プレイレポート
夜の獣を狩り尽くせ。ダークな世界観が特徴の高難度アクションRPG「Hunt the Night」プレイインプレッション
Steamでデモ版が配信中で,本日(2021年9月2日)開幕したインディーズゲームイベント「BitSummit THE 8th BIT」にも出展されている本作は,探索と高難度の激しいバトルが魅力で,ボス戦のタイムアタックが楽しめるデモ版もやり応え十分だ。
過去とも未来とも知れぬ時代,人類は異形の獣どもが跋扈する「夜」(the Night)の脅威にさらされていた。最後の希望は,闇の力で獣を狩る「ストーカーズ」たち。ストーカーズの一員にして“裏切り者の娘”であるヴェスパーは,さまざまな武器を使い分けながら,強大な獣に立ち向かっていく。
基本的なゲーム部分は見下ろし視点の探索アクションとなっており,ピクセルアートがベースとなっているアートワークやグラフィックスは,ダークなトーンで統一されていて雰囲気がある。キャラクターの頭身こそ低いものの,獣が人間をむさぼり喰ったり,あちこちに血まみれの死体が転がっていたりと,その表現はなかなかハードだ。
美しい装飾,そして血まみれの死体と異形の敵 |
地面には何かを引きずったような血痕が…… |
今回プレイしたデモ版の舞台となるのは古い砦。内装こそ美しいものの,壁には目玉のついた肉塊が寄生し,床には血の跡や毒々しい沼が広がるといったコントラストが印象的だ。探索していると,突如照明が消えたり,不気味な霧が漂ったりといったホラーゲーム的な演出もあってドキドキさせられた。音楽は「聖剣伝説2」の菊田裕樹氏が手がけており,こちらもムード抜群だ。
デモ版の難度は結構高めだ。主人公のヴェスパーは近接武器と銃を装備しており,遠近両方の敵に対応できる。また,無敵時間付きの「ダッシュ」でフィールドを駆け巡りつつ戦うことも可能だ。
こう聞くと,「デビル メイ クライ」系のスタイリッシュなアクションをイメージする人も少なくないかもしれないがさにあらず。敵の攻撃力は高く,数発ダメージを受けただけで死んでしまうことも珍しくないため,華麗な動きで颯爽と駆けながら剣で斬りまくり,銃を撃ちまくって出てきた敵を全て倒す……というのはなかなか難しい。セーブポイントにたどり着けないまままに力尽きてしまうこともよくあり,「一定時間姿を消す敵を必死になって倒して安心していたら,実は部屋にもう1体同じ敵が潜んでいた」ということも起きたりで,なかなかに小憎らしい。
無駄な戦いはせず,進路を邪魔する敵だけを倒していくのが得策といった印象で,何度も死にながら繰り返し挑み,攻略パターンを構築していくのが基本となるようだ。
ここで面白いのが,銃弾のリソース管理。銃は遠距離まで届くうえに威力もそこそこあるため,敵を一方的に倒すことができる。しかし,銃弾は6発と限りがあり,敵に3回攻撃を当ててやっと1発が補充されるため,無駄遣いはできない。銃で安全に進みたいが,補充するには近接攻撃を当てなければならない。そんなジレンマが,ゲームプレイをよりスリリングにしてくれるのだ。
砦のあちこちには宝箱が隠されており,新たな装備が手に入る。リーチは長いが攻撃範囲が狭い槍や,高火力だが攻撃速度の遅い大剣,一度に銃弾を3発消費するが至近距離に威力の高い散弾を放つショットガンなど,デモ版の時点でバリエーションは豊富。ステータス画面の武器一覧にはまだまだ空きがあり,製品版ではどんな装備が追加されるかも楽しみだ。
リーチが長い槍「ハンティングスピア」 |
武器一覧にはまだまだこれだけ空きがある |
デモ版のラストに待ち構えるのは,巨大な魔犬「デヴァウラー」。タフなうえ,強力な近接攻撃やこちらの位置を追尾する魔法,周囲を闇に包む攻撃など,さまざまな技を使ってくる。最初のボスでさえこれなのだから,製品版でどんなヤバい奴が出てくるのかこちらも楽しみだ。
なお,デモ版では,デヴァウラーをさらに強化した「プライム・デヴァウラー」を倒すまでの時間を競う「プライムハント」モードもプレイできる。ここでは買い物要素が特徴で,限られた所持金をうまく使い,自分のスタイルに合った装備品を選ぶことが重要だ。プライム・デヴァウラーはかなり手ごわい相手で,通常のデヴァウラーにすら苦戦した筆者はコテンパンにされてしまった。腕に自信がある人は,こちらに挑戦してみてほしい。
「Hunt the Night」公式サイト
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Hunt the Night
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