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印刷2025/12/28 12:00

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2025年は,なぜか“山登り(下り)ゲー”が大当たりしたので,人気,話題,異色の6作を特集。そして2026年は……!?

 2025年を振り返ってみると,そこには大小さまざまな“山”がそびえ立っていた。

 仲間と命を預け合う断崖絶壁,ヨチヨチ歩きのおじさんが一歩ずつ踏みしめる山道,荷物の配送人を待ち受ける白銀の峰……。猫も杓子も山へ向かったというのは大げさかもしれないが,この一年はとりわけ山登り系ゲームのヒット作が多かった

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 派手さのあるテーマではないし,プレイ時間の大半が,よじ登って転がり落ちるを繰り返すトライ&エラーの連続になるゲームも多い。辛抱強さが求められるジャンルなわけで,プレイするならまとまった時間を確保できる年末年始がピッタリだ。

 ミリオンヒットを飛ばす人気作に,ストリーマーがこぞってプレイする話題作,ジワジワと好評を得る良作など,2025年を彩った山登りゲームを紹介しよう。準備はいいか? ザックを背負って,出発だ!

目次

手と手がつなぐ頂上への道
PEAK

一歩が“偉業”になるウォーキングシミュレーター
Baby Steps

荷物と自分の命を守れ! 極限の配送作業
DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH

言葉なき獣たちとの美しくも切ない巡礼
Herdling

どうしてこうなった? カオスな山道ドライブ
RV There Yet?

煽りに耐えられる者だけに許された山登り
ざこのあひる

2026年の山はリアル路線に?
期待高まるネクストタイトル



手と手がつなぐ頂上への道

PEAK

プラットフォーム:PC
発売:2025年6月17日
価格:880円(税込)


 2025年の山登りを語るなら,この一作は外せない。
 協力登山ゲームである「PEAK」は,発売から約1週間で100万本,1か月弱で500万本を売り上げる異例のセールスを記録したタイトルだ。40年以上の歴史を持つゲームアワード「Golden Joystick Awards 2025」にて,「Best Multiplayer Game」「Streamers' Choice」を受賞したことが物語っているように,ストリーマーの配信をきっかけにその人気に火がついて,ブームが巻き起こったといっても過言ではない。超がつくほどの話題作だ。

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 本作の舞台は,24時間ごとにレイアウトが変化する不思議な山。自然探検隊であるプレイヤーたちの目的は,島から脱出するため“死なずに山頂へ到達する”ことだ。しかし,山には整備された登山道なんてものはなく,自身のスタミナと相談しつつ,頂上へと続くルートを自力で開拓しなければならない。
 
 走る,よじ登る,飛び移るといったアクションにはスタミナを消費するので,その限界を超えて岩棚をよじ登ろうとすれば,たちまち滑落してしまう。加えて,怪我や空腹によってスタミナが切迫していき,飲まず食わずの状態で滑落が続くと,ますます登頂が難しくなっていく。

山登りを舐めていると大体こうなる。見た目に騙されるな! この山は厳しいぞ!
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 となると,お助けアイテムを持ち歩きたくなるが,ここが悩ましいところ。持ち物を背負うと重量の分だけスタミナが減り,行動が制限されてしまう。そのため,何を持ち,何を捨てるかの判断が重要になってくるのだ。ときには,餓死寸前の状況で仲間を共食いするという,まさかの選択にぶち当たることも。

 ソロの場合はアイテムを駆使して登頂するしかないが,マルチプレイでは仲間を引っ張り上げるアクションによって難所を力技で突破できるようになっている。こうして文字にすると「ふーん,そうなんだ」ぐらいの要素に見えるかもしれないが,これがめちゃくちゃいい。

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 切り立った岩肌をよじ登るも,あと一歩のところでスタミナが悲鳴を上げる。「終わった」と頭の中で覚悟した瞬間,何も言わずとも仲間が引き上げてくれる……なんてドラマが生まれてしまうのだ。これにトゥンクしない人類はいないんじゃなかろうか。

 しかも,このアクションは単なる救済措置では終わらず,受けた恩を仲間に返したくなる“ギブの循環”を生んでくれる。プレイヤー同士が気遣い合い,自然に手を差しのべるドラマティックな登山は,本作だからこそ味わえるものだろう。

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 「PEAK」での山登りには,地道に歩みを進める泥臭さとともに,あっけなく全滅してしまう険しさもある。言ってしまえば頂上を目指すだけのゲームだが,本作で体験できるのは,仲間との単なる“同時プレイ”ではなく,本当の意味での“協力プレイ”。そこで巻き起こる化学変化がなによりも楽しく,ストリーマーがこぞって配信していたのも頷けるというものだ。


一歩が“偉業”になるウォーキングシミュレーター

Baby Steps

プラットフォーム:PC / PS5
発売:2025年9月24日
価格:PC版は2300円(税込),PS5版は2310円(税込)


 4つのキーを駆使してアスリートを走らせる「QWOP」や,“壺おじ”こと「Getting Over It with Bennett Foddy」を生み出した“失敗の美学”の伝道師たちが,満を持して送り出したのが本作。テーマはずばり,歩くことだ。 

  大抵のゲームではスティックを倒せばキャラクターは勝手に歩くが,この世界ではそうはいかない。右足を上げて体の重心を移動させながら地面を蹴り,今度は左足を上げて……と,無意識に行っているこの一連の動作をすべて手動で行わなければならない。

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 「歩くなんて楽勝」と言いたいところだが,ウォーキングシミュレーターらしいシビアさがあり,初めのうちは歩くことすらままならない。本当に面白いくらいに歩けない。

 地形に合わせた歩幅や体の傾きに,足を切り替えるタイミングなど,何か1つでもかみ合わなければ,たちまちヘソ天。一歩を踏み出しては転げ,また踏み出しては段差から落ちて泥にまみれていく。ときには,ゴール目前で足を滑らせて振り出しに戻る……そんな地獄のようなことを何度も繰り返すのが「Baby Steps」というゲームだ。

主人公は35歳無職のネイト。ロンパース姿で異世界に放り出された彼は,赤ちゃんのような足取りで山を登る。なぜ登るかって? なんとなくの成り行きさ
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 遊び終えた今でこそ「いい作品だった」と胸を張って言えるが,その道中は失敗の連続だらけで,滑って川に落ちたときは「ムッキイイイイイ!」とリアルに叫んだ。もう普通に心が折れかけた。

 川に落ちて目的地と逆方向へと運ばれたら,よほどの辛抱強さがなければAlt+F4に手をかけてしまうものだが,そうはならないのが「Baby Steps」のスゴいところ。失敗が新たな発見につながるステージデザインになっており,流れ着いた先で探索スポットを見つける,イベントに遭遇するといった,なにかしらの発見ができるようになっている。

 失敗はすべてを失うネガティブなイベントではなく,新たな発見を与えるポジティブなイベントとして機能しているため,挫折しにくい作りになっているというわけだ。これがよくできているのである。

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 はじめのうちは赤ちゃんのようなヨチヨチ歩きでも,慣れてしまえば早足が余裕になり,とんでもない難所も踏破できるようになる。岩場1つ越えるのにも,一般的なゲームのボス戦並みのカロリーを消費するが,その達成感はひとしお。その域まで到達できれば,やめどきを失うハマりゲーになること請け合いだ。

 登山のやりがいもさることながら,考察のしがいのあるストーリーにも注目。このゲームにとっての“歩く”ことの意義,難所だらけの道のりが表すもの,そしてタイトルに使われているBaby Stepsの意味を考察しながらプレイすると,ネイトが織り成す旅路がより深い味わいになるはずだ。

人からの親切を素直に受け取れないネイト。頑なに他者を拒んでしまう彼が迎える結末とは?
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荷物と自分の命を守れ! 極限の配送作業

DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH

プラットフォーム:PS5
発売:2025年6月26日
価格:8980円(税込)


 コジマプロダクションが開発するオープンワールドアクションアドベンチャーシリーズの最新作。「ノーマン・リーダスさん演じる主人公のサムが,荷物を配送しながら,断絶された世界をつないでいくゲーム」といったことを知っている人は多いだろう。だが実際にプレイすると,なかなかの登山ゲームでもあるのだ。

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 配送の目的地は山の上にあることが多く,険しい岩山をよじ登ったり,ハシゴやロープを頼りに崖を越えたりといったことが必要になる。もちろん配送荷物を背負いながらなので,一つ間違えば自分にも荷物にも大ダメージが発生する。

 本作には幽霊のような「BT」や,武装集団などの敵もいるのだが,それらの対策よりも,まずは目的地までの道を安全に踏破する能力が必要になるのだ。

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 本作では,前作になかった地震が発生するようになり,山でこれに遭遇すると,直後に落石がやってくることも。揺れる中でバランスを取りつつ,避難場所を探して移動しなければならない。

 ゲームの後半で向かうことになる雪山は,さらに厳しい環境となっている。寒さによってスタミナの減りは早くなり,高地の低酸素エリアでは,酸素マスクを装着していないとさらにスタミナを消費する。地震が起こったら雪崩に襲われる可能性もある。

 吹雪になれば視界が奪われるが,それだけでは終わらない。この世界では,触れたものの時間を進める「時雨」(ときう)が降るようになっており,雪(時雪)にもその効果があるので,荷物を収めているケースが急速に劣化していくのだ。

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 周囲が見えない中で自分のスタミナは減っていき,荷物のケースを修復するスプレーの残りも心許なくなっていく。雪山では,そんな孤独や不安との戦いになる。

 ボロボロになりながら何とか荷物を目的地まで送り届け,感謝の言葉をかけられたときの喜びはひとしお。冷え切った体が一気に熱くなるような感覚を味わえるだろう。

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言葉なき獣たちとの美しくも切ない巡礼

Herdling

プラットフォーム:PC / PS5 / Xbox Series X|S / Switch
発売:2025年8月21日
価格:PS5版のみ2860円(税込),ほかは2900円(税込)


 ここまでの作品がアクションバリバリの肉体派だとすれば,一本道の3Dアドベンチャーである「Herdling」は息抜きにちょうどいい癒し系タイトルだ。

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 主人公は街の片隅で暮らす1人の子供。彼を操作しプレイヤーが導くのは,神秘的な巨獣“カリコーン”だ。モフモフとした毛並みとつぶらな瞳を持つ彼らは,撫でてやるとプレイヤーを信頼してついてくる。これがもうたまらなくかわいい。

 どうやらカリコーンたちは雪山を目指しているらしく,道中を共にしていると,1体,また1体と散り散りになった個体を手懐けられる。こうして群れを大きくしながら,エッホエッホと野を越え山を越えの大冒険に身を投じるのだ。

目に飛び込む風景の美しさ,それを彩る神秘的な音楽も見どころの1つ。カリコーンと歩くだけでなぜか癒されてしまう
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 操作は羊飼いそのもの。進む,止まる,減速,突進の4つのコマンドで群れの動きをコントロールし,チェックポイントを目指していく。「進む」のコマンドはカリコーンの群れを追い立てるような感じになるので,左に進みたいときは群れの右後方から,右に進みたいときは左後方から実行するのがコツだ。

 一本道なので迷うことはないが,要所で環境パズルを解いたり,自然の猛威にさらされたりと,その旅路は決して退屈なものではない。

 悲しいことにカリコーンたちは無敵の存在ではなく,ひょんなことでダメージを負うし,あっけなく死んでしまう。崖から落ちそうになる彼らを引っ張り上げ,トラップから遠ざけ,天敵からも守ってやる。その過程で芽生えるのは,ゲーム的な攻略心ではなく,親心にも似た「絶対に死なせたくない」という庇護欲だ。

守りたい,このモフモフ
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 雪山を目指す旅は,同時に別れへのカウントダウンでもあり,歩みを進めるたびに言い知れぬさみしさがこみあげる。それぐらいにカリコーンに入れ込んでしまう,不思議な魅力のある一本だった。疲れた心に沁みる,なおかつ難しいことを考えたくないときにもピッタリなタイトルなので,癒し不足の人はぜひお試しあれ。デモ版もありまっせ!


どうしてこうなった? カオスな山道ドライブ

RV There Yet?

プラットフォーム:PC
発売:2025年10月21日
価格:920円(税込)


 自分の足で登るのが大変なら,車で行けば楽勝だ。そんな浅はかな考えを物理演算の神様が嘲笑うのがこのゲーム。「RV There Yet?」は,キャンピングカー(RV)を運転して家へ帰る協力型アドベンチャーだ。最大4人のプレイヤーで挑むのは,悪路だらけのはちゃめちゃな山道ドライブである。

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 本作の白眉は,楽しいドライブをカオスな共同作業に変えた点にある。ハンドルを握るドライバー,行き先を指示するナビ役,外に飛び出してウインチを掛ける係,という具合に悪路を走りぬくにはチーム内での役割分担が必須になる。それぞれの自主性と機転が問われる作りで,連携がうまくいかないと橋から真っ逆さまだ。

 キャンピングカーには耐久値があり,車体の損傷やタイヤのパンク,オイル漏れといったダメージが蓄積し,それが上限を超えると廃車,つまりゲームオーバーになる。道中で拾えるスクラップや修理道具で車を直すこともできるが,車外に出て探索しているとヘビに噛まれるわ,クマに襲われるわでてんてこ舞い。エピペンどこ? え,車が廃車寸前? なんなんだこのカオスは? タバコなんてふかしてる場合じゃあないぜ!

車はまさかのマニュアル運転。ギアチェンジってなんぞ? という人は運転以外を頑張ろう
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 物理演算のおかげで車は信じられない跳ね方をするし,仲間は彼方へ吹き飛んでいく。理不尽な荒ぶり方を見せることもあるが,それすらも面白い。真剣にやればやるほど,B級パニック映画のようなノリになってしまい,とにかく笑える。崖っぷちで車が炎上している横で,のんきに食事を摂るシュールな光景を笑い飛ばせるなら,年末年始のパーティゲームにうってつけだ。

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煽りに耐えられる者だけに許された山登り

ざこのあひる

プラットフォーム:PC
発売:2025年11月21日
価格:980円(税込)


 少々変わり種とはなるが,イライラ登山アクションゲーム「ざこのあひる」も紹介しておきたい。プレイヤーが操作するのは,おもちゃのアヒル。お風呂にプカプカ浮かぶ黄色いアイツだ。Spaceキーで口からピュッと水を吹かせ,その反動で2Dのステージを縦横無尽に移動して登頂していく。

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 移動の原理を分かっていても,思うように進めないのがこのゲームの難しいところ。飛んだ勢いでアヒルが回転しようものなら,水を吹くタイミングがズレて後ろに飛んでしまうこともしばしば。んー,もどかしい。

 さらに攻略を困難(?)にしているのが,生意気な少女・須垣メアリーの存在だ。 彼女はゲーム中,ひたすらプレイヤーに話しかけてくる。それも,応援ではない。「あ〜あ,また落ちちゃった」「今のジャンプ,本気でやったの?」といった,神経を逆撫でする煽りのマシンガンをぶっ放してくるのだ。イライラ登山アクションゲームたる所以は,このメアリーによる「ざぁこ♡」の煽りにこそある。

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 煽られても気にしなければいいだろうとプレイしてみるも,これが結構気になる。ミスしたタイミングで煽りがクリーンヒットすると,さらなるミスを連発してしまう。物理的な操作の難しさに,精神的な動揺をプラスしてくるものだから,思うように操作できずなかなかクリアできなくなるというわけだ。

 驚くべきはそのボイスパターンの多さ。メアリーのボイスは1000種類以上用意されており,あらゆる角度から煽りの弾丸を浴びせてくる。中には普通の雑談も交じっているのだが,同じことを何度も言うような雑さがなく,よくこれだけ用意したなと感心してしまうほどだった。たまに褒めてくれるアメとムチな感じもいい。

静かにしてほしい……! と思う場面もあったが,煽りは愛の裏返しという真理にたどり着くと,メアリーが途端にかわいくなる。いや,もとからかわいいか
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2026年の山はリアル路線に? 

期待高まるネクストタイトル


 こうして話題となった山を振り返ると,ゲーマーたちが求めたのは単なる攻略の楽しさだけでなく,そこにある確かな“手触り”や“ドラマ”だったことがよく分かる。重力という絶対的なルールに逆らい,何度も滑落しては泥だらけになり,それでも頂上を目指していく。なぜそこまでして山に登るのかといえば,どのゲーム体験とも違った味わいがあるからだろう。

 2025年は山登りゲームの当たり年で,バラエティ豊かなラインナップで楽しませてくれた。そうなると2026年の動向が気になるところだが,山登りは山登りでも,“ガチ登山路線”でアツイ展開を見せてくれそうだ。

 注目作の1つは「Everest: Real Climbing Simulator」。Steamのリリース予定日は「2025第4四半期」となっているのだが,それもあと数日になってしまっているので,来年の期待作とさせてもらおう。

 本作のすべては「1:1スケール」という言葉に集約される。衛星データを基に世界最高峰エベレストを完全再現しており,乗り物を駆使しなければリアルタイムで数日かけて登頂する必要があるという。まさに規格外だ。

「Everest: Real Climbing Simulator」
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 もう1つは,ミクロな視点でリアリティを突き詰める「Cairn」。サバイバルクライミングゲームである本作では,手や足を1つずつ動かし,キャラクターのバランスを保ちながら断崖絶壁を登っていく。山はどこからでも自由にクライミングでき,“岩壁と対話”しながら頂上を目指す。2026年1月29日にリリース予定だ。

「Cairn」
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 マクロな再現か,ミクロな没入か。 2026年の山は今年以上に険しく,そして美しい。今のうちに2025年の名峰たちで足腰を鍛えておこう。来たるべき本番に備えるために。
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