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  • Lo-Fi Games
  • 発売日:2018/12/06
  • 価格:3500円(税込)
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サンドボックスRPG「Kenshi」で拠点づくりに挑戦してみた。野盗,化物,人狩りの蔓延る弱肉強食の世界を生きる
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印刷2018/12/29 00:40

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サンドボックスRPG「Kenshi」で拠点づくりに挑戦してみた。野盗,化物,人狩りの蔓延る弱肉強食の世界を生きる

 「Kenshi」というインディーズゲームをご存じだろうか。イギリスのブリストルを拠点とするインディーズデベロッパーLo-Fi Gamesが12年にわたって開発を続け,2018年12月6日に正式リリースを果たしたサンドボックスだ。

 本作は,そのゲームジャンルを一言でくくりづらいタイトルだ。RPGのテイストでありながら,RTSのようでもあり,人の活動や世界のあり方はシミュレーター的でもある。そのすべてが正解であり,荒野に生きる「人」(ロボットもいる)の生活を体験できるゲームといえる。

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 プレイヤーはその世界で冒険しても良し,自分の勢力を作り,国として発展させても良し,あるいは盗賊を生業としたり,賞金稼ぎとして生きても良い。明確な目標は存在せず,とにかく自由なゲームとなっている。

 というわけで本稿では,もっぱら“街づくり”のプレイスタイルで遊んでいる筆者が,自分たちの勢力の拠点を建造するまでのプレイレポートをお送りしたい。


「ちょっとそこまで行ってくる」が命取りな世界


 本作は世界観はアポカリプス的で,高度に発達した文明が崩壊したあと,砂漠と荒野が広がり,一部地域では酸の雨が降り注いだり,酸の海が広がっていたり,毒ガスが噴出していたりと,過酷な環境が舞台となっている。
 そこには大小さまざまな勢力が存在し,ときに争い,ときに助け合いながら生きている。荒野には盗賊が跋扈し,北の大地には人食い族がいたり,奴隷狩りを生業とする勢力がいたりと「普通に暮らす」ことすら難度の高い世界だ。

 基本的にやることは自由な本作だが,スタート時の設定がいくつか用意されている。例えば「自由を求めて」では,都市へと収める税金にうんざりした5人の同志が,自分たちの拠点を作るために旅をする。また「ドン底」では武器も衣服も食料もなく,さらには片腕も失ったうえで,奴隷商人が蔓延る砂漠に迷い込んでいるという,超ハードな設定もある。
 お手軽に楽しめる簡単なものから,開幕5分でキャラクターが死ぬものまで,さまざまな設定があるが,今回は「ドン底」でプレイしていくことにする。

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 本作はとにかくやれることがたくさんあるので,1本のプレイレポートですべてを網羅するのは難しい。そこでいくつか目標を定めてみることにする。

目標
・まずは生き延びること
・安定した収入源の確保(失われた左腕を再生する)
・仲間を集める(10人くらい)
・拠点を作る

キャラクタークリエイトでいじれるパラメータは多い。美少女も作れるかも……?
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 開始時の設定を選ぶと,まずはキャラクタークリエイト画面になる。Kenshiの世界にはいくつかの種族がおり,それぞれ得意なことが異なったり,特性を持っていたりする。そのほかにも勢力によってはある種族を敵視している場合がある。万能なのは「人」だが,ドン底では初めから片腕がないという強烈なビジュアルになってしまうので,機械種族「スケルトン」で始めてみることにした。名前は「S.K.Y」だ。
 スケルトンの特性は「基礎体力が多い」「お腹が減らない」「治療に特殊な修理キットが必要」の3点。「窃盗」や「隠密」は苦手だったりするが,そのあたりは気にしないでおく。

修理キットを使って治療している図。高価すぎて序盤は手が出ない
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 ロボットなので空腹の心配がない点は,序盤で大きなアドバンテージとなる。食料を調達する必要がなく,ただでさえお金がない序盤の出費を抑えられるのだ。一方で「治療に特殊な修理キットが必要」な点は厄介だ。
 荒野で敵に襲われて傷を負っても,生物種族であれば通りすがりの旅人が治療してくれることがある。それが奴隷商人だったりすると,奴隷にされてしまうこともあるが,命だけは繋ぐことができる。だが,スケルトンの場合はそうもいかない。そもそも修理キットなど,持っている人がめったにいないため,道端で倒れても治療してもらえない。つまり一人旅で致命傷を負ってしまえば,高確率で死に至るのだ。
 また修理キット自体が高価なため,傷を負うことが相当のリスクとなる。


生き残ることこそがこの世界での基本


 ドン底のスタート地点は砂漠のど真ん中。見渡す限り砂しかないが,そこには巨大な虫のような攻撃的な生物「スキマー」や,隙あらば旅人を襲い捕えて奴隷にする「人狩り」,食料を求めて旅人を襲う「飢えた放浪者」などが闊歩している。武器も防具もお金もなく,果ては左腕まで失ったS.K.Yは,襲われたらひとたまりもない。

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 敵対する何かに出会ったら逃げの一手。とりあえず都市までたどり着ければ,衛兵がいるため,ひとまずの安全は得られるはず。
 というわけで近くの都市めがけて疾走を始めたのだが,運悪く「スキマー」に遭遇してしまった。逃げに逃げるも追いつかれて,ボッコボコに。致命傷を負い,昏睡状態となってしまいそのまま昇天してしまった。

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巨大な虫っぽい見ためのスキマー。裸で出会って勝てる相手じゃない
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 さっそく1デスである。

 二度めの挑戦。最初と同じく,近くの都市を目指す。今度は敵と遭遇せず,何とか都市に辿り着いた……と思いきや,人狩りに遭遇して捕らわれの身になってしまった。さらに悪いことに傷を負っており,普通であれば奴隷商は捕えた奴隷を治療するのだが,あいにくのスケルトンなので,放置され,そのまま死んでしまった。

街の入り口でボコられ,奴隷にされた挙句,檻に入れられたうえ,傷を放置され死ぬ。最悪のフルコンボ
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 ううむ。何と理不尽なのだろうか。

 三度目の挑戦。今度こそと,走り出し無事,砂漠の南東にある「ヘフト」という都市にたどり着いた。この都市では奴隷商が商いをやっているものの,都市のなかで襲われることはないため安全だ。ここを拠点に勢力づくりの基盤を整えることにする。

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金策の基本は追剥と採掘


 この世界には「キャット(Cat)」という通貨が出回っており,キャットがあれば割と何でもできる。というか,キャットがないと何もできないと言い換えてもいい。

 そんなキャットを得る手段はいくつかある。懸賞金のかかったNPCを捕えて当局に突き出す賞金稼ぎ,動物を狩ってその素材を売る狩人,拠点を持ったなら,作物を栽培して売ったり,生産物を売ったりしてもいいだろう。
 とはいえ,それらの金策手段はある程度「強くなってから」か「資金が貯まったら」の話で,犬の子供にすら負けかねないうえ,何も持っていないS.K.Yには無理な相談だ。
 だが,そんな時にお勧めなお金を得る方法がある。それは追剥採掘だ。

気絶した敵から剥ぎとる。ちなみに生物系は剥ぎとると死亡する
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 追剥というのは気絶したキャラクターから持ち物を奪い取って売ること。都市には定期的に敵対する勢力が通りかかり,警備兵に殲滅されている。その倒れている敵から装備を拝借し,売っ払ってお金を得るのだ。自分の手は汚さずにお金が得られる。
 しかし,この方法は安定した収入にはなり辛い。そもそも都市と敵対している勢力は見るからに貧乏そうな放浪の民だったり,飢えた野盗だったりで,その装備にあまり価値がない。たまにちょっと身なりの良い敵が来たりするが,定期的に来るわけではないので,それを頼りにはできない。

 ではどうするか。そこで採掘というわけである。街の近くにはたいてい「鉄鉱脈」か「銅鉱脈」があり,鉄か銅が採掘できる。それをひたすら掘り,売ってお金を得るのだ。鉱脈は尽きることがないため,時間さえかければ無限にキャットを得られるのだ。

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 ヘフトの入口近くには銅鉱脈がある。ここで,ひたすら掘り続けてキャットを稼ぐことにした。


仲間を探して酒場巡り


 ひたすら銅鉱脈を掘り続けた結果,6000キャットほどのまとまったお金が手に入った。途中,スキマーに襲われ,治療のために大きな出費があったりもしたが,たぶん順調だ。この資金を元手に仲間を集めることにする。
 仲間となるキャラクターはたいてい酒場(Bar)にいる。お店はゲームスタート時にランダムに配置されるが,酒場に限っては各都市に1軒はあるはずだ。今回のヘフトには酒場が2軒あったため,そこに出向いてみた。

 酒場では食料や酒などが売られている。なかには,ベッドなどが置かれ,宿泊施設としての機能を持っている店舗もある。冒険の拠点となる場所だ。
 傭兵や勢力の外交官,盗品商人といった人物もここにいるので,都市を訪れた際はまず足を運んでみるといい。仲間となるキャラクターは「漂流者」の肩書で酒場にいる。

お友達代の3000キャット。これで仲間なる
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 最初に話しかけたのはハイブという種族の戦士「ホースウィード」。どうやら仲間を探しているらしい。話を聞いたところ3000キャットで仲間になってくれるようだ。今はとにかく人手が欲しいので,お金を払い仲間になってもらった。

ロボティクス・ワークショップ。スケルトン用品専門店みたいなところ
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 ホースウィードを仲間にしたあとは余ったキャットで失った左腕の代わりを探しに行く。この世界はサイバネティクス技術が発達しており,自由に動かせる義手を取り付けることが可能なのだ。
 ヘフトには「ロボティクス・ワークショップ」が出店していたので,そこで義手を物色する。ピンからキリまで多数の品ぞろえがあるが,ここは間に合わせということで1500キャットほどの義手を購入し,取り付けた。

間に合わせだが,左腕を装着し完全体に。これで支障なく活動できる
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 その後はひたすら銅鉱脈を掘り続けて資金を貯め,仲間を増やしていく。ヘフトにはホースウィードのほかに3人の漂流者が居たので,全員雇い入れた。


拠点づくりの下準備。レシピの研究,資材と食料の確保


 仲間を集め,少し懐に余裕ができたところで拠点づくりの準備を始めることにした。まずはヘフトで販売されている物件を買い「研究台」を作る。

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小さい家を買い,その中に研究台を設置する
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 Kenshiの世界で何かを作るには,研究をしてレシピを見つけなければいけない。レシピは売っているものもあるが,拠点建設のために必要なものは研究で見つける必要がある。拠点を作り始めてからでも良いが,迅速に拠点建設を進めたいので,前もって研究することにした。
 必要なのは建築技術と電気技術,食料を安定供給するための農業技術,壁などを作る防御技術の4つ。そのほかにも鉄や銅を加工する工業技術などを研究しておけば,とりあえずは大丈夫だろう。

荷運び用のガル。少々値が張るが戦力としても期待できるので買って損はない
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 研究がひとしきり終わったところで,拠点建設のための資材を購入する。大量の資材を運ぶ必要があるので,荷運び用に動物「ガル」も購入した。
 必要なものは「建築資材」「銅」「鉄板」だ。そして農業用にいくつかの農作物も購入していく。
 あとは道中の危険を考えて酒場で「傭兵」を雇う。2日で4000キャットだが,それで安全が買えるなら安いものだ。

ボディーガードとして傭兵を雇う。都市の警備兵には及ばないが,野盗に対する備えとしては十分だ
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7人と1匹と傭兵でいざ,危険が満ち溢れる砂漠へ
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 ひと通りの準備をしたところで,我が勢力の人員は自分を含め7人と1匹になった。目標としていた10人には少し足りないが,何とか拠点を作ることはできるのではないだろうか。


都市から一歩外に出ればそこは危険地帯。いざ,安息の地となる拠点づくりへ


 さあいよいよ,拠点づくりの冒険に出る。候補地となるのは収入源となる鉄と銅が採掘できる場所だ。先に偵察に出たとき,ちょうどいい場所を見つけておいたので,その場所を目指す。
 意気揚々とヘフトを出たところで,なぜか「英雄リーグ連合」という“ならず者集団”に罵倒を受けながら追尾される。……が,口うるさく罵ってくるだけで,攻撃をしてくるわけでもないので無視しながら進むことにした。

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 拠点候補地まで半分ほど進んだところで,反乱農民の集団に出くわしてしまう。彼らは非常に好戦的で,足も速いため逃げ切ることができず,交戦状態になってしまった。
 こちらには傭兵もいるため,勝てるだろうと踏んで戦いを挑んだが,ずっと罵りながら後ろをついてきていた「英雄リーグ連合」がいきなり攻撃してくる。なんて奴らだ!
 戦闘訓練もロクにせず,装備も整えていなかった拠点開発団の一行は壊滅状態に陥ったものの傭兵の活躍もあり,何とか敵の撃退に成功した。壊滅した場所の近くに野営の跡地があったので,そこで治療を済ませてひと休みし,拠点候補地に移動する。

プレイヤーキャラクターは全滅するも,傭兵が撃退してくれた。致命傷さえ負わなければ(あるいは治療すれば)昏睡状態から復活できる
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 その後は敵と遭遇することもなく候補地へと到着。荷運び用のガルに運ばせていた建築資材を使って「ストームハウス」「風力発電機」「鉄鉱石保管庫」「手動式鉄鉱石精錬器」「採石場」「手動式石材加工器」を作った。

やっと建築した拠点「ストームハウス」。ここから大きく発展させていく
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 初期の拠点に必要そうなものを一通り作ったところで,傭兵の契約期間が終わり,貴重な防衛戦力が失われてしまった。新たに傭兵を雇うため,最寄りの都市「スロート」にホースウィートを派遣する。
 残りのメンバーで生産体制を整える……はずだったのだが,さっそく反乱農民が拠点を襲撃しに来た。傭兵の姿はなく,拠点開発団の頼りない武装でなんとか抵抗を試みると,そこに第三勢力の「人狩り」が登場する展開に。もはや誰が敵で誰が味方かわからない,三つ巴の戦いが始まった。

いきなり襲撃を受けるわが拠点
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 仲間は次々と昏睡状態に陥るが,ホースウィートが傭兵との契約に成功し,拠点へと戻ってきた。7人の傭兵の援軍で形成は逆転し,反乱農民と人狩りの撃退に成功する……が,その直後にスキマーの群れが襲来し,生き残りを次々となぎ倒し,去っていった。

最終的にスキマーが全員なぎ倒すという結果に
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 弱肉強食の世界すぎて怖い。


資源を集め,砦を建築


 その後も断続的に攻撃を受けたが,なんとか退ける。襲撃の合間を見つけては石と鉄鉱石を採掘し,それぞれ建築資材と鉄板へと加工する。それらの資材を使って,拠点の周りにようやく壁を作ることに成功した。
 これで敵の襲撃を受けても壁の中に逃げ込めばやり過ごせるはずだ。壁の上には「クロスボウ砲台」を設置し,壁の中から一方的に攻撃できる体制も整えた。

建築中の壁
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 安全な領域を確保してしばらくすると,帝国の税務官がやってきた。曰く「ここは帝国の領土だから占有するなら税金を払え」とのこと。3000キャットを要求されたが,持ち合わせがないと伝えると「3日後にまた来る。それまでに用意しておけ」と語り,去っていった。

 税金を払わなければどうなるか,想像に難くない。この世界は弱肉強食。皇帝の意向に背いたら,正規軍がやってきて攻め滅ぼされるだろう。拠点建築で余っていた鉄鉱石を都市に持っていって売り,なんとか1万キャットほどの手持ちで3日後を待った。

拠点にやってきた税務官。めちゃくちゃ偉そうで腹が立つが,後ろにサムライの方々が控えているため,手が出せない
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 3日後,また帝国の税務官がやってきた。「3000キャットだったけど,延滞したから4500キャット払え」と言ってくる。さすがにちょっとイラっとしたが,帝国のサムライ衆に歯向かう度胸はないため,しぶしぶ4500キャット払った。
 そして帰りしな徴税官は「また来週来るから次はちゃんと用意しておけ」と捨て台詞を吐いていった。ずっと払い続ける必要があるようだ。野盗の襲撃を防ぎ,安全な領域を確保したと思えば,より強大な存在にたかられるとは……。

壁で囲めば立派な砦。これで野盗くらいなら撃退できる。周囲をうろつくスキマーも怖くはない
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 ともあれ,目標である拠点づくりは完了した。定期的に襲撃を受け,お上にたかられて,安息の地とは程遠いが,いちおう我らが勢力の拠点だ。いつかは帝国の徴税官を追い払えるほどの勢力になりたいところだが,今回はこれまでとしたい。

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