プレイレポート
「Nintendo Labo」のToy-Conキット第3弾「ドライブキット」が登場。仕掛けも面白さも進化し,車や潜水艦,飛行機で陸・海・空を遊び尽くせる
その楽しさがあるから,3時間にも及ぶ製作時間がちっとも苦にならない。むしろ楽しみだと,10歳男子に言わしめた「Nintendo Labo」は,自分でコントローラを製作して遊ぶNintendo Switch用ゲームキットだ。ノリハサミ不要のダンボールシートでコントローラを組み立てて,付属のゲームで遊んだり,オリジナルのゲームや遊びを発明したりできる。いわばアナログとデジタルのいいとこ取りをした新しいおもちゃと言える。
2018年4月に発売された「Variety Kit」と「Robot Kit」は,瞬く間にキッズだけでなく,工作好きや発明好きの大人の心もわしづかみにした。そして昨日(9月14日),シリーズ第3弾となる「Nintendo Labo Toy-Con 03: Drive Kit」(以下,ドライブキット)が任天堂から発売された。
これまでNintendo Laboをたっぷり遊んできた工作好き親子が,今回もドライブキットを遊び尽くして,その楽しさをお伝えしよう。
本日発売「Nintendo Labo」の親子体験記【基本編】。驚きと感心の連続で,作る過程から面白い!
本日(2018年4月20日),任天堂から発売されたNintendo Switch用ゲームキット「Nintendo Labo」。ゲームのコントローラをダンボールで作って遊ぶという,Nintendo Switchの新しい楽しみ方を一足早く親子で体験できたので,レポートしよう。
「Nintendo Labo」親子体験記【応用編】。旗上げゲームから剣道マシンまで,「こんなの作りたい」をToy-Conガレージで形にしてみた
2018年4月20日に発売となった「Nintendo Labo」。先日掲載した親子体験記の基本編では,キットを作る様子をお伝えしたが,応用編となる本稿では,キットに頼らず,自分の発想を「Toy-Conガレージ」で形にする楽しみ方を紹介しよう。
「Nintendo Labo」公式サイト
ドライブキットは乗り物を楽しめる遊びが満載!
ドライブキットには「のりもの」をテーマにした3種類のキットが用意されている。Nintendo Laboでは,ダンボールシートで組み立てた自作のコントローラを「Toy-Con」と呼んでおり,ドライブキットには「クルマ」「センスイカン」「ヒコウキ」という3種類のメインToy-Conのほか,「アクセルペダルToy-Con」と「カギToy-Con」,塗装用の「スプレーToy-Con」などがセットになっている。
Toy-Conはすべて一から組み立てていくため,製作時間は簡単なものであれば15分ほどだが,なかには3時間近くかかる大作も。ちなみに目安として提示されている組み立て時間のトータルは,10歳が作った場合で5時間〜8時間とかなり長い。
我が家ではこれまでに何度もToy-Conを作っているので,そのなかで気付いた組み立てのコツをお伝えしておこう。
- ダンボールシートからパーツを先に取り外さない。必ずガイドに沿って必要なものだけを取り外す。
- パーツの「折る」作業は丁寧に!
- パーツは細かい型抜きをする箇所が多いので,その部分だけは先にやっておいても大丈夫。
- 家族で作るなら,子どもにできるだけ任せる。仕組みが複雑なところは作った後に大人がチェックする。
組み立て用の紙のマニュアルはなく,すべて同梱ソフトに用意されているガイドが頼りだ。そのため,2人同時に作るのは難しい。親子で作るときは,大人はサポートに徹するのが良いだろう。
作ってすぐ遊べる!
アクセルペダルでスロットカーをプレイ
初めてNintendo Laboを作るのであれば,ガイドに従って一番簡単な「Joy-Conケース」から始めて,作り方に慣れよう。我が家は作り慣れているので,さっそくアクセルペダルToy-Conから作ってみた。アクセルペダルは「クルマ」「センスイカン」「ヒコウキ」のすべてで使うほか,アクセルペダル単体でも「スロットカー」モードを遊べる。
次に作ったのがカギToy-Con。これも重要な役割を果たすものだ。このカギがないとメインToy-Conは動かない。
アクセルペダルとカギ,基本のToy-Con2種類を組み立てたところで,いよいよメインToy-Conの製作となる。
ビュンビュン空を飛ぶ爽快な「ヒコウキ」
メインToy-Conのなかでは,最も簡単そうなヒコウキToy-Conから挑戦することにした。使用するシートは3枚。操縦桿だけなので,比較的簡単に作ることができた。
ヒコウキToy-ConにカギToy-Conを挿し込み,足元にアクセルペダルを設置したら準備完了。ドライブキットはすべてアクセルペダルを使用するため,椅子に腰かけて,Toy-Conを机や膝の上に置く姿勢がおすすめだ。
実際にプレイしてみると,しっかりとゲームが作り込まれていることに驚いた。ガソリンがなくなれば,乗り物は止まってしまう。意外とシビアだ。それだけにやり込み要素も高く,大人でも夢中になれる。
水圧を感じるリアルな「センスイカン」
次に作ったのがセンスイカンToy-Con。この仕掛けがとにかくすごくて,水中の潜水艦らしい操作を実にうまく再現している。もちろん潜水艦を操縦した経験はないが,センスイカンToy-Conを使って水中を移動していると,波の動きや水圧を手に感じる。「左に行きたいのに,波に流される〜!」といったもどかしさもリアルで,演出が非常に巧みだ。
大物「クルマ」なら迫力のレースを楽しめる!
最後に挑戦したのがクルマToy-Conだ。こちらは全10枚のダンボールシートを使う大作で,10歳の組み立て時間の目安は150〜210分。さすがに1日で作るのは難しいかもしれない。
10歳の息子の場合,だいぶ作業に慣れてきたこともあり,今回は少し手伝っただけで,2時間ほどで完成させてしまった。その間,無言で飽きることなく製作を続けており,たぶんストップをかけなければ,深夜になっても延々と作り続けていただろう。
それだけ,Nintendo Laboの工作は人を夢中にさせる。最初はただのダンボールだったものが,みるみる形を変え,かっこいいコントローラに変身していく。この過程が楽しくないわけがない!
Nintendo Laboの面白いところは,最初はどんな仕組みになっているのか。自分が何を作っているのか。それらがチンプンカンプンでも,作って組み立てていくうちに,だんだんと理解できていくことだ。すべてを組み上げてみると,「なるほど,こういう仕掛けだったのか!」と気付かされる。今回もそんな新しい気付きがたくさんあった。
3種類のメインToy-Conを完成させた息子は,「ここに反射シートが貼ってあり,カギToy-ConのIRカメラが読み取っているんだよ」と嬉しそうに仕組みを教えてくれた。これはガイドを見て理解したものではなく,自分で作って体感して分かった知識だ。
3種類のToy-Conで陸・海・空を遊び回る!
3種類のメインToy-Conと遊び方を紹介してきたが,今回のドライブキットではこれらをシームレスに遊ぶことができる。カギToy-Conを入れ替えれば,画面の乗り物が変化し,陸から空,空から海へと自由自在に乗り換えることが可能だ。
しかも,遊び方はそれだけではない。家族や友達と遊べる「協力プレイ」や「バトルモード」も用意されている。クルマToy-Conを使ったバトルモードは,ドライブキットとJoy-Conがもう1セット必要だが,協力プレイであれば,Joy-Conがもう1組あればプレイ可能だ。
協力プレイは1台の乗り物に2人で乗り込むのだが,これがめちゃくちゃ楽しい! 2人目のプレイヤーは仲間の後ろに乗って,自由に攻撃するだけでなく,乗り物を変更して,操縦するプレイヤーを瞬時に交代することもできる。
「Toy-Conガレージ」と新機能「Toy-Conドライブ」で遊びが広がる!
Nintendo Laboの楽しさはまだまだある。Toy-Conをカスタマイズしたり,オリジナルのToy-Conやゲームを作り出したりすることも可能だ。
カスタマイズ要素としては,別売の「マスキングテープ」を自由に付けたり,自分の好きなシールを貼ったり,サインペンや絵の具で着色することができる。また,ゲーム内の乗り物には,同梱の「スプレーToy-Con」で好きな色に着色するモードも用意されている。
オリジナルのゲームや遊びを作る機能としては,「Toy-Conガレージ」というツールが同梱されている。プログラミングのような感覚で,Nintendo SwicthやJoy-Con,自作のToy-Conなどを使って,自由に遊ぶことができるのだ。
Nintendo Laboは進化し続ける
今回,ドライブキットを作って遊んでみて,「Nintendo Laboは進化している!」と感じた。ドライブキットは単なる第3弾ではない。作る楽しさと遊べる面白さをさらに追求し,とことんまでこだわりぬいたキットに進化している。正直,どこまでNintendo Laboが進化していくのか,空恐ろしくもある。
Nintendo Laboは「新しいおもちゃ」と冒頭で書いたが,そのとおり,これまでのカテゴリーにあてはまるゲームではない。自分で作るだけでなく,自分で新しい遊びを考えて発明するという要素を持った,無限大の可能性を秘めた道具なのだ。
Toy-Conの工作がメインだと思われがちだが,ゲーム自体にも手応えががあり,大人でも十分に楽しめる。Nintendo Laboをまた体験していないなら,ドライブキットから始めるのもおすすめだ。自作のToy-Conを使って陸・海・空を駆け回る楽しさ,そして「紙製キットでここまでできる」という職人芸レベルの“仕掛けのすごさ”を,ぜひ体感してみてほしい。
「Nintendo Labo」公式サイト
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