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ASRockとGIGABYTE,MSIが「B450」チップセット搭載のゲーマー向けマザーボードを国内発表
別途お伝えしているとおり,B450チップセットは,「X470」チップセットと同様に,「Precision Boost Overdrive」および「StoreMI」をサポートするのが特徴だ。それ以外の部分では置き換え対象となる従来製品「B350」チップセットと共通の仕様となっているので,B350のマイナーチェンジと見るのが正解かもしれない。
以下,メーカー名のアルファベット順に搭載製品を紹介してみたい。
ASRock:Mini-ITXタイプをラインナップ
ASRockは,「Fatal1ty」の名を冠するB450搭載ゲーマー向けマザーボードとして,ATXフォームファクタの「Fatal1ty B450 Gaming K4」と,Mini-ITXフォームファクタの「Fatal1ty B450 Gaming-ITX/ac」を発売した。どちらも2018年6月に行われたCOMPUTEX TAIPEI 2018で,フライング的に披露されていたものだ。
メーカー想定売価は順に1万3800円前後,1万5980円前後(いずれも税別)なので,単純計算した税込価格は順に1万4904円,1万7258円となる。
順に製品を紹介していこう。
Fatal1ty B450 Gaming K4は,ATX仕様のゲーマー向けマザーボードとして見ると,比較的シンプルな構成の製品だ。
拡張スロットはPCI Express(以下,PCIe)x16を2基と,PCIe x1を4基という構成。B450チップセットはPCIe Gen.3のx8+x8という組み合わせをサポートしていないため,x16スロットのうち,金属カバーが付いているのはCPUソケットに近いほうだけとなっている。
なお,Fatal1ty B450 Gaming K4は,ストレージ用のM.2スロットを2基備えているが,PCIe x4接続とSerial ATA 6Gbps両対応の「Ultra M.2」スロットは,CPUソケットに近い側の1つだけである。
一方のFatal1ty B450 Gaming-ITX/acは,Intel製の無線LANおよびBluetooth機能を搭載するのが特徴だ。置き換え対象になると思われる従来製品「Fatal1ty AB350 Gaming-ITX/ac」と比べると,ビデオ出力インタフェースがHDMI×2からDisplayPort×1,HDMI×1に変わったのが目に付く違いである
製品名 | PCIeスロット | M.2 スロット |
Serial 6Gbps |
USB 3.1 Gen.2 ポート |
LAN |
---|---|---|---|---|---|
Fatal1ty |
PCIe 3.0 x16×2 PCIe 2.0 x1 ×4 |
2 | 6 | Type-A×1, |
1000BASE-T×1 |
Fatal1ty |
PCIe 3.0 x16×1 | 1 | 4 | Type-A×1, |
1000BASE-T |
ASRockのB450搭載マザーボード製品情報ページ(英語)
GIGABYTE:ATXとMicroATXタイプを1製品ずつ展開
GIGABYTEの日本法人である日本ギガバイトは,ゲーマー向け製品ブランド「AORUS」から,B450搭載のゲーマー向けマザーボード「B450 AORUS PRO WIFI」と「B450 AORUS M」を国内発売した。
税込のメーカー想定売価は順に1万6000円前後,1万2000円前後となっている。
B450 AORUS PRO WIFI |
B450 AORUS M |
ATXマザーボードとなるB450 AORUS PRO WIFIは,COMPUTEX TAIPEI 2018で先行して披露された製品で,製品ラインナップ的には「GA-AB350-Gaming 3」の後継的な位置付けだ。Intel製のコントローラによりIEEE 802.11acとBluetooth 4.2へ対応したのが特徴となっている。
チップセットヒートシンクにあるAORUSのシンボルマークや,I/Oインタフェース部上のカバーにあるロゴマークには,GIGABYTEのLEDイルミネーション同期機能「RGB Fusion」に対応したカラーLEDを搭載。加えて,市販のLEDテープ(LEDストリップ)用の接続コネクタも2つ備える。
また,背面側I/Oインタフェース部分が,カバーパネルと一体化しており,PCケースに取り付けやすくなっている点もポイントと言えるだろう。
もう1製品のB450 AORUS Mは,MicroATX仕様のマザーボードで,誤解を恐れずざっくりまとめるなら,B450 AORUS PRO WIFIをベースにサイズを小さくし,無線LANおよびBluetooth機能を省略し,M.2スロットも2基から1基に削減し,I/Oインタフェースと一体化したカバーも廃したモデルといった感じになる。
製品名 | PCIeスロット | M.2 スロット |
Serial 6Gbps |
USB 3.1 Gen.2 ポート |
LAN |
---|---|---|---|---|---|
B450 |
PCIe 3.0 x16×1 PCIe 2.0 x4 PCIe 2.0 x1(x16形状)×1 PCIe 2.0 x1 ×2 |
2 | 6 | Type-A×1, |
1000BASE-T |
B450 |
PCIe 3.0 x16×1 PCIe 2.0 x4 PCIe 2.0 x1 ×2 |
1 | 6 | Type-A×2 | 1000BASE-T×1 |
なおGIGABYTEは,今後,Mini-ITXフォームファクタ採用の「B450I AORUS PRO WIFI」という製品も今後国内発売する可能性があるとして,以下のとおり製品画像を公開している。
GIGABYTEのB450 AORUS PRO WIFI製品情報ページ
GIGABYTEのB450 AORUS M製品情報ページ
MSI:ゲーマー向けマザーボードを一挙に6製品発表
MSIは,B450搭載のゲーマー向けマザーボードを一挙に6製品発表した。ラインナップは表3のとおりで,6製品中5製品は7月31日の国内発売予定,残る1製品のみ8月11日の国内発売予定となっている。
製品名 | フォーム ファクタ |
メーカー (税別) |
発売日 |
---|---|---|---|
B450 |
ATX | 1万980円 | 7月31日 |
B450M |
MicroATX | 9980円 | 7月31日 |
B450I |
Mini-ITX | 1万3980円 | 7月31日 |
B450 |
ATX | 1万3680円 | 7月31日 |
B450M |
MicroATX | 1万3280円 | 8月11日 |
B450 |
MicroATX | 1万1580円 | 7月31日 |
MSIでは,B450搭載マザーボード共通の特徴として,電源回路に7〜9フェーズのデジタルPWMコントローラを採用する「Core Boost」という機能をアピールしている。この機能により,高レスポンスで歪みのない電源を供給でき,Precision Boost Overdriveの性能を最大限に引き出せるそうだ。
以下,製品概要は写真とキャプション,スペックは表4にそれぞれまとめたので,参考にしてほしい。
製品名 | PCIeスロット | M.2 スロット |
Serial 6Gbps |
USB 3.1 Gen.2 ポート |
LAN |
---|---|---|---|---|---|
B450 |
PCIe 3.0 x16×1 PCIe 2.0 x4×1 PCIe 2.0 x1×4 |
1 | 6 | Type-A×2 | 1000BASE-T |
B450M |
PCIe 3.0 x16×1 PCIe 2.0 x1×2 |
1 | 4 | ― | 1000BASE-T |
B450I |
PCIe 3.0 x16×1 | 1 | 4 | ― | 1000BASE-T |
B450 |
PCIe 3.0 x16×1 PCIe 2.0 x4×1 PCIe 2.0 x1×4 |
1 | 6 | Type-A×1, |
1000BASE-T×1 |
B450M |
PCIe 3.0 x16×1 PCIe 2.0 x4×1 PCIe 2.0 x1×2 |
2 | 4 | Type-A×1, |
1000BASE-T |
B450M |
PCIe 3.0 x16×1 PCIe 2.0 x1×2 |
1 | 4 | ― | 1000BASE-T |
総じて,ミドルクラスとそれ以下の市場に向けたマザーボードとしておおむね妥当な価格設定になっていると言えるのではなかろうか。Ryzen Desktop 2000シリーズを使って,できる限り安価にゲームPCを組みたいという場合に選択肢となりそうだ。
MSIのマザーボード製品情報ページ
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