インタビュー
「Marvel's Avengers」のストーリーやゲームシステムを紹介する動画「WAR TABLE」が公開。Crystal Dynamicsが語る見どころとは
北米のゲームデベロッパ,Crystal Dynamicsが開発を手がけ,マーベルのスーパーヒーロー達がオリジナルのストーリーのもとに活躍するアクションゲームとして構築された本作。今回の配信では,ゲームの実機映像とともに,ゲームシステムやプレイモードの一部が明らかにされた。
また,映像の公開に先駆け,Crystal Dynamics開発陣へのリモートによるQ&Aセッションも行われた。本稿では「WAR TABLE」で明らかになった内容と,Q&Aセッションの模様をお届けしていく。
アベンジャーズが新たな拠点を設けたサンフランシスコにて開催された大型ヘリキャリア「キメラ」を披露する祭典「A-Day」。その祭典が襲撃されるテロ事件から5年が経過し,アベンジャーズに向けられる世間の目は180度変わった。
アベンジャーズが祭典に乗じて,サンフランシスコにインヒューマン化するガスをまいたという噂が流れ,各地では力が覚醒したインヒューマンが急増。その力の存在を隠して生活する人も増えているというのだ。
そんな「インヒューマン病」を治療できるという企業「アドバンスド・アイデア・メカニクス(AIM)」が台頭。その創設者であるジョージ・タールトンは,A-Dayのテロに巻き込まれた被害者であり,「スーパーパワーを持つ者は手におえず,信用してはならない」という理念を世界へと訴えかけていく。
タールトンはその行きすぎた執着心から,「殺人用にデザインされた知的生命体(=Mental Organism Designed Only for Killing)」という意味の名前を持つ「モードック(M.O.D.O.K.)」へと変貌を遂げる(モードックは50年以上前のコミックシリーズが初出の,歴史のあるヴィランでもある)。社会不安を操作するAIMと,精神で機械を操るモードックのコンビネーションは,アベンジャーズがこれまで対峙したことのない驚異となることを,今回の映像では示唆していた。
そんなAIMに対し不信感を抱いたのが,本作の主人公の1人である「ミズ・マーベル」ことカマラ・カーンである。インヒューマン化の治療薬を探す口実に人体実験を繰り返すタールトンこそが,アベンジャーズに汚名を着せた黒幕ではないかというのだ。
ゲームでは彼女のストーリーを進めることで,解散状態にあったアベンジャーズが再び登場する「ヒーローミッション」が開放されていく。映像ではソーのミッションがフォーカスされ,そのアクションやシステムも披露された。
ゲームは,強弱のコンボや固有のスキルを繰り出すことが可能で,ソーの場合は戦闘スタイルの幅広さをアピール。その手に持つハンマー「ムジョルニア」は,近接攻撃のみならず,投擲して敵を倒したり,掴んで空を飛んで突撃したりと,多彩な攻撃が可能だ。
ソーのスキルの一つ「マニュアルターゲット」は,複数の敵をロックすることで対象にムジョルニアをヒットさせるというもの。そのほかにも「ハンマースピン」や「ムジョルニアサイクロン」といった固有スキルも存在し,これらは「スキルポイント」を消費して,スキルツリーからアンロックしていくようだ。
またヒーローが持つ「ヒーローアビリティ」も明らかとなった。「ヒーローアビリティ」には,チャージが短く手軽に使える「アサルト」,チャージが長く強力な「アルティメット,そして自身や味方を助ける「サポート」の3種類が存在している。
そしてもう一つ大きなニュースとなったのが,「ウォーゾーン」の存在だ。ウォーゾーンは,最大4人のチームを組んでさまざまなミッションに挑んでいくモードである。屋外や室内など,さまざまなエリアが存在し,目的達成型のチャレンジやボス戦などもあり,もちろんクリア後には報酬も用意されている。チーム戦ではあるものの,オンラインCo-opだけでなく,チームメイトをAIに任せたソロプレイも可能となっている。
映像の最後には,「レジスタンス」を名乗る協力的な組織が結成され,ヘリキャリアの再建や「アントヒル」なる基地の建造など,アベンジャーズ復興を思わせるシーンもあり,その後のストーリー展開も大いに楽しみなものとなった。
そしてここからは,Q&Aセッションの模様をお届けしていく。セッションに参加したのは,Crystal DynamicsのVince Napoli氏(Combat Director),Shaun Escayg氏(Creative Director),Scot Amos氏(Head of Studio),Philippe Therien氏(Warzone Director)の4名だ。
――本作ではマーベルのスーパーヒーロー達のオリジナルストーリーが描かれているそうですが,いわゆる「Marvel Cinematic Universe(MCU)」のような世界観は,遊ぶ前に知っておいたほうがいいのでしょうか。
Shaun Escayg氏(以下,Escayg氏):
「Marvel's Avengers(アベンジャーズ)」は,主にコミックスからのインスピレーションを取り入れつつも,完全なオリジナルストーリーを構築しています。とくに今回はミズ・マーベルをメインの主人公に据えてその活躍を描いていますが,彼女がゲームの主人公となるのは初めてのことです。そういう意味で,映画をはじめとするMCU作品の知識がなくても十分に楽しめるでしょう。
――ウォーゾーンでは最大4人のCo-opができるそうですが,チームで繰り出すような技にはどのようなものがありますか。
Vince Napoli氏:
例えば2人で行う技ですと,一方がパリィを行って敵をよろめかせてもう一方がテイクダウンを取るとか,一方がステータス異常を与えて一方が攻撃して2倍のダメージを与えるとか,そういった連携プレイができます。
またヒーローアビリティのサポートなら,ウィドウが透明になる力を使うとチーム全員が透明になったり,ソーがチームのメンバーに雷の力を与えることで無敵状態になったりと,チームに役立つ技はたくさん用意しています。
――映像ではキャラクターのカスタマイズの一つに「ギア」というものがあり,レアリティ的なものもあるように見えました。あれを手に入れるために,ステージを何度もプレイするという楽しみ方もできるのでしょうか。
Philippe Therien氏:
はいおっしゃる通りで,ミッションの内容や難度の調整によって,手に入るギアのレベルは変わります。中でも「プライムギア」という,数値が高いだけでなく,派生効果が含まれた貴重なものも,難度に応じて手に入るようになっています。
また,ゲームのリプレイ性はウォーゾーンが支えております。一つの例としては,ステージのどこかに金庫が隠されていて,その中には特定の場所を示す座標が入っており,そこに行くとレアリティの高いギアが入った保管庫があったりします。
またAIMが世界のどこかで事件を起こすとミッションが発生して,それをクリアすると報酬としてギアがもらえるなど,ランダム要素を設けてリプレイ性を高めています。
――今回のメインヴィランにタールトン(=モードック)を選んだ理由と,オリジナルストーリーとはいえ,コミックのキャラクターが多く登場するなど,マーベルらしさを出すうえで大切されたことを教えてください。
Escayg氏:
ヴィランに関しては,タールトンよりも全体のストーリーに関わっていることなのですが,ストーリーのインスピレーションを受けたのは「Marvel's」というコミックシリーズで,そこでヒーロー達は横暴で近寄りがたい“恐怖の存在”として描かれているんです。
カマラとタールトンはある意味表裏一体で,ともにA-Dayの事件で力を得た人間であり,タールトンがヒーローに対し恐れを抱いて敵対する思想を抱く存在で,逆にカマラはヒーロー達を信じていて,希望を持つ存在として描いています。
ヒーローに対する善と悪の思想からインスピレーションを得たストーリーを描いています。
――発売が5月から9月へと延期になりましたが,その理由として「さらなるクオリティアップ」とアナウンスされましたが,具体的にどのようなクオリティアップをされたのでしょうか。
Scot Amos氏:
本作は「6人のヒーローが一つになる」というコンセプトのもと,長く楽しめるゲームとして開発しています。そのクオリティに関しては,我々としても慎重にならざるを得ず,できる限りのブラッシュアップをするために,やむなく延期をさせていただきました。
その結果として,皆さんの期待に応えられる内容まで仕上げることができたと思います。マーベルが持つ80年の歴史を取り入れながらも,Crystal Dynamicsが作り上げたオリジナルストーリーの中で,さまざまな体験ができますので,発売までもう少しお待ちいただければと思います。
――ありがとうございました。
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(C)2020 MARVEL. Developed by Crystal Dynamics and Eidos Montréal.
Development support provided by Nixxes. All rights reserved.
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