イラク戦争を描くことで議論となったFPS「Six Days in Fallujah」，アーリーアクセス版の発売が6月22日に決定

　ゲームパブリッシャのVicturaは，Highwire Gamesの開発する「Six Days in Fallujah」のアーリーアクセス版を2023年6月22日にSteamでリリースすると発表し，アナウンストレイラーを公開した。ストアページによると，日本語はサポートされていない。

「Six Days in Fallujah」公式サイト

　「Six Days in Fallujah」は，2003年に起きたイラク戦争をテーマとして，2009年にAtomic Gamesが制作を発表したミリタリーFPSだ。戦闘に参加した海兵隊員や，巻き込まれた民間人の過酷な戦いを忠実に再現するドキュメンタリー的な作品になる予定だったが，兵士の遺族などからの批判を受け，「ゲームと政治」についての議論を引き起こしたうえで，開発は中断され，Atomic Gamesは解散した。
　再登場は，それから10年以上が経過した2021年で，Atomic Gamesの開発者の1人が立ち上げたVicturaがパブリッシングを担当し，ベテラン開発者たちが集まるHighwire Gamesが開発を進めることになった（関連記事）。当初は2021年内にリリースされる予定だったが，2022年への発売延期が発表されており，こうした経緯を経て，6月22日にアーリーアクセス版がリリースされる。


　「Six Days in Fallujah」は，当初発表されたように，2004年11月に起きたファルージャ奪還作戦「第二次ファルージャの戦闘」の6日間を描くもので，100人以上の元海兵隊員や，多数のイラク兵士と民間人の協力を得て開発が進められたという。プレイヤーは，4人からなるチームの1人として市街地に突入し，仲間と協力してさまざまなミッションに挑む。ゲームにアクセスするたびに自動的に変化する街の様子や，スクリプトによらず，どこにでも出現するAI制御の敵などが特徴だ。


　アーリーアクセス版では，戦闘初日を描いた，最大4人のプレイヤーが協力する4つのミッションが用意されている。今後，約1年をかけてコンテンツを増やしてブラッシュアップを続け，シングルプレイキャンペーンなどを追加していく予定だという。