ハブロッツは本日(2020年1月29日),同社のゲームブランドSukeraSparoより,2月28日に発売を予定しているPC向けアドベンチャーゲーム「
推しのラブより恋のラブ」の制作チーム(キャラクターデザインのDSマイルさん&ディレクターのちゃたさん)の
公式インタビューを公開した。
本作は,イラストレーターのDSマイル氏をキャラクターデザインに起用したタイトルだ。ソシャゲのガチャに大金を投入しても,推しキャラクターを引けない不運なオタクOL
「速星あくる(CV:CV:猫村ゆき)」。そんなあくるの前に,ガチャ運最強のギャル
「古館 恋(CV:北大路ゆき)」が現われ,勘違いから“恋の猛アタック”を受けてしまい……。女性同士のドタバタ恋愛劇をコミカルに描いた,
百合系アドベンチャーゲームとなる。
このインタビュー企画は,4週連続で公開される予定で,第1回となる今回は,
DSマイルさん&ディレクターの
ちゃたさんが本作誕生秘話を語ってくれている。次回2月5日は楽曲チーム(主題歌アーティストの鈴湯さんと作曲家のよる。さん&エンディングテーマ曲担当の杏花さん)をお届けする予定だ。
『推しのラブより恋のラブ』応援コラム
キャラクターデザイン DSマイルさん の巻
2020年2月28日(金)SukeraSomeroよりドタバタ王道百合コメディ『推しのラブより恋のラブ』が発売されます!
どんな百合ゲーなのか? どんな人たちが制作したのか?
この応援コラムでは連載で「推しラブ」を推すとともに、作品の魅力を皆様へあますところなくお届けしていきたいと思います!
第1回目の本日は「推しラブ」の視覚的世界観を生み出すキャラクターデザイン担当のDSマイルさんと、「推しラブ」の生みの親! 企画、ディレクターであるちゃたさんのインタビューをお届けします。
まずはDSマイルさん、よろしくお願いします!
●『推しのラブより恋のラブ』について
――初めてこの企画を聞いたときの作品の印象はいかがでしたか?
DSマイルさん:
最初ざっくり企画を知ったとき、ラブコメと百合の組み合わせと書いてあってすごく興味深かったです。どっちも私の好きなジャンルでして……。百合版ドタバタラブコメディーは久々だったのでたまらなかったです!
――参加の決め手はなんでしたか?
DSマイルさん:
このとき丁度「百合好きなのに百合の仕事が全然こない!!」と思ってたので、すごく嬉しかったです。
ただこういったゲームは作業量が多く、長期間の作業になりそうで一週間ほど悩みましたが、人生初めての百合作品だったので参加することにしました。
●キャラクターデザインについて
――キャラクターデザインをする際、どんなことを手がかりにして制作されたのでしょうか?
DSマイルさん:
キャラの性格やイメージが書かれている資料を読んで、恋が一目惚れしそうなあくるの外見がパッと浮かびました。恋はあくると対照的なイメージにしたくて外見のすべてがあくると逆になっています。
――ご自身のイラストの強みや特徴を、キャラクターに反映させる際に意識されたことなどはありますか?
DSマイルさん:
私はきれいな絵とえっちな絵どっちも得意でして、ゲームが18禁要素ありと聞き「きれい」と「エロい」両方とも感じられるよう気をつけて描きました。
――一番難産だった子はどのキャラクターですか? それはまたなぜでしたか?
DSマイルさん:
恋ですね……。とにかくかわいいヒロインが作りたい! というプレッシャーで恋のイメージがなかなか浮かびませんでした。
――逆にデザインをしていく上で「ここは上手くいった」と思うところなどありますか?
DSマイルさん:
「あくる」というキャラ自体ですかね……。はじめから思った通りのデザインができて、「このデザイン以外ありえない!」と思いました。
●イラスト制作について
――どれくらいの期間で制作されたのでしょうか?
DSマイルさん:
最後の納品が12月なので、ほぼ一年くらいかかりましたね。2018年に作業の詳細について資料をいただいて、2019年の1月から本格的にスタートしました。
――制作期間中の印象的なエピソードなどあれば教えて下さい。
DSマイルさん:
あくると恋が浴衣に着替えるシーンがあるのですが、恋にパンツを着せるか着せないか意見が分かれましたね(笑)
――制作中、一番大変だったことはどんなことでしたか?
DSマイルさん:
私は背景画が下手でして、立ち絵以外は全部背景が必要だったから毎回上手く描けるか不安でした。今はだいぶ慣れてきた感じです。
――百合作品であるということで、なにか工夫された部分や意識されたことなどありますか?
DSマイルさん:
百合作品の制作ははじめてだったので、構図に一番力を入れました。過去、自分の好きだった百合ゲームやSukeraSparo様の前作を参考にしたりしました。
――DSマイルさんのお気に入りの一枚は?
DSマイルさん:
恋があくるのほっぺたにキスするシーンがお気に入りです。はじめて恋があくるへの気持ちを行動で見せつけたシーンなので、「幕が上がったぞ!」って感じました。
●ファンの皆様へ
――DSマイルさんの思う一番の見どころはどんなところですか?
DSマイルさん:
恋の愛嬌力ですね……。 作業のためシナリオを読んでいる中に「恋ちゃんかわいい……」って何度も悶えました(笑)
――「推しラブ」がどんな人に届くといいと思いますか?
DSマイルさん:
ラブコメと百合好きの方はもちろん、推しのためにガチャを回したことのある方にも是非プレイしていただきたいです。
――最後に作品を待つファンの皆様へメッセージをお願いします。
DSマイルさん:
自分が最後までやり切れるか不安でいっぱいでしたが、無事リリースすることになって感激です! 私を含め制作陣のみなさまが時間をかけて準備してきた作品なので、たくさんの方にお届けしたいです!
――ありがとうございました!
DSマイルさんのデザインは神は細部に宿るという言葉を思わずにはいられません。ご本人も百合が大好きということで百合への愛にあふれた『推しのラブより恋のラブ』!ぜひ、目でもご堪能ください!!
DSマイル
韓国出身。中学の時からイラストレーターとして活動。主に書籍とソーシャルゲームを手掛ける。オーバーラップ文庫『きんいろカルテット!』挿絵、モンスター文庫『時空魔法で異世界と地球を行ったり来たり』挿絵、「Let's Make★Character CGイラストテクニックvol.10」執筆など。
twitter : https://twitter.com/DSmile9
ゲームディレクター ちゃたさんの巻
●企画について
――新ゲームブランドSukeraSomeroのデビュー作は「ドタバタ王道百合コメディ」ということですが、なぜこのゲームを企画されたのでしょうか? 思いついたきっかけや経緯など教えてください。
ちゃたさん:
別案件で企画に煮詰まって悶絶していた時に、プロデューサーの古賀氏から「気晴らしに百合の企画、考えてみない?」という誘いにホイホイ乗ったのが事の始まりでした。
最初に「百合のドタバタもの」という要望を頂き、百合に詳しい古賀氏との問答の中で「百合的な正解」を探っていくという作業が面白くて面白くて……。それに没頭しているうちに、以前よりずっと考えて続けていた一つのテーマにたどり着きました。
幼い頃に大好きだった「宇宙人のやきもち焼き女の子と地球人の浮気者男の子の王道ラブコメ」の恋愛ドタバタ追っかけっこ。追えば逃げ、逃げれば追うの王道の恋愛方程式。
とはいえ、現代の男女間の恋愛としてはかなり難のある主人公像であり、嫌味なく現代語訳することは不可能、ずっとそう思っていました。
しかし、これは……! 女性同士でならアリなのではなかろうか!そう思ったらあれだけ煮詰まっていた企画書があっというまに出来上がってました、思いついてから一日ぐらいだったと思います。
意気揚々と古賀さんに見せたら、「じゃあ、ディレクションもお願いね♪」と……。謀られたー!! という瞬間でしたね。
●キャラクターたちについて
――では、そんな中からどのようにキャラクターたちは生まれてきたのですか?
ちゃたさん:
上記の通りで、なにせずっと考えてきた現代語訳です。キャラクターたちの元の魅力と変えるべき部分は既に頭の中にありました。
そのキャラクターたちを百合の専門家であるシナリオのオグリアヤ氏と話して仔細を詰めていきました。オグリアヤ氏の百合に対する見識の広さに圧倒されながら、私的な感覚も混ぜさせて頂きつつ、そこにDSマイル氏の設定画が素晴らしくハマってくれたので、一気に今の形に落ち着いた感じです。
――ちなみちゃたさんのお気に入り(推し)はどのキャラですか?
ちゃたさん:
困ったな、当たり前のように全員お気に入り! と言いたいところですが、恋とあくるのなんだかんだ双方向の矢印には近寄れませんので、志乃! と答えておきます。
ともすれば一番イヤな役割を背負わせることになるキャラクターだったのですが、オグリアヤ氏の絶妙な書き口おかげで素晴らしい「親友キャラ」になっていると思います。是非その辺りも見て頂きたいです。
――そのキャラクターたちへ命を吹き込む音声収録はいかがでしたか?
ちゃたさん:
ドタバタ感を何処まで引き出せるかが収録にかかっていたので最初はかなり緊張しましたが、レン役の北大路ゆきさんのぐいぐい来る恋の演技がそんな心配を吹き飛ばしてくれました。古賀氏と二人でホッとしましたね。
あと、あくる役の猫村ゆきさんが推しを前にして語彙が蒸発した様子を演じられた時は、そのもの過ぎて思わず吹き出してしまいました。メインお二方のナチュラルな声がキャラにばっちりハマっていて、大変楽しい収録でした。
●制作・開発について
――「推しラブ」を製作中、ディレクターとして一番気を配ったことはどんなことでしたか?
ちゃたさん:
ド正面の百合に関してはオグリアヤ氏に全力を出してもらいつつ、私はドタバタとラブコメ、この二つがウソになってしまわない事に最大の注意を払いました。一般的で堅い定義が無いぶん、気を抜くことが出来ない部分だと思っています。
――制作中、印象的だったことは?
ちゃたさん:
オグリアヤ氏の書くシナリオにふと出てくる女性の日常的な描写に唸らされ続けていました。例えば干してある下着で生活の変化を感じ取ったりなど、男性だとなかなか出てこない表現だと思います。大変勉強になりました。
――ちなみに、この制作は順調でしたか?
ちゃたさん:
私の範囲はビックリするほど順調だったかと思います。ただ、やはり挑戦の部分が多い企画でもあったので、そこへの心労は多かったですね。普段の開発とは疲れるところが全然違うというのが、新鮮で楽しくもありました。
●『推しのラブより恋のラブ』について
――女の子のオタクカルチャーがふんだんに詰め込まれた楽しい作品ですね!この作品のためにずいぶんと勉強されたのではないですか?
ちゃたさん:
私は開発は勉強ってタイプなので、その辺りはオグリアヤ氏におんぶにだっこ状態でしたね。腐女子の知り合いはやたらと多いのですが、勉強不足は否めないです。
――ちゃたさんの思う「推しラブ」の見所は? どんなところを注目して楽しんで欲しいですか?
ちゃたさん:
最初は普通にあくると恋のドタバタを楽しんで頂ければと思います。DSマイルさんの魅力的なグラフィックにも、いっぱい魅了されてください。その辺りをたっぷりと味わったあとちょっとだけ、レンのぐいぐいくる可愛さ、あくるの表に出さない優しさの根っこにある良さみに思いを馳せてくれると企画者としては嬉しいです。それはきっと性別なんて関係のないキャラクターの魅力だと思いますので……。
――どんな人たちに届くといいと思いますか?
ちゃたさん:
普段、百合に触れていなかった人が軽い気持ちで百合を楽しんでくれて、特別なジャンル意識もなく楽しんで、気づくと百合が自然になってる、くらいの感覚でプレイして貰えるのが、一番うれしいかもしれません。
――最後に作品を待っている皆さまへメッセージをお願いします。
ちゃたさん:
♀と♀の追いかけっこ! ぜひ楽しんでください。
――ありがとうございました!
百合というジャンルにこだわらず、気軽にたくさんの人に楽しんでほしいという、ちゃたさんのエンターテイナー魂が垣間見えるお話でした。プレイした人たちが心軽くなる、元気になれる、『推しのラブより恋のラブ』はまさにそんなちゃたさんの想いが凝縮した、心の栄養ドリンク剤のような百合ゲーとなりました!
みなさん、楽しみにお待ちくださいね。
ちゃた
ゲームディレクター。秋葉原のごはん屋さんの開拓がライフワーク。明るく、エッチなゲームを作るのが得意。百合は勉強中です!