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[COMPUTEX]Dellのゲーマー向けPC担当者に聞く,新PC「Inspiron 5675 Gaming Desktop」の狙い
訪台中のALIENWAREおよびInspiron Gamingデスクトップ製品開発担当ディレクターであるJoe Olmsted氏にインタビューを行い,新製品の狙いについて,より詳しく話を聞いてみた。
――Inspiron 5675 Gaming DesktopにはRyzenが搭載されました。Ryzenをどう評価していますか?
Joe Olmsted氏(以下,Olmsted氏)
AMDの製品では,(Ryzenは)ゲーム向けのプロセッサとして最適です。ゲーマーというのはブランド信仰が強い人も多いので,Intel好きな人もいれば,AMD好きの人もいるので,今回,選択肢として提供できるようにしました。
――ということは,Inspiron 5675 Gaming DesktopでIntel CPU搭載モデルが出る可能性,そしてALIENWAREでRyzen搭載モデルが出る可能性もあるのでしょうか。
Olmsted氏
Inspiron 5675 Gaming Desktopは,Intel CPUを搭載することも評価中です。ALIENWAREは,ハイエンドシステムを使うブランドなので,最新のシステムとしてIntelもAMDもサポートしていく予定です。
――Inspiron 5675 Gaming DesktopとALIENWAREが競合する可能性はありませんか?
Olmsted氏
Inspiron 5675 Gaming Desktopは,グローバルでもSKU※は20未満になるでしょう。ALIENWAREはBTOのため多くの選択肢がありますが,Inspiron 5675 Gaming Desktopは店頭でシンプルに売るために,こうした仕様になっています。
※Stock Keeping Unitの略で「スキュー」と読む。商品の種別,あるいは商品群といった意味で使われることが多い。
もちろん,(ALIENWAREから)移行するユーザーもいるかもしれません。デザイナーが同じなので,ALIENWAREとInspiron 5675 Gaming Desktopのデザインには,共通した要素がありますしね。
――Inspiron 5675 Gaming Desktopのターゲットユーザーはどの層でしょうか。比較的低価格なので,新たなゲーマーの獲得を狙っているのでしょうか。
Olmsted氏
新規ユーザーというより,今はもうゲーマー向けPCを自作しなくなった人たちをターゲットにしています。比較的手頃な価格のプラットフォームでありながら,SKUはある程度選択できます。我々ALIENWAREの人間も,以前は皆,PCを自作していました。昔は,お金より時間のほうがたくさんありましたが,今は時間のほうが大切になりました(笑)。
自作PCは,さまざまな企業が販売する複数のパーツを使うので,サポートが各社に分散してしまいます。一方,(Inspironは)サポートの電話番号が1つですむということを望む人がターゲットです。
ですので,「今は自分でPCを作りたくない」という人であれば,幅広い年代をターゲットにしています。また,ゲーマー向けの世界も女性ユーザーが増えましたが,(女性は)一般的にPCの自作を望まない人が多いので,そういった人も対象です。
ゲーマー向けPCは,今やメインストリームになり,両親から隠れてベッドルームで隠れてやる時代ではなくなりました。いろいろな人がゲームをやるようになり,そういった場合に威力を発揮するのがこの製品です。
――たびたび,「Dell Gaming」という言葉を使われていますが,これはDellのゲーム製品を示すブランド名なのですか?
Olmsted氏
なので,ロゴに見えるようなマークを使っていることもありますが,ブランド名ではないのです。
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