プレイレポート
Nintendo Switch「ハコボーイ!&ハコガール!」プレイレポート。新要素の2人プレイは,ハプニングまで含めて楽しい
ハル研究所が開発する本シリーズは,これまで3作品がニンテンドー3DSで展開されてきたが,「ハコボーイ!&ハコガール!」はNintendo Switch用ソフトとしての発売となった。大画面でのプレイや協力プレイが可能になった本作のプレイレポートをお届けしよう。
自分の体からハコを繰り出せるハコボーイの「キュービィ」,またはハコガールの「キューシィ」を操作して,ステージ上の障害物やトラップを避け,ゴールまで進んでいく本作。ハコは1回につき規定の数を出せて,投げたり押したり乗ったりできる。ただし,1度ハコを出して投げたり置いたりした後,新たに出すと,前に出したハコは消えてしまうという仕組みだ。
こういった基本のシステムはこれまでのシリーズ作品と同じなので,プレイ経験がある人ならすんなり入れるはず。また,最初のステージはチュートリアル的な作りになっているので,初めて遊ぶ人も安心の仕様だ。
シリーズ4作品めだけあって,各ステージはしっかりと作り込まれている。ハコを使って掘り進める「砂ブロック」,高くジャンプできる「スプリング」,瞬間移動できる「ワープホール」など,ワールドごとに異なるギミックが用意されており,それぞれプレイフィールが異なるので,飽きずにプレイできるだろう。
さらにキュービィとキューシィは,ゲームを進めると「ハコ技」という,特別なテクニックを習得する。これにより,ハコを使ったアクションに応用が利くようになり,ステージ攻略の幅が広がるのだ。
出したハコだけが地面に接している(本体は宙に浮いている)状態からジャンプできる「ハコホップ」,ハコを前方にまっすぐ放り投げる「ハコストレート」など,本作から登場するハコ技もあり,これらがステージクリアのカギとなっている。
各ステージにはゲームクリアに直接関係のない「王冠」が置かれていて,過去作ではそのステージにあるすべての王冠を規定内のハコ使用数で取ると「パーフェクト」になるというやり込み要素が用意されていた。
本作では王冠の取得と,ステージクリアまでのハコ使用数に応じた評価がそれぞれ別の「ミッション」となり,狙いやすくなった。もちろん各ステージは,最高評価のハコ使用数でも,すべての王冠を取ってクリアできるように設計されているので,シリーズを遊んできたプレイヤーならば,初見で両ミッションのクリアにチャレンジするのもいいだろう。
さて,記事の冒頭でも少し触れたように,本作はプラットフォームが携帯機から据置機に変わったこともあってか,オフラインの2人プレイが楽しめるモード「ふたり旅 編」が導入されている。キュービィとキューシィが同じ画面に現れて,2人プレイの場合はそれぞれを操作するという内容だ。
「ふたり旅 編」は,キュービィ達のアクションやワールドごとのギミックこそ「ひとり旅 編」を踏襲しているものの,ステージの構造は大幅に異なっている。例えば両者のいる場所が分断されていたり,一度に出せるハコの数が両者で違っていたりするなど,コンビネーションが意識された設計で,ゴールとなる出口も両者が揃わないと進めないようになっているのだ。
「ふたり旅 編」はプレイヤーが1人の場合でも,キュービィとキューシィを切り替えてプレイできるが,実際に遊んでみるとリアルタイムで進められる2人プレイのほうが圧倒的に効率がよく,なおかつ楽しい。ときには互いの行動が足の引っ張り合いになることもあるが,そういったハプニングまで含めて,これまでのシリーズ作品では味わえなかったものなので,ぜひ一度は試してほしい。
各モードの成績によって報酬としてもらえる2種の「メダル」は,ショップでアイテムとの交換が可能だ。ゲーム中で使える便利な「おたすけアイテム」,BGMを聴ける「サウンド」,ハコボーイたちの4コマ漫画「ハコまんが」,ミニゲーム「バルーンチャレンジ」のステージ,そしてキュービィ達が身に付けるコスチュームなどがラインナップされている。
中でもコスチュームを入手するには,ステージごとのハコの使用数によって得られるメダルが必要になるので,キュービィ達の見た目をいろいろ変えて楽しみたいなら,自ずとハコ節約プレイへのモチベーションがアップするはず。コスチュームは全部で90種類あり,コンプリートには270枚のメダルが必要となるので,じっくり挑むといいだろう。
シンプルかつ手触りのいいプレイフィールは,さすが任天堂・ハル研究所という名タッグによるものだ。フレームレートが上がるなど,ハードウェアが変わったことによる恩恵も感じられ,これまで以上にプレイが快適になった印象がある。
「ひとり旅 編」の全ステージをクリアすると,背の高いプレイヤーキャラクター「キューディ」が出現する「たてなが 編」がアンロックされる。全モード合わせてのステージ総数はシリーズ最多の270となっており,文句なしのボリュームだ。家でも外でも,1人でも2人でもと,Nintendo Switchというハードウェアにマッチしたタイトルと言えるだろう。
価格は1200円とかなりお手頃なうえ,現在体験版も配信中なので,ぜひ一度遊んでみてほしい。
「ハコボーイ!&ハコガール!」公式サイト
- 関連タイトル:
ハコボーイ!&ハコガール!
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