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最大100人で戦うオンラインマルチプレイアクション「Warlander」先行プレイレポート。戦士,僧侶,魔法使いが入り乱れ――“メテオ”で城をぶっ壊す
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印刷2022/09/13 00:00

プレイレポート

最大100人で戦うオンラインマルチプレイアクション「Warlander」先行プレイレポート。戦士,僧侶,魔法使いが入り乱れ――“メテオ”で城をぶっ壊す

 トイロジックが開発中のオンラインマルチプレイアクション「Warlander」。中世ファンタジーな世界観で最大100人のオンラインバトルが楽しめるという本作だが,2022年9月13日0:00より開始予定のPC向けオープンβテストに先立ち,国内メディア向けの先行体験会が実施された。今回はそのプレイレポートをお届けしよう。

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 トイロジックは2022年9月7日,パートナーシップを締結したPLAIONが企画・開発を行う新作タイトル「Warlander」を発表し,9月12日にPC向けのオープンβテストを実施予定であることを明らかにした。OBTの後にはコンシューマ機に向けてのリリースも予定しており,ローンチ時には“5チーム戦”と“2チーム戦”が実装されるとのこと。

[2022/09/07 16:00]

「Warlander」とはそもそもどんなゲームなのか


 本作はオンライン対戦型のアクションゲームだ。最大100人のプレイヤーが2チーム,もしくは5チームに分かれ,それぞれの自陣の城を防衛しつつ,敵チームの城を攻めていくのが基本ルールとなる。城の内部には「コア」が存在し,これを破壊すれば勝利,また破壊されてしまうと敗北という,単純明快なルールで勝敗が決まる。

戦え! 前線を突破し,戦場を駆け抜け,敵の城へ到達するのだ
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 プレイヤーが選択できるキャラクターは

・盾でのガードや素の耐久力に優れ,前線を押し上げるタンク的な存在の「戦士」
・一定の戦闘能力を備えつつ,回復なども行える万能型の「僧侶」
・非常に脆いが,遠距離から強力なDPSを発揮できる「魔法使い」


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 の3種類。中でも特徴的なのはキャラクターの「装備」や「スキル」をプレイヤーがカスタマイズし,そのキャラクターをデッキに組み込むことで,自分だけのビルドを行ったキャラクターを戦場で使うことが可能な点だ。1デッキは5人まで組み込めるため,たとえば

・攻撃向きの戦士
・防御向きの戦士
・万能型僧侶
・攻撃特化型魔法使い
・称号キャラクター(後述)


 といったようなデッキを組むことができる。それぞれの装備やスキルにはポイントが設定されており,強力なものほど要求するポイントも高くなっていく。キャラクターごとに定められた上限値内でビルドを行わなければならないので,「全部盛り」のようなビルドはできない。

 だが,それに近いビルドを行えるのが「称号」を持ったキャラクターだ。ポイントの上限値が高いほか,体力や攻撃力といった基礎能力も一線を画す,非常に強力な存在になっている。しかし,その強力さの代償として

・デッキに組み込める数が限られる
・バトル中にスコアを稼がないと出撃させられない(マッチ開始時,いきなり称号キャラでスタートはできない)
・撃破されてしまった場合,再出撃までのクールダウンが非常に長い


 という制限があり,「どの称号キャラをデッキに組み込むか」「いつ出撃させるか」という駆け引きの要素もある。このため,基本的には通常キャラクターを使いつつ,要所で称号キャラを出していくことになる。

戦士の最上位称号である「センチュリオン」。10人相手でも同時に戦える……ほどの圧倒的な強さはないが,それでも強い(HPは通常の2倍近くあったりする)。ちなみに通常,称号キャラ問わず,外見のカスタマイズは可能だ
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 開発ビルドということで,本プレイでは最初から強力なセットアップが可能だったが,正式なサービス時には「装備やスキルはゲームプレイ(マッチの結果)」「称号はキャラクターを使うと得られる経験値」によって入手できるとのこと。これがMMO的な“やり込み要素”の一つにもなっているのだろう。


「メテオ!!!!」(空から落ちてくる隕石)


 さて,ここからは戦場での戦いについて紹介しよう。今回の先行体験会でプレイできたのは「2チームデュエル」「5チームウォーロイヤル」という2つのモードだったが,まずは「2チームデュエル」からだ。

 「2チームデュエル」はその名の通り,2チームがお互いの城を攻略せんと激闘を繰り広げる,まさに“決闘”なモード。1チームは4人一組のスクワッドが5つで計20人となるので,全体としては40人での戦いとなる。

 マッチ前の作戦会議にて「攻撃重視」「バランス重視」「防衛重視」といった作戦を決める投票がチーム全体で行われ,選ばれた作戦に沿って,「攻撃部隊」「遊撃部隊」「防衛部隊」などのスクワッドごとのロールを決めるフェーズに移行する。筆者が配属された“スクワッド4”のメンバーは,筆者以外は開発チームの人たちだった。「何か見たい場面はありますか?」と聞かれたので,問答無用に「PK(プレイヤーキル)したいです!」と回答したところ,最前線で戦うことになる攻撃部隊をオススメされた。そんなわけで「スクワッド4に攻撃部隊をやらせろ!」と立候補したところ,希望が通り,我がスクワッドは攻撃部隊の任を与えられることとなった。

「攻撃重視作戦」に投票したが,可決されたのは「バランス重視作戦」だった
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作戦によって決められた部隊に各スクワッドが立候補していく
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 これらの部隊のほかに「コマンダー」と呼ばれる指揮官的な役割を持つスクワッドもあり,城の防衛をメインとしつつ,他のスクワッドに「このエリアへ向かえ」などの指示を出す役割を担う。筆者のようなバトルマニアがコマンダースクワッドになると目も当てられないが,各部隊と同じように立候補制なので,その点は安心してほしい(しかし誰も立候補しないとランダムで振り分けられる模様。少しでも自信があれば積極的に立候補しよう)。

 こうして迎えた開戦の時。「一緒に戦いましょう!」「気合いれよう!」などと,他のスクワッドの仲間がエモートで意思表示をする中,「攻撃と防御と回避ができりゃいいんだよ」と操作を確認する筆者は,傍から見れば,ひたすら剣を振り回す危ない戦士と化していた。そしてスタートと同時に一目散に敵の城を目掛けて突撃した。

フレンドリーファイアはないので思う存分振り回そう
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休んでいる暇はないぞ野郎ども! 突撃だ!!
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 そして見えてきたのは石造りの建造物。これは「タワー」と呼ばれ,占領したチームのスポーンポイントとなる重要なオブジェクトだ。付近にいるだけで占領が進み,耐久値もないので攻撃を防ぐ遮蔽にもなる……戦略上の要所である。お互いのタワー越しに睨み合いが始まるかと思いきや,敵チームが容赦なく突撃を行ってきたので迎撃。やや押されたものの,これを押し返すことに成功した。

タワー付近は激戦が繰り広げられる。序盤は難しいが,中盤以降はこういう場面で称号キャラを出せるといいかもしれない
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 中心部で激闘を繰り広げている仲間にポジションを任せ,裏取り的な動きをしていると,マッチは終盤へ。すると「大魔法」なるアイテムがフィールドにスポーンした。非常に強力なアイテムであり,戦況を一変させると聞いた筆者は「敵に使われたらたまらない」と感じ,「そのアイテムどこにありますか!?」と尋ねたところ,「夏上さんが持ってますよ!」と返された。どうも好き勝手に暴れまわっていたところ,たまたま倒した敵プレーヤーが所持者だったらしく,それを奪った形である。

やや分かりにくいが,チェスの駒のようなアイコンが「大魔法の所持者」である。味方は所持者を必死に守り,敵は何としても奪わねばならない
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 入手した大魔法は「メテオ」。あたり一面に隕石を落とすという“かなり”物騒な魔法で,そのまま敵集団へ対して使っても十分に強いのだが,その真価を発揮するのは敵の城に対しての使用だ。降り注ぐ隕石はコアを守る城門どころか,城壁すら簡単に破壊するという“かなり”凶悪な性能を持つ。開発メンバー曰く,「隕石に当たった建造物は基本的にすべて破壊される」らしい。

所持中は「アァー(高音)」というボイスエフェクトと共に体が白く光る。発光おっさん戦士の誕生である。こんな状況でも筆者は目の前の敵を倒し続けたが,本来は大魔法を取ったら落ち着いて味方と合流するのがセオリー
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 使用するには時間制限の中,敵陣の深くを進み,城へかなり接近する必要があるのだが,運よく前線を突破した筆者は一目散に走り続けた。後方から「大魔法だけは使わせまい」と追いかけてくる敵チームを尻目に全力で戦場を駆け抜け,メテオを発動したのだ。すると空から巨大な隕石が続々と落ちてきたではないか。

「メテオォォ!!」ヒャッハー!こいつは最高の気分だぜ!!
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 隕石はあたり一面をことごとく破壊し,延々と出続けるヒット判定とキルログに思わず満面の笑みを浮かべた筆者だが,破壊された城壁の崩落に巻き込まれ,結果として“自滅”という形でキルされてしまった。しかし,その心はどこまでも晴れやかだった,とだけ書き残そう。

言葉通り「あたり一面に隕石が落ちてくる」。もう何が起きているのか分からないくらいのカオスと暴力が敵チームを襲う
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 その後は味方が敵の城へ流れ込み,コアを破壊して我がチームは勝利を収めた。この時点で感じたことはシンプルに「うわ,このゲーム楽しいな……」である。昨今のPvPゲームが見失いがちな「ワチャワチャ感」を存分に感じるし,「ゲームバランス」はともかくとして,「競技バランス」という言葉を重要視すれば「メテオ」なる要素は実装できないだろう。筆者的には「バトルフィールド 4」の“ロッカー”や“メトロ”を思わせる,どこか懐かしい感触を憶えた。

味方がコアを破壊してくれた。コアを守る城門は非常に強固なので,それを簡単に破壊するメテオはマジの“大魔法”である
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ランキングが最も高いスクワッドには「お立ち台」が用意されている。筆者はプレイヤー全体で3位のスコアだったので,そこそこ活躍はできただろう。単純だけど奥深い操作性がやみつきになる
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 続いてプレイしたのは「5チームウォーロイヤル」。これは「20vs20」の「2チームデュエル」どころの話ではなく,「20vs20vs20vs20vs20」という驚愕の100人対戦モードだ。マップ的には5角形の頂点にそれぞれの城が配置される形となっており,激闘を生き抜き,最後の勢力になることを目指す……というのが目標になる。基本的なルールは「2チームデュエル」と変わらないが,敵チームが多くなるので必然的に戦略性が高くなり,同時に独自の要素として「同盟」「勧誘」がある。

 「同盟」は各チームのコマンダーが使用できるコマンドで,特定のチームと一定時間“和平”状態になる(お互いのチームが与えるダメージが無効化される)というもの。申し出を送られたチームのコマンダーには拒否権もあり,また同盟中でも「やっぱお前らは敵だ!」となれば終了することもできる。

「お帰りください。お帰りください。ここは我らのタワーです」。同盟中にこっそり侵入してくる不埒者も……。そのような場合は地の果てまで追いかけ,しっかりお帰りいただくのだ
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 「勧誘」は特定のチームのコアを破壊し,滅ぼした場合に使用が可能なコマンドだ。滅ぼされてしまったチームのプレイヤーは悲しくロビーに帰る……かと思いきや,本作は一味違う。なんと,滅ぼした側のチームが「俺らのチームでもうひと暴れしないか?」と勧誘を行えるのだ(ただし勧誘可能なのはチーム上位の精鋭に限られる)。これに応えた場合,該当チームの所属となり,またプレイできるというシステムである。

次の勝負に行きたいなら断るもよし。所属関係なく血が見たいなら寝返るもよし
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 このプレイでは筆者のスクワッドがコマンダーとなり,城の防衛に当たることになった。ここで活躍するのが「攻城兵器」。連射可能な銃座や,炎上効果を与えるキャノンなどが存在する。これを使って敵の進行を食い止めつつ,味方が前線を押し上げるのを信じるのが防衛部隊の役割だ。

 筆者が使用したキャノンは,弾速が遅く当てるのにはコツがいるが,ダメージと炎上効果(ダメージに加え,3秒ほど操作が利かなくなる)を与えるという強力なもの。キャノン自体は敵からの攻撃で破壊されてしまうが,建築しなおせば何度でも使えるので,ひたすらドカドカ撃っていられる。弓や魔法でチクチクと攻撃してくる敵プレイヤーへ圧倒的パワーで対抗するプレイには謎の中毒性があり,「アハッ! 熱いねぇ! 逃げたくても操作利かないねぇ!」などと,ちょっと危ない扉を開きかけてしまった。

「ドカン! ドカン! ヒャッハー!!」火薬の圧倒的パワーを見るがいい!!
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一定のダメージを受けると破壊されてしまうが,何回でも建て直せる
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 結局,このマッチは自チームのコアが破壊されてしまい,チームとしては3位の結果だったが,勧誘を受けたので寝返り,好き勝手に大暴れして幕を閉じた。

 今回の体験会では,それぞれのモードを1マッチずつしかプレイできなかったのだが,「もっと遊びたい」と思わせてくれる体験だった。いい意味で“バカバカしい”,「近接,射撃,破壊,だけど笑って遊べるPvPアクション」は,“ありそうだけどない”ポジションを突いてくるものだろう。

 そして「エイムに自信があれば魔法使い」「ちょっとアクションは苦手だけど……という人にはサポートメインの僧侶」「最前線でオラオラしたいなら戦士」というように,さまざまなプレイスタイルで遊べるのも良い点だ。率直に言うならば「バトルフィールド」シリーズのワチャワチャ感に,「オーバーウォッチ」の多様なキャラクター性,MMOの収集やビルド要素がミックスされた印象だ。気になる方は是非,オープンβテストに参加してもらいたい。

 プレイ体験後,トイロジックの代表取締役にして,本作のディレクターも務める岳 洋一氏への合同インタビューが行われた。「経営をほったらかしにして,一人のディレクターとして開発に取り組んだ」という熱量は推して知るべしだが,鋭い質問にも回答をもらえている。その模様をお伝えし,本稿の締めとしたい。

──昨今の対戦アクションはテーマに近代的なものを採用するタイトルが多い中,中世ファンタジーというテーマを採用した理由をお聞かせください。

岳 洋一氏:(以下,岳氏)
 最近のアクションシリーズって割と殺伐としているじゃないですか(笑)。なるべく協力しながらワイワイ楽しめる,でも戦略性もあるゲームというのを考えた時に,近代的な戦車や銃よりは,ファンタジー的な世界観の方がマッチするのではないかなと。銃や爆発といったエフェクトではなく,稲妻や魔法といった表現方法に挑戦したかったというのもあります。また,ゲーム内では語られていませんが,設定やシナリオにはSF要素が強く入っています。こちらについては,いずれ公開していきたいと思っています。
 私個人としては,gamescomなどでヨーロッパに行った際,城を見る機会が多くあったんです。そうした経緯で「お城を壊せるゲームを作りたいな」と思ったのもありますね(笑)。

──プレイしていく中でアイテムを入手し,キャラクターを強化していくやりこみ要素がありますが,「初心者」と「やりこみ勢」が一緒にプレイした際のパワーバランスはどうなるのでしょうか。

岳氏:
 まずマッチングが20人ということもあり,よくある「5vs5」などと比較すると,1人当たりのパワーや,プレイに伴うプレッシャーは減っていると考えており,これに加え,マッチングにもチーム全体のバランスを均等化するシステムを搭載しています。また,戦場の主役となるのは「称号キャラクター」ではなく「通常キャラクター」であり,アイテム集めは「よりゲームの幅を広げる」要素です。そのため,「強い装備を集めただけで勝てる」というゲームバランスにはしておりません。

──基本プレイ無料とのことですが,マネタイズの面はどのようになっているのでしょうか。

岳氏:
 マネタイズの大きな要素として「コスチューム」と「シーズンパス」がありますが,「経験値が早く溜まる」「レアアイテムの出現率を少し上げる」といったブースター系アイテムも実装予定です。「ペイ・トゥ・ウィン」の部分には非常に気を遣っておりまして,「成長スピード」こそ異なりますが,その時間も大きくは変わりませんので,課金ユーザー,無料ユーザー問わずに,好きなキャラクタービルドでプレイをしていただける設計です。

──運営型のタイトルとうかがっていますが,今後はどのようなコンテンツが登場予定でしょうか。

岳氏:
 新しいコスチュームはもちろんですが,アクションゲームとしての「新しい武器」「新しい魔法」といった要素も追加予定です。世界観にSFを含んだ理由として「様々なジャンルに取り組みたい」というのもあり,将来的には多様なキャラクターやアイテムを出したいと思っています。ただ,いきなり全部を出すと「これはなんだ?」という感じになってしまいますので,まずは中世ファンタジーから。そこから発展して,いろいろと取り込んでいく形を狙っています。
 ゲームモードとしても,現状は「2チームデュエル」「5チームウォーロイヤル」のみですが,プレイヤーの皆様からの要望があれば,「チームデスマッチ」といった異なるモードの追加も積極的に行っていきたいと考えています。また,eスポーツ方面での発展も狙っていきたいですが,まずは「コミュニティ同士で対戦できる」環境作りを行いたいです。

──コンシューマでもサービス予定とお聞きしていますが,今後の展開について教えてください。

岳氏:
 まずはPC版で年内の正式リリースを予定しています。それに続き,来年の早い段階で,コンシューマでのリリースを行いたい考えです。こちらのリリースは同タイミングとなります。リリース後は完全なクロスプレイに対応します。

──最大100人同時対戦であり,グラフィックスもここまでとなると,サーバーの処理などが非常に大変になるかと思いますが,エンジニアリング的な面でどのような工夫をしているのでしょうか。

岳氏:
 これを語ると最低でも2時間は掛かってしまいますね(笑)。かいつまんでお話すると,シューティングだけではなく,近接アクションや建物の破壊,これを100人対戦で行うために,「ネットワークの高速化」という面に大きな時間を掛けて開発しました。自社エンジンの上に載せているノウハウという形で,こうして実現しています。時間があれば,また語らせてください(笑)。

──他のコンテンツとのコラボレーションなどは予定していますか。

岳氏:
 現状は他社さんとのコラボレーションより,まずは「Warlander」の世界を知っていただき,好きになってもらうというのが最大の目標です。その先にコラボレーションなどがあれば,積極的に行いたいと考えています。

──代表としての業務を返上してまで開発に取り組んだと仰られていましたが,トイロジック的に本作はどのような立ち位置の作品なのでしょうか。

岳氏:
 トイロジックの設立時から「自分たちでオリジナルのゲームを作りたい」という思いがありました。とはいえ資金力があるわけではないので,開発の受託などで資金を用意して,確保次第,積極的にオリジナル作品にチャレンジしていこうと。「Happy Wars」というタイトルはそこそこヒットしたんですが,連続してヒットを出すのはなかなか難しいという中で,今後トイロジックが「受託中心」から「自社IPを積極的に立ち上げる」という意味も含め,注力しています。
 一人のクリエイターの立場としては,シューター系ゲームとMOBA系ゲームが市場で強力な存在感を放つ中,「2年後,3年後にどのようなタイトルを出すのか」は各社さんが試行錯誤している部分だと思いますが,そこの部分で先陣を切りたいなという,ゲーム開発者としてのロマンもあります。会社の意義もですし,「クリエイターがなんのためにゲームを作るのか?」という意味合いも含め,誠心誠意,頑張っていきたいタイトルです。

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