プレイレポート
「進撃の巨人2」で4月26日に実装される「駆逐モード」のプレイレポート。6人の兵士が入り乱れ,巨人討伐スコアを競う“ガチ”な内容だ
3月のアップデートで追加された「捕食モード」(関連記事)は,巨人となって人間を喰らうという設定と,パーティーゲームチックなプレイ感が特徴だったが,駆逐モードは人類側の兵士を操作し,最大6人で巨人の討伐スコアを競うもので,本編の操作テクニックが反映される“ガチ”な内容だ。
4Gamerは実装前に駆逐モードをプレイする機会を得たので,本稿でその模様をレポートしたい。なお,記事中の画像やムービーはすべてNintendo Switch版のものとなっている。
駆逐モードは,オリジナル主人公を含めた人類側の全キャラクターでプレイ可能だ。とは言っても,キャラクターの違いは見た目のみで,スキルや能力値,所持アイテムはキャラクターを決めた後に,共通のプリセットから選択する形式になっている。つまりプレイヤーの条件は平等というわけだ。お気に入りのキャラはもちろん,本編であまり使う機会のなかった者を選ぶのもいいだろう。
プリセットは10種類で,「奇襲タイプ」は単眼鏡で狙いを付けたときにすぐ突撃できる「電光石火」,「共闘タイプ」は共闘する仲間の数に応じて攻撃力が上がる「絆の力」や,バディアクションのクールタイムを減少させる「おねだり上手」といったスキルを持つ。「一撃必殺タイプ」は,巨人の部位を一定確率で一発破壊する「一撃必殺」を持つ刀身と,連続攻撃できる「連撃」を備えている。
本作をある程度遊んだ人ならピンと来たと思うが,これらのセッティングは本編でも再現可能だ。駆逐モードで面白い遊び方や新たな戦法を見つけたら,本編で同じようにスキルやアイテムを構成してみるといい。追加モードであると同時に,本編の楽しみ方を再確認させてくれるコンテンツなのだ。
フィールドには最大6人のプレイヤーが入り乱れ,4分の制限時間の中で巨人を討伐していく。操作方法は本編と全く同じだ。
勝敗を決めるのは,討伐した巨人の数ではなく,討伐時や部位破壊時に加算されるスコアとなっていて,巨人の急所であるうなじをいきなり削ぐよりも,手足を部位破壊してから倒した方が高得点となる。
ただし,いくら頑張って部位破壊しても,ほかのプレイヤーにうなじを斬られると,スコアをかっさらわれてしまうので,注意が必要だ。部位破壊だけでもスコアは得られるが,トップを狙うならトドメを刺さないと厳しいだろう。
せっせと手足を部位破壊して,さぁ仕上げだ! となったところでほかのプレイヤーにトドメを刺されてしまったときの気持ちは,焼肉パーティーで,自分が丁寧に焼いていた肉を他人に食べられてしまうのに似ている……と書けば伝わるだろうか。
ほかのプレイヤーばかりを気にしてもいられない。巨人にやられると,せっかく稼いだスコアが半減してしまうので,油断は禁物だ。「回復薬」をたくさん持っていきたいところだが,前述のようにこのモードでは,所持アイテムもプリセットで決まっている。攻撃アイテムが多い代わりに回復薬を持たないタイプもいるため,プリセットの選択時にはそのあたりもしっかり確認しておこう。
部位破壊から討伐までやり通し,最高のスコアを目指すか。それとも,ほかのプレイヤーが部位破壊した巨人を横取りするか,はたまた,うなじのみを狙って素早く討伐し,ほかのプレイヤーに横取りの機会を与えず,自分のスコアを着実に積み上げていくか……。誰がどのタイプを選んだかは分からず,気を抜くと巨人にやられるという緊張感も相まって,プレイは静かに,しかし熱く盛り上がる。捕食モードとはまた違った面白さだ。
タイプによって戦略や立ち回りが大きく変化するのも,このモードの面白さだ。例えば奇襲タイプは単眼鏡で巨人を狙わなければならないため,見通しがよく,なおかつ巨人の近くにある足場を探す必要がある。共闘タイプは仲間を集めてからが本番なので,試合開始直後は討伐よりも仲間探しを優先した方がいいだろう。逆に「超人タイプ」や「駆逐タイプ」のように,キャラクターの戦闘力が優れているタイプは,積極的に巨人の群れへ飛び込んで大暴れし,序盤からリードしたいところだ。
個人的に印象深かったのが「投擲タイプ」だ。「火炎瓶」を多く持っているうえ,空中で刀身を取り替えると捨てた刃が飛んでいく「空中刃換装」を持っている。筆者は貧乏性なので本編ではついつい消費アイテムをケチってしまっていたのだが,投擲タイプを使ってみて火炎瓶の強さを実感し,本編でも同じ戦法を試してみたくなった。
プレイ中は「奇行種の群れが出現する」「『鎧の巨人』や『女形の巨人』といった敵対巨人が乱入する」といったイベントがランダムに発生する。また,時間切れ直前には得られるポイントが倍になるため,最後まで気が抜けない。
勝敗の行方を分からなくするのが「妨害アイテム」の存在だ。ほかのキャラクターを麻痺させる「シビレ弾」や,視界を遮る「ペイント弾」を使えば,スコア稼ぎを邪魔できる。これら妨害アイテムは発動予告のカウントダウンがあるので,これにあわせて「シールド弾」を使えば防げるのだが,数に限りがあるため,タイミングが難しい。
十分にスコアを稼いでから使って逃げ切りを狙うもよし,ほかのプレイヤーが奇行種の群れや敵対巨人に突っ込んだところを見計らって妨害し,ポイント半減を狙うもよしと,この辺りは多人数プレイならではの面白さだ。
このように,駆逐モードは本編をひと通り遊んだプレイヤーにオススメだ。さまざまなプリセットを試すことで,今まで知らなかった戦術に気づけるので,本編のプレイにフィードバックするのもいいだろう。ストーリーモードを最後までプレイしたら次のゲームを……という人もいるかと思うが,ぜひこのモードを遊んで,アクションゲームとしての奥深さを再確認してほしい。
「進撃の巨人2」公式サイト
キーワード
原作/諫山創「進撃の巨人」(講談社『別冊少年マガジン』連載) (C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会 (C)2018 コーエーテクモゲームス