GB, |
アウトカメラ | 3眼式,望遠:約1200万画素, 広角:約1200万画素, 超広角:約1600万画素, |
|
インカメラ | 約1000万画素, |
2眼式,標準:約1000万画素, 深度計測用:約800万画素, |
対応LTEバンド | 未公開 | |
対応3Gバンド | 未公開 | |
無線LAN対応 | IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6) | |
Bluetooth対応 | 5.0+LE | |
USBポート | USB 3.1 Type-C | |
バッテリー容量 | 3400mAh | 4100mAh |
待受時間 | 未公開 | |
連続通話時間 | 未公開 | |
公称本体サイズ | 70.4(W) |
74.1(W) |
公称本体重量 | 約157g | 約175g |
表2 Galaxy S10e,Galaxy S10 5Gの主なスペック
Galaxy S10e | Galaxy S10 5G | |
---|---|---|
メーカー | Samsung | |
OS | Android 9.0(Pie) | |
ディスプレイパネル | 5.8インチ有機EL, |
6.7インチ有機EL, |
プロセッサ | Qualcomm製「Snapdragon 855」 ・CPUコア:Kryo 485 ・GPUコア:Adreno 640 |
|
Samsung製Exynosシリーズ,CPUコア×8 | ||
メインメモリ容量 | 6GB,8GB | 8GB |
ストレージ | 128GB,256GB | 256GB |
アウトカメラ | 2眼式,広角:約1200万画素, 超広角:約1600万画素, |
4眼式,望遠:約1200万画素, 広角:約1200万画素, 超広角:約1600万画素, 深度計測用:詳細未公開 |
インカメラ | 約1000万画素, |
2眼式,標準:約1000万画素, 深度計測用:詳細未公開 |
対応LTEバンド | 未公開 | |
対応3Gバンド | 未公開 | |
無線LAN対応 | IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6) | |
Bluetooth対応 | 5.0+LE | |
USBポート | USB 3.1 Type-C | |
バッテリー容量 | 3100mAh | 4500mAh |
待受時間 | 未公開 | |
連続通話時間 | 未公開 | |
公称本体サイズ | 69.9(W) |
77.1(W) |
公称本体重量 | 約150g | 約198g |
噂の二つ折りスマートフォンは「Galaxy Fold」
同じイベントでSamsungは,以前から開発を予告していた二つ折り可能なディスプレイを採用するスマートフォン「Galaxy Fold」の概要も公表している。
Galaxy Foldはメインディスプレイとして,広げた状態では7.3インチサイズになる有機ELパネルを搭載している。さらに,畳んだ状態の表面にも4.6インチサイズの有機ELパネル「Cover display」を備えるという。
米国市場においては,2019年第2四半期にAT&TおよびT-Mobileから発売の予定で,価格はなんと1980ドル(約21万9000円,税別)とのことだ。
全体の形状や二つ折りのギミックは,Samsungが公開した動画を見ると分かりやすい。動画の途中には,開いた状態でAndroid用レースゲーム「ASPHALT 9」をプレイするイメージも出てくる。ゲーム側が対応していれば,画面全体を使ってプレイできるようなので,タイトルによっては広い画面で遊びやすくなるかもしれない。
そのほかの主な仕様も簡単に触れておくと,搭載SoCはSnapdragon 855で,メインメモリ容量は12GB,内蔵ストレージ容量は512GB。アウトカメラは3眼式で,開いた状態でのインカメラは2眼式,閉じた状態の表面にも自撮り用の単眼式カメラを備えるという6つのカメラを組み込んでいるのもポイントだ。
●Galaxy Foldの主なスペック
- メーカー:Samsung
- OS:Android 9.0(Pie)
- ディスプレイパネル:
・メイン:7.4インチ有機EL,解像度QXGA+,アスペクト比 4.2:3
・サブ:4.6インチ有機EL,解像度HD+,アスペクト比 21:9 - プロセッサ:Qualcomm製「Snapdragon 855」
・CPUコア:Kryo 485(最大2.8GHz)×8
・GPUコア:Adreno 640 - メインメモリ容量:12GB
- ストレージ:512GB
- アウトカメラ:3眼式,望遠:約1200万画素,
開放F値2.4, 視野角未公開
広角:約1200万画素,開放F値1.5/2.2, 視野角未公開
超広角:約1600万画素,開放F値2.2, 視野角未公開 - インカメラ:2眼式,標準:約1000万画素,
開放F値2.2, 視野角未公開
深度計測用:約800万画素,開放F値1.9, 視野角未公開 - カバーカメラ:約1000万画素,
開放F値2.2, 視野角未公開 - 対応LTEバンド:未公開
- 対応3Gバンド:未公開
- 無線LAN対応:未公開
- Bluetooth対応:未公開
- USBポート:USB Type-C
- バッテリー容量:4380mAh
- 待受時間:未公開
- 連続通話時間:未公開
- 公称本体サイズ:未公開
- 公称本体重量:未公開
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