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次期Windowsの名称が「Windows 10」に決定。デスクトップとストアアプリ環境を統合して2015年後半に登場予定
さて,そんなWindows 10では,Windows 8.xの「スタート画面」(Start Screen)機能を持つ新型スタートメニューが導入され,Windowsストアアプリがデスクトップ画面上で使えるようになるなど,デスクトップ環境にWindowsストアアプリ環境を統合したものとなる。Windows 8.xにおける「スタート画面ありき」の仕様から,Windows 7のデスクトップメインの仕様へと,少し戻ることになるわけだ。デスクトップを多用することになるPCゲーマー的には歓迎すべきアップデートといえるだろう。
開発者向けのテスト版となる「Windows 10 Technical Preview」は,北米時間の10月1日から提供開始の予定で,製品版のリリース時期は2015年後半の予定だ。
Windows 10で導入される新型のスタートメニューは,2014年4月に開かれたMicrosoftによる開発者向けイベントで公開されていたもの,ほぼそのままのようだ。
下に掲載したのは,上で示したスクリーンショットから,スタートメニュー部を抜き出したものである。大きく2つの領域に分かれており,左側はWindows 7までのスタートメニューとほぼ同じデザインで,アプリケーションのアイコンやフォルダへのショートカットが縦方向に並ぶ。
一方の右側は,Windows 8.xのスタート画面を小さくしたようなものとなっていて,Windowsストアアプリの「タイル」が並ぶ。タイルのサイズは「ワイド」「中」「小」の3種類が用意され,タイルの上に通知や画像を更新表示する「ライブタイル」機能も,引き続き利用できるようだ。
現在のWindows 8.xでは,既存のデスクトップ環境と,スタート画面やWindowsストアアプリの環境が完全に分断されてしまっており,ユーザーが積極的に
Windowsストアアプリを使おうと思わない状況を招いていた。Windows 10ではそれがデスクトップ環境上で利用できるようになるわけで,こうした分断がなくなれば,Windowsストアアプリの利用が促進されるようになるかもしれない。
とはいえ,スタート画面がWindows 10からはきれいさっぱりなくなるというわけではない。Windows 10は,動作するデバイスに応じて異なった画面で動作するとされており,タブレット端末では今までどおり,スタート画面を起点としてWindowsストアアプリを使うスタイルが継続されるとのことだ。
そのほかにも,ユーザーインターフェイスの改良がいくつか公開されている。まず,デスクトップ画面を分割してそれぞれにアプリケーションを表示するスナップ機能が改良され,横方向の分割だけでなく,縦方向にも分割できるようになる。高解像度ディスプレイを利用しているときに,便利に使えそうだ。
また,複数の仮想デスクトップを切り替えて使う機能も,OSに標準搭載される。仮想デスクトップ機能は,昔からオンラインソフトなどで提供されていたものだが,ようやくOS標準機能として利用できるようになるわけだ。
公開された情報を見た範囲では,PCで使う限りはWindows 8.xよりも既存のPCユーザーが慣れ親しみやすいものになっているように思える。製品版のリリースまでは1年ほど間があるので,より完成度を高めて使いやすいOSに進化することを期待したい。
Microsoft 公式Blogの当該ポスト(英語)
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