プレイレポート
PS4用日本語版「レムナント:フロム・ジ・アッシュ」を先行プレイ。Co-opモードも楽しめる,“死にゲー”ライクな3人称視点シューティング
本作は,異世界の存在により文明が崩壊した現代世界を舞台とした,高難度のアクションが特徴となる3人称視点のアクションシューティングだ。「Darksiders III」などで知られるアメリカのGunfire Gamesが開発を担当。海外では2019年8月に,Perfect World EntertainmentからPC版とコンシューマ版がリリースされている。そんな本作が,日本語ボイスとテキストで楽しめるようになるのだ。
「レムナント:フロム・ジ・アッシュ」公式サイト
異次元の怪物はびこる文明が崩壊した世界を生き延びろ
物語の主な舞台は,別の次元から現れたクリーチャー「ルート」によって荒廃したアメリカ。主人公はなんらかの理由で塔を目指し旅をしていたが,ルートたちと戦ううちに力尽き,倒れてしまう。
そこに通りかかったフォードとその一行に,「Ward 13」と呼ばれる区画に運びこまれ一命をとりとめた主人公は,塔へたどり着くための方法を探りながら,フォードをリーダーにルートと対抗するWard 13の仲間たちとともに戦うことになるのだ。
一変した世界で展開する主人公の旅。その旅路には,人類とは別の文明が発達した神秘の森や宿主を乗っ取らんとする寄生虫だらけの沼地など,次元を超え様変わりした地域も存在する。物語のキーとなるのは,この世界の全貌を知るという“Ward 13の創設者”。はたして今どこにいるのだろうか? 過酷な戦いを生き延び,その行方を突き止めよう。
全てを奪われた人類の反抗拠点であるWard 13は,その周囲をルートに包囲されているため,外に出るには「クリスタル」と呼ばれるポータルを利用する必要がある。クリスタルは,各地に存在し,ファストトラベルに利用できる重要なポイントだ。
クリスタルはチェックポイントにもなっており,やられた場合は直近で立ち寄ったクリスタルでプレイが再開される。本作はいわゆる“死にゲー”や“ソウルライク”と呼ばれる作品の影響が強いシビアなバトルが特徴となっているため,クリスタルをうっかり見逃していると,何度も同じ場所で苦戦するハメになりかねない。体力回復や弾薬補充ができる拠点としても活用できるので,フィールド探索時は見逃さないようにしよう。
敵との戦いでは,主に銃器を使用する。さまざまな種類があるが,大まかに「ロングガン」「ハンドガン」の2種類に分類されており,その使い分けが重要となる。
ロングガンは威力が高く,体力の高い敵を速やかに処理するのに向いている。一方ハンドガンは,ロングガンに比べて威力は劣るものが多いが,連射が効くため弾幕を張って敵集団を足止めできるなど,使い勝手のよい武器が多い印象だ。
敵には弱点部位が存在し,そこを狙い撃つと大きなダメージを与えることができる。弱点を攻撃した際は,ダメージの数字が赤くなるのですぐに分かるはずだ。
こちらはロングガンの一例。左写真の「ハンティングライフル」は,中距離で有効ないわゆるレバーアクション式のライフル。右写真の「ダブルバレルショットガン」は,近距離の相手に大きなダメージを与えられる | |
左写真のハンドガン「リピーターピストル」は連射が効くのがウリ。右写真の「ハンティングピストル」(右)は,1発の威力を重視した単発式のハンドガンだ |
弾薬はつねに不足しがちなので,状況に合った銃を選ぶだけでなく,比較的弾が潤沢な銃を使って戦わねばならない局面も多い。弾は消費アイテム「弾薬箱」を使って補充できるが,リロード時に大きなスキができるため戦闘中に行う際には要注意だ。どれだけ残弾があるか,常にしっかり管理しておこう。
剣やハンマーといった近接武器で戦うことでも弾を節約できる。もちろん敵も反撃してくるので,ダッシュや回避アクションで対応しよう。
ダッシュや回避を行うと「スタミナゲージ」を消費するため,むやみに動き回ると肝心なときにスタミナ切れで動けなくなってしまう。スタミナの管理自体はそれほどシビアではないが,敵の動きをよく見て,無駄なくかわすことを求められるわけだ。
また,銃はそれぞれスロットがあり,「MOD」を装備することで特別なスキルが使えるようになる。回復スキルや攻撃スキルなどさまざまな種類があり,戦闘中に溜まっていくゲージを消費することで使えるので,ピンチを切り抜けたい場面や強敵にとどめを刺すときなどに活用しよう。
MODの中にはゲージを複数回分溜めておけるものもある。難関に挑む前に敵が弱い場所で溜めておけば,強敵との戦いを有利に運ぶこともできるだろう。
MODは新たに作成でき,簡単に付け替えられる。フィールドや戦う敵に合わせて複数のMODの組み合わせを用意するのも,好きなMODにこだわって使い続けるのもプレイヤー次第だ。
MODのひとつ「炸裂弾」。着弾点から4mの周囲に大ダメージを与える |
「メンダーのオーラ」。体力を徐々に回復するサークル(円)を生み出す |
フィールドやバトル中の体力回復は主に「ドラゴンハート」というアイテムで行うが,使用回数が限られている点には注意が必要だ。使用回数はクリスタルで回復できるが,バトルではなるべくダメージを受けないことが重要となる。このあたりの感覚もソウルライクな作品に通じる部分かもしれない。
技術を磨き,装備を強化し,仲間と協力して“死にゲー”なボス戦に挑め
前述のとおり,死にゲーやソウルライクと呼ばれる作品のような高難度のバトルが特徴の本作は,主人公の行く手に立ちふさがる敵もとにかく手強い。遠くから弓で狙撃してくる「スレイヤー」,ガトリング砲を撃ち続けながらじりじりと接近してくる「ジャガーノート」,巨大な刃物を持って切り込んでくる「ハルク」など,じつにさまざまなタイプの敵が登場し,さらに連係して主人公を追い詰めてくる。
背後から襲撃を受けることも頻繁にあるため,目視だけに頼らず,足音や叫び声などから相手の位置を素早く察知することも重要だ。敵の出現パターンはある程度ランダムとなっており,予測して動くのが難しい。探索中は警戒を怠らないようにしよう。
また,敵の銃撃や近接攻撃は,主人公だけでなくほかの敵にもダメージを与える。同士討ちを誘い,敵の数を減らすことも重要なテクニックのひとつ。挟撃を受けたときも絶望せず,状況を見極め反撃しよう。
見上げるほど巨大な「エント」や「クラヴィゲール」など,要所では手強いボス敵がプレイヤーを待ち受けている。どれもかなりの強敵だが,敵の行動パターンを覚え,それに対処する方法を考えることで,少しずつ攻略の糸口が見えてくるはずだ。
倒したボスがドロップした素材を使い,新たな武器やMODが作れることもある。かなり役立つものが多いので,忘れずにチェックしておきたいところ。ソウルライクなバトルに“狩りゲー”を彷彿させる要素が加わっている点も,本作のボスバトルの特徴だろう。
腕前を磨くのはもちろん,より強い装備を揃えていくことも,この世界を探索するうえで重要だ。本作には武器や防具を強化するというRPG要素もあり,これを怠るとちょっとしたミスや強敵の一撃で即死することになる。
強化素材は,倒した敵やフィールドの各所,トレジャーボックスなどから入手できる。フィールドには装備の強化素材のほか,新たな武器やパッシブスキルに相当するトレイトを強化するためのアイテムが落ちていることもあるので,敵の襲撃に注意しつつ役立つアイテムや装備を集めよう。
ステータス画面で,現在の装備がその場の敵の強さに見合っているか確認できる |
装備の強化を担当するのは,Ward 13で店を構えるドン・リグス |
本作には,メインストーリーを進める「キャンペーン」以外に,単発の冒険をプレイする「アドベンチャー」という遊び方もある。こちらは比較的短い時間でプレイが終わるので,気軽に楽しむことが可能だ。
アドベンチャーで装備の強化素材を集めたり,ボスから得た素材で新しいMODを作ったりできるので,キャンペーンで行き詰まったときはこちらでキャラクターを強化しよう。 ストーリーの進行と関係なくさまざまなワールドを巡ることができるので,ちょっとした気分転換になるのも嬉しいポイントだ。
最大3人でのマルチプレイも本作の魅力の1つ。シングルプレイの場合は主人公が倒れたらそこでゲームオーバーだが,マルチプレイ時はドラゴンハートを使って仲間を蘇生できる。
フレンドとボイスチャットなどを使ってプレイすれば,バトルはかなり楽になる。ボス戦はマルチプレイを意識した内容にもなっているため,強敵に挑む際は仲間を募るのもいいだろう。
全体的な難度としては,FPSやTPSを遊び慣れている人にとっても歯ごたえのあるものとなっている印象だ。リロードではなく武器の持ち替えで時間のロスを回避し,MODを効率よく使って敵を倒し,ときに強行して近接攻撃を繰り出す。できることをすべてやり尽くしたうえで難局を切り抜けたときには,大きな達成感を味わえるだろう。
シビアな銃撃戦や近接アクションが特徴のTPSに,ソウルライクや狩りゲー,RPGなどの要素が詰め込まれた本作。なかなかに欲張りな作りだが,しっかりバランス調整がなされており,どの要素も存在感を保ちつつゲームの楽しさを演出してくれている。1人はもちろん,ぜひ友人や仲間を誘ってマルチプレイで挑んでほしいタイトルだ。
「レムナント:フロム・ジ・アッシュ」公式サイト
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