プレイレポート
「PixelJunk Eden 2」プレイレポート。2段ジャンプとスイングを駆使して,色鮮やかな世界を自在に飛び回ろう
本作は,2008年に発売されたPlayStation 3用ソフト「PixelJunk Eden」の続編にあたるタイトルだ。同作はそのアーティスティックなビジュアルと,ゲームプレイにマッチしたサウンドが高く評価され,国産タイトルとしては初めてインディーズゲームの祭典「IGF」へのノミネートを果たしている。
本稿では,12年ぶりの登場でより美しく進化した最新作のプレイレポートをお届けしよう。
キュー・ゲームス 公式サイト
ビジュアルとサウンドだけじゃない
独特な爽快感が楽しいワイヤーアクション
ゲームの舞台となるのは,クモのような性質を持つ小さな生物・グリンプが住む世界「エデン」だ。グリンプを操作してエデンを構成する多種多様なガーデン(ステージ)を飛び回り,ガーデン内に存在する生命の源「スペクトラ」を手に入れるのがゲームの目的となる。
操作方法は簡単で,何らかのオブジェクトに接地している状態で左スティックを倒すと,その方向にグリンプがピョーンと飛び上がる。空中で[A]ボタンを押すとその場に停止して2段ジャンプもできるので,ジャンプで足場を乗り継ぎながらスペクトラを目指すのがゲームの基本だ。
また,ガーデン内に伸びた植物の上でジャンプすると,グリンプからシルク(糸)が伸びて,ジャンプした地点を中心としたスイングが始まる。スイングの慣性と2段ジャンプを組み合わせれば,大きく離れた場所へと一気に移動することも可能だ。
グリンプの動作もなかなかスピーディで,特殊な軌道を描きながら足場を乗り移っていくアクションは爽快感バツグン。慣れてくると,ワイヤーアクションの要領でガーデンを自由自在に飛び回れるようになる。重力は存在するが,グリンプは足場の側面や裏面にも張り付くことができ,もし失敗して落下してしまっても直前の位置まで戻されるだけなので,少しずつ挙動に慣れていこう。
ただし,スタート直後のガーデンにはあまり植物が育っておらず,飛び移れる足場が少ない。行きたい方向に足場が見当たらないときは,周辺に漂っているポレン(花粉)を収集して植物を育成し,新たな足場を作ってやろう。
プレイヤーが取得したポレンは近くにあるシード(種)に吸収され,ポレンが満タンになったシードにグリンプが接触すると発芽し,植物が成長していく。ガーデンに存在するポレンは近くのシードに向かってゆっくりと移動していくので,発芽させたいシードの近くで取得することで,行きたい方向の足場を作ることも可能だ。
移動に役立つシルクは,ポレンの収集でも活躍してくれる。ポレンはグリンプ本体だけでなく,シルクで接触することでも収集できるので,近くにポレンが集まっていたらグルグル回って一気に回収してしまおう。
こんな風に,ポレンを集めて植物を育て,スイングアクションでガーデン内を飛び回りながら,どこかにあるスペクトラを手に入れればステージクリア。ただし,各ガーデンには時間制限が設定されており,最初はスペクトラの位置も判明していない。スペクトラからは定期的に“ウェーブ”が放たれるので,それを目印にしてガーデン内を移動していこう。
また,一定数のスペクトラを獲得するとスペクトラレベルが上昇し,攻略が有利になる使い切りアイテム「スパイス」や,特殊なアビリティを持った新しいグリンプが使用可能になる。ガーデンの地形や植物にはそれぞれ個性があり,ステージごとに異なる攻略方法を考える必要があるので,それに合わせたスパイスやグリンプを選択しよう。
鮮やかな色使いによる,アーティスティックで美しいビジュアルに目を奪われがちな本作だが,アクションゲームとしても十分な奥深さを持っている。進行に合わせて変化するサウンドと相まって,独特な爽快感のあるプレイフィールが大きな魅力だ。ちょっとした時間にリラックスして楽しめるアクションゲームを探している人に,ぜひオススメしたい。
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- 関連タイトル:
PixelJunk Eden 2
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