プレイレポート
本日より配信される「グランキングダム Lite」体験レポート。立ち回りがモノを言うバトルでは誤爆にご用心!
4つの国を股にかけた傭兵団の団長となり,さまざまな戦いへと身を投じていくという本作。体験版では,キャラメイクや戦闘など,ゲームの序盤部分を体験できるほか,大きなウリであるオンライン戦争も楽しめる。体験版で作成したデータは製品版へ引き継ぐことができ,ゲーム発売後は,体験版同士だけでなく,製品版とのオンライン戦争も楽しめる……と盛りだくさんの内容だ。
そんな「グランキングダム Lite」のシングルプレイ部分を一足先に遊ぶことができたので,そのプレイレポートをお伝えしていこう。
「スパイク・チュンソフト」公式サイト
戦術を練ってのバトルが楽しい
シミュレーションテイストが入ったRPG
さて今回,実際に体験版をプレイしての印象を先に述べておくと,本作は“いろいろと戦術を練ってのバトルが楽しい,シミュレーションゲームのテイストが入ったRPG”といったところ。じっくりとやり込めそうな手応えは,充分に感じられた。なお,繰り返しとなるが,ほかのプレイヤーの傭兵団と激突するオンライン戦争部分に関しては,発売前のためプレイすることができなかったことを申し添えておく。
「ランドアース」「バルクール」「フィール」「マギオン」という4つの大国が覇を競う世界。プレイヤーはギルドに所属する傭兵団の団長となり,ある時はクエストをこなして傭兵団を育成し,またある時は4大国のいずれかと契約して戦争に身を投じていく。“クエストをこなして”という部分がシングルプレイで,“戦争に身を投じる”という部分がオンライン戦争にあたるというわけだ。
プレイヤー率いる傭兵団は,ひょんなことから傭兵団を束ねる「ギルド」に誘われる | |
そしてプレイヤーはギルドの入団試験となるクエストに挑むことに |
シングルプレイは,あらかじめ用意された傭兵部隊を自分で操作し,ギルド入団試験のクエストに挑むところから始まる。クエストの目的は,フィールドを移動してゴールに到達すること。プレイヤー部隊を表す駒を動かし,フィールド上を移動していく。
フィールド上には敵部隊の駒も配置されており,プレイヤー部隊が1回動くと相手も1回動くという,いわゆるターンベースのボードゲーム風ルールになっている。自分は「パス」してその場に留まり,敵の駒だけを動くに任せることも可能だ。
敵の駒の中には特定ルートを巡回しているようなものもおり,パスをうまく使うことによって,やり過ごして戦闘を避けられたりするあたりが面白い。ただし,クエストには基本的に行動可能な回数(ターン)が設定されており,規定のターン内で目標を達成しないと失敗となるので気をつけよう。
フィールド上には「宝箱」「資源」「罠」「戦略兵器」が配置されたマスもある。宝箱マスからは冒険に役立つアイテムが,資源マスからは傭兵団を強化できる資源が入手可能なので,見かけたらできるだけ回収しておきたい。
罠は文字どおり罠が仕掛けられているマスで,通り抜ける手段を「強行突破」「解除」など,さまざまな選択肢から選ぶことができる。例えば「解除」だとダメージを受けないがターンを多く消費する……と一長一短なので,状況に合わせた方法を採りたい。
そして戦略兵器とは,フィールド上に配置された「カノン砲」などの大型兵器のこと。戦略兵器の射程内で戦闘に突入した場合,味方の兵器なら敵陣への援護攻撃をしてもらえるし,敵の兵器なら自陣が攻撃されるといった効果がある。カノン砲の場合,一定ターンごとに砲弾が降ってくるため,うまく避けなければならない。
戦闘では立ち回りが大事。誤爆,誘爆にご用心!
敵味方の駒が同じマスに入ると戦闘開始。戦闘においては敵味方の位置関係が非常に大事で,ちょっとしたアクション要素が加味されており,これがほど良いスパイスになっている。
傭兵は,「近接タイプ」(ファイター,ランサーなど),「射撃タイプ」(ハンター,ガンナーなど),「魔法タイプ」(ウィッチ,シャーマンなど),「特殊タイプ」(メディック,ドラゴンメイジなど)の4系列に大別でき,それぞれ特徴的な攻撃レンジを持つスキルを使えるのだが,彼らの特性を理解して,うまく立ち回ることが求められるのだ。
ちなみに「グランキングダム Lite」で使用可能なのは,ファイター,ハンター,ウィッチ,メディックの4クラス。製品版では巨大なハンマーを持つ「ブラックスミス」や短剣を操る「ローグ」,竜と共に戦う「ドラゴンメイジ」など,さまざまなクラスを使えるようなので楽しみだ。
●「グランキングダム Lite」で使用できるクラス
・ファイター
近接タイプで,剣で近くの相手を攻撃する。「ブレードアッパー」で敵を打ち上げ,「サイドエッジ」で追撃するなど,アクションゲームっぽい戦いが可能。行動終了時に自動でガード体勢になる特殊能力を持ち,前線を支えるのにもってこい。
・ハンター
弓で遠くの相手を射る,射撃タイプのクラス。放たれた矢は放物線を描いて飛び,近くを狙うことはできないため,接近戦は苦手。攻撃の際は,攻撃可能な範囲内を照準が自動で動き,敵の位置に照準が重なったタイミングに合わせて矢を放たなければならないという,少し癖がある操作が必要だ。しかし,うまく使えば後方で魔法を詠唱する敵ウィッチを攻撃して妨害するなど活躍してくれる。
・ウィッチ
中距離の間合いで範囲攻撃が得意な魔法を放つ,魔法タイプのクラスで,ハンターと同様に接近戦は苦手。魔法は味方も巻き込んでしまうため,立ち回りが重要だ。魔法の中には「チャージ」と呼ばれる詠唱時間が必要なものもあるが,それだけに決まれば強力。
・メディック
仲間の体力を回復する特殊タイプ。「ヒールポーション」で回復薬のビンを投げつけたり,「メディカルバッグ」で回復アイテムをその場に置いたりする。ただし,ビンの着弾点に敵がいた場合や,回復アイテムを敵に拾われた場合は,敵が回復してしまう。
戦闘フィールドは上・中・下の3ラインに分割されており,敵や障害物を越えての移動はできないため,敵味方の位置関係が重要になる。また,戦闘では,画面下の「タイムライン」に並んだアイコンの順番で行動可能となる。敵味方が入り乱れて動き回ることになるため,タイムラインを見ながら戦術を組み立てるのがいいだろう。
順番が回ってきたら,「移動ゲージ」か「行動ゲージ」のいずれかが尽きるまで行動可能となる。移動ゲージは移動することで,行動ゲージは攻撃や回復といったスキルの使用で消費されていく。
移動ゲージを消費して間合いを調節し,行動ゲージを使ってスキルを発動させて敵を攻撃していくのだが,ここで面白いのが“スキルは敵味方関係なくヒットする”という点。FPSでいうところのフレンドリーファイアが有効になった状態であり,互いの位置関係を考えずに不用意にスキルを使うと味方を巻き込んでしまうのだ。
例えば,ファイターの後ろから,メディックが酸の入ったビンを投げる「アシッドスロー」で攻撃したとしよう。大抵のゲームなら,ビンはファイターを素通りして敵に“だけ”ヒットするのだが,本作では目の前にいるファイターに当たって,味方にダメージを与えてしまうのだ。
ここでファイターが吹き飛んでしまい,ほかの味方にぶつかるとこれまたダメージになる。また,回復スキルも,範囲内にいる者なら敵味方お構いなしに回復してしまう。不用意なスキルで味方の被害がどんどん拡大することもあるというわけで,現実的に考えればごく自然なことだが,ゲームとしてはなかなか新鮮だ。
もちろん,同士討ちばかりしていてはどうにもならないので,お互いを巻き込まないよう位置関係に気を使って移動する必要がある。
上述のとおり,それぞれのキャラクターは特徴的な攻撃レンジを持っているので,お互いの弱点を補いあった位置取りを保てればいいのだが,戦闘では敵味方が入り乱れて行動するため,ガッチリと陣形を維持できるわけではない。敵が切り込んできた際にどう対応するのか,臨機応変な立ち回りが求められるのだ。
それだけにやりがいはあるし,狙いどおりに作戦が決まった時の喜びは大きい。スキルをうまく使って敵だけを狙えば味方への誤爆を避けられるので,不利な状況をテクニックでカバーすることもできる。
その逆に,味方ごと攻撃するのも立派な戦法の一つ。ファイターが厄介な敵を食い止めている後ろから,ハンターが味方もろとも弓矢で撃ち抜いたりするような戦術も採れるのだから面白い。
また,本作では「シンプル」「テクニカル」の2通りから操作方法を選択でき,近接タイプの場合,操作モードを「シンプル」にしておけばボタン連打でさまざまな攻撃スキルを繰り出せる。一方,「テクニカル」にすれば任意の攻撃スキルを任意のタイミングで出すことができ,そのぶん操作は少し複雑になるが,指先のテクニック次第でダメージが伸びていく。製品版が発売されたらじっくり練習してみたい。
そしてもう1つ,面白いのが,戦闘フィールド上に存在する「木箱」「タル」「ヒールボックス」といった「ギミック」の存在。敵の進行を防いだり,味方を回復したりと,いろいろな形で利用できる。侵攻や防衛の陣形を組む際は,自分の陣地にこうしたギミックを配置することもできるので,こちらも工夫のしがいがありそうだ。
自分だけの傭兵団員を作り,オンラインで戦え!
傭兵団のメンバーを自分で作り出せるキャラクターメイキングも面白い。名前やクラスだけでなく,「頭」「顔」「肌の色」「身体の色」「声」を自由に設定できる。中でも声はいろいろなタイプが用意されているうえ,ピッチを変えることもできるので,工夫すれば自分だけのキャラクターを生み出せるのだ。
また,今回はプレイできなかったが,オンライン戦争も楽しみな要素だ。4つの大国のいずれかと契約することで,他国への宣戦布告や条約締結,その国家に所属するプレイヤーだけが利用できる「国営店」の品揃えなどを投票で決められるほか,戦争の際には優秀な成績を修めたプレイヤーのランキングが行われたり,ほかのプレイヤーの傭兵団を「アライアンス」(助っ人)として雇ったりといったこともできる。
4つの大国がどのように動き,どういったドラマが生み出されるのか,すべてはプレイヤー次第という本作。「グランキングダム Lite」でも,もちろんオンライン戦争に参加することができるので,興味を持った人はぜひダウンロードして,戦いに加わってほしい。
「バルクール」の首都での様子 | |
傭兵団の働きにより,4大国との関係も変化していく(左写真)。いずれかの国と契約し,戦争に赴くことも(右写真) |
「グランキングダム」公式サイト
(C)Spike Chunsoft Co., Ltd. All Rights Reserved.
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