サイコロジカルホラー「Alan Wake 2」は，予定どおり2023年内にリリース。Remedy Entertainmentが業績報告で言及

　フィンランドのゲームメーカーRemedy Entertainmentは，開発中のアクションゲーム「Alan Wake 2」（PC / PS5 / Xbox Series X|S）を予定どおり2023年にリリースすると発表した。これは，Remedyが公開した2023年第1四半期（1月〜3月）の業績報告で言及されたもので，「Alan Wake 2」は素晴らしい作品になりつつあり，今年後半を予定しているリリースに向けて最後のフェーズに入ったという。

「Alan Wake 2」公式サイト

Remedy Entertainment PLC’Business Review January-March 2023: Steady progress with Alan Wake 2 towards its 2023 launch

　「Alan Wake 2」は，2010年にリリースされた「Alan Wake」の続編として，2021年12月のイベント「The Game Awards 2021」で制作が発表されたタイトルだ。前作「Alan Wake」では，スランプに陥ったベストセラー作家アラン・ウェイクが妻のアリスと共にワシントン州の田舎町ブライトフォールズを訪れ，奇怪な出来事に遭遇するという物語が展開する。心理的な恐怖と，映画のようなアクションの組み合わせが謳われており，光と闇を表現するハイレベルなグラフィックスや，独自のバトルシステム，謎めいた物語などが評価を受けた。数々のゲーム賞にノミネートされ，2015年の時点で，DLCとスピンオフを含めて450万本のセールスを記録したことが報じられている。

　それだけに，期待の集まった「Alan Wake 2」だったが，制作開始の発表以来，ほとんど新情報が報じられることはなかった。Remedyのクリエイティブディレクターを務めるSam Lake氏が，PlayStation.Blogで発表の経緯を語っているが，現段階でゲームの詳細は明らかになっておらず，ヒット作の続編としてはいささか異例だ。発表によれば，開発初期に必要だったスタッフは順次，プロジェクトを離脱しており，別のタイトルに取りかかっているという。


　業績報告ではこのほか，基本プレイ料金無料の新作「Vanguard」（開発コードネーム。※外部リンク）が概念実証段階（Proof-of-concept stage）にあると述べている。「Vanguard」は，Remedyとしては初となるCo-opをメインにしたタイトルで，Tencentがアジア市場でのパブリッシングを担当する予定だ。実をいうと，2021年の制作発表以来，「Vanguard」はずっと「概念実証段階」だったのだが，2022年末に人材を増強し開発に弾みがついたとのこと。発売時期は発表されていない。

　505 Gamesとの共同開発が発表された「CONTROL」の続編「Control 2」（PC / PS5 / Xbox Series X|S）と，スピンオフタイトル「Condor」（開発コードネーム）は順調に進んでおり，「Condor」シリーズは，Remedyの重要なフランチャイズになるだろうとしている。ちなみに，「Condor」もCo-opをメインにしたゲームだそうなので，「Vanguard」より先にリリースされれば，こちらが「Remedy初のCo-opタイトル」になる（関連記事）。
　また，「Max Payne」（2001年）と「Max Payne 2: The Fall of Max Payne」（2003年）のリメイク版についても作業は順調に進んでいるが，2023年はもっぱら「Alan Wake 2」のリリースに力を入れるとのことだ。続報に期待したい。

Epic Gamesストア「Alan Wake 2」販売ページ