プレイレポート
3月19日に新キャラクター「ファイター」を実装する「DARK BLOOD」。アップデートに先駆けてファイターのプレイレポートを掲載
2012年9月5日に正式サービスを開始し,独特の打撃感とアクションで多くのプレイヤーを魅了してきた本作。同年11月に「ACT.4」,12月に新プレイアブルキャラクターの「シーフ」が導入され(関連記事),2013年に入っても新ダンジョンやPvPシステムの拡充が行われ,少しずつだが着実に進化を続けている。
そして,2013年3月19日には,次期大型アップデートが導入される予定だ。このアップデートは,以前行った開発者インタビューでも話を聞いた新プレイアブルキャラクター「ファイター」の追加がメインとなっている。ほかにも新機軸となりえる新しいダンジョンシステムと,キャラクターの強化に関係する「紋章システム」といった要素の導入も検討されているとのこと。
今回は,次期アップデートの導入に先駆けて,ファイターの体験プレイをさせてもらったので,その内容を紹介していこう。
操作形態から異なる新プレイアブルキャラクター「ファイター」
DARK BLOODでは,キャラクターごとに操作感を変えるように意識した開発が行われているという。新キャラクターのファイターもその方針にならい,既存のキャラクターとはまったく違う操作感……というか,操作形態からして異なっているので,すでに別キャラクターを極めているようなプレイヤーでも新鮮な気持ちでプレイできそうだ。
本作では,通常はZキーが必殺技,Xキーが攻撃なのだが,ファイターの場合はZがキック,Xがパンチに割り振られていて,通常はショートカットキーとして使われるAキーがキック系スキルのショートカット,Sキーがパンチ系スキルのショートカットの役割を持つ。
ZのキックとXのパンチは,いわゆる通常攻撃といえるもので,連打も可能となっていて使いやすい。AのキックショートカットとSのパンチショートカットは,格闘ゲームでいうところの大攻撃で,AとSキーをそのまま押しても攻撃でき,さらに方向キーとの組み合わせでさまざまなスキルが発動する。例えば,↓キーとAのキックを入力すると足払い系の技が出るといった具合で,スキルをショートカットに登録しなくても多くの技を繰り出せるのだ。
ただ,大攻撃には若干のクールタイムが設定されていて連打はできない仕様となっている。通常攻撃と大攻撃,さらにスキルを絡めて多彩なコンボを狙えるのがファイターの特徴といえそうだ。
また,ファイターは導入(チュートリアル)の部分も,ほかのキャラクターと異なっている。既存キャラクターは古の時代で,英雄達と共に戦って,最後に魔法陣で未来へ送られる,という流れだった。ファイターの場合は,導入ですでに未来の時代から始まっているのだ。導入部以降は既存キャラクターと同じストーリーを辿ることになるが,今後はキャラクターごとに特徴のあるストーリーにすることも企画中とのこと。
ファイターの武器はトンファーとガントレットの2種類。攻撃範囲や速度に若干の違いはあるというが体感では大きな違いは感じなかったので,1次職時代は好きなほうを使って問題ないだろう。2次職になると,トンファーを使う「バランサー(仮)」,ガントレットを使う「スピーダー(仮)」に分岐することになる。
2次職の「バランサー」は“溜め攻撃”を駆使して戦うテクニカルなキャラクター
ファイターの2次職であるバランサーとスピーダーは,共に専用のゲージが追加されることとになる。これらのゲージは双方とも見た目はほぼ同じだが,職業によって意味合いが異なる。
バランサーの場合は,特定のスキル発動時に,ボタンを押しっぱなしにしていくとゲージの目盛りが上昇していく「プレッシャーシステム」でゲージを活用する。これは,ボタンを押して,離すときにスキルが発動され,上昇した目盛りの位置に応じてダメージが強くなっていく仕組みで,いわゆる“溜め攻撃”と表現すると分かりやすいだろうか。ただし,一般的な“溜め”のつもりで使うと,すぐに目盛りが振り切れてしまうので注意が必要だ。目盛りが振り切れるとダメージが減少(−50%)してしまうため,スキル発動のタイミングが重要となってくる職業といえるだろう。
説明する分には簡単そうに思われるかもしれないが,目盛りの上昇は本当に速く(感覚的にはボタンを押してすぐ離すくらいの速さ),スキルの種類によっても速度が異なってくるので,安定して大ダメージを狙うのは難しい。それをコンボ中に何度も行うわけだから,操作難度の高いキャラクターともいえるだろう。目盛りをジャストのタイミングで離すことができれば,攻撃力は最大で+220%まで上昇するので,うまく操作できれば爆発的にダメージを伸ばすことができる。そんなプレイヤースキルがダイレクトに反映される部分はやり応えも十分で,訓練場でもくもくと練習をする楽しみが増えそうだ。
バランサーのスキルは単発でダメージが高い近接向けのものが多く,ダッシュやスライディングで敵に接近して,通常攻撃始動でコンボを狙っていくのが基本となるだろう。なお,溜め攻撃対応のスキルは,スキルアイコンに赤いマークが付いているのですぐに分かるようになっている。
投げ技のクラウンスラムは,発動時の無敵を利用した緊急回避や,コンボの締めに溜めて繰り出したりと使用する場面が多くなりそうなスキルだ。
カットインスキルのソウルオブアスタロスは,クールタイムが3分と長いものの,地面から敵を打ち上げる攻撃が複数発生する強力な技となっている。発動後に攻撃ターゲットを移動できるので使いやすい。こちらも溜め攻撃対応となっているが,普通の技より溜め時間が長めに設定されているので,目盛りをキッチリ合わせて繰り出したいところだ。
バランサーの全体的な印象は,バトル時の立ち位置や立ち回りは体術系統を取ったトリックスターに近いが,プレッシャーシステムによる“溜め”を意識した立ち回りが求められる上級者向けの職業といった感じだ。うまく操作ができれば,効率のよい狩りが行えそうである。一方,PvPでは,クールな立ち回りで短いコンボを高い精度で決めていくことで,苦手になるであろうアウトレンジからスキルを使ってくるメイジやハンターともいい勝負ができそうだ。
コンボを重視して手数の多さで敵を圧倒できる2次職「スピーダー」の戦い方は?
とはいえ,目盛りの増減はゆるやかで,ちゃんとコンボを意識していないと溜まらない。狩りのときは道中でゲージを少しずつ溜めていって,ボスとの戦いで本領を発揮する感じになるだろう。一方,PvP時はゲージの増減率が異なるため,格段にゲージを溜めやすくなっている。試合の後半になるにつれて強くなっていく“嫌らしいキャラクター”になりそうだ。
バランサーと同様に,ゲージをうまく活用することが大切となるが,スピーダーの場合は,コンボを意識して戦ってさえいれば自然とゲージが上昇していくので,DARK BLOODに慣れていない初心者でも比較的扱いやすいかもしれない。
ただ,バランサーが短いコンボで効率よくダメージを叩き出すことを重視しているのに対し,スピーダーは敵を空中に浮かせたりしながら,長くコンボを続けることで真価を発揮する。ビルドによって習得するスキルが異なるわけだから,自分なりのコンボを研究するという部分では,バランサー以上の面白味を見出せるだろう。
ジャンプ中に使用できるグラウンドインパクトは,空中からパンチで飛び込み,ヒットさせることができれば敵を浮かせて,さらに追撃ができるという技だ。スピーダーの投げ技であるバックドロップも敵を空中へと投げるため,そこから空中コンボへと移行できるのが特徴だ。投げから空中コンボにもっていけるのはスピーダーならではのコンビネーションとなっている。
カットインスキルのデザイアコールは,龍を呼び出して炎のブレスで範囲攻撃を行うというもの。攻撃範囲自体はそれほど広くないが,炎のブレスで攻撃中に,自分も動けるのが特徴で,相手の起き上がりに重ねるなどすれば回避が困難な技になりそうだ。
コンボ重視のスピーダーは,とにかく多彩で,いかにもコンボパーツに使えそうなスキルが数多い。この中でどのスキルを習得して,どんなコンボを構築するのか。バランサーは溜め攻撃の精度を含めたテクニックを磨いて強くなっていくのに対して,スピーダーはスキルを研究しコンボのバリエーションを増やすことで強くなっていく印象だ。
操作形態からの変更ということで,プレイに支障がでるのではないかと心配したが,通常攻撃→大攻撃→コマンド入力+大攻撃でスキル発動という基本コンボの流れは自然で,違和感なくプレイすることができた。
スピーディな動きの中にもDARK BLOODが持つ独特の重い打撃感も健在で,やり込んでいるプレイヤーでも満足できる仕上がりになっているのではないだろうか。なお,既存キャラクター同様に豪華な声優を起用する予定とのことで,近々行われるであろう公式発表に期待しよう。
今回はファイターの紹介のみにとどめたが,新しい試みとなるシステムの導入や,ストーリーに新しい展開があるアップデート「ACT.5」も控えている。また,開発のほうでは現在キャラクターの追加に注力しているとのことで,女性版のハンターやウォリアーの噂も……今後のDARK BLOODの展開にも注目してもらいたい。
「DARK BLOOD」公式サイト
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