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[TGS 2018]X68000用の新作STG「ヴァリストレスナルト」を紹介。レトロな風吹く幕張メッセで一際異彩を放つ「実機用」ソフト
本作は,横画面型の縦スクロールSTG。プレイヤーは,取得アイテムによってショットの形態が切り替わる自機を操作して,全6ステージ+αの攻略に挑む。操作は8方向レバー+自動連射の1ボタン(別途ポーズボタンもあり)というシンプルさだ。プラットフォームは現行のPCやゲーム機ではなく,1990年前後にシャープが販売していたPC・X68000。大事なことだから,もう一度言おう。プラットフォームはX68000だ。
このゲームは,「ヴァルシュトレイの狂飇(きょうひょう)」や「トラブル☆ウィッチーズ」などを手がけたスタジオシエスタが,その主要メンバーによって1991年にリリースされた同名タイトルをリバイバルしたもの。オリジナル版はTAKERUで1991年に発売された「シューティング68K」というゲーム開発ツールを用いて作られていて,当時開催された“シューティング68Kオリジナル・ゲーム・コンテスト”というイベントで大賞を獲得したという。
なお,オリジナルそのままの復刻ではなく,遊びやすく改修が加えられている。だから「再販」ではなく「新作」というわけだ。
販売はすでに開始されており,プロデュースも担当しているレトロゲームショップ・BEEPにて取扱中だ。なお,実際の商品は5.25インチ フロッピーディスク2枚組で提供されているが,出展版はスペースの都合上「X68000 Compact(※)」で動作しており,ソフトは同機の搭載ドライブにあわせて3.5インチ フロッピーディスクとなっている。
※一般公開日はX68000 XVIでの出展となっています
今年の東京ゲームショウは,ハムスターが大きめのブースを出してアーケードアーカイブスで埋め尽くしていたり,セガゲームスのブースでSEGA AGESコーナーが異様な存在感を出していたり,カプコンブースでは往年のベルトスクロールアクションやストリートファイターシリーズが動いていたり,KONAMIブースで「ハイパースポーツ」をプレイすれば定規をもらえたりと,奇妙なタイムスリップ感が強く漂っている。しかし,本作にいたってはX68000実機であり,しかもモニターにブラウン管を用いているのは,ここやMSX turbo Rで出展しているRabbit Soft Worker'sぐらいだろう。
*もっと言うと、ハムスターブースにブラウン管筐体のネオジオ筐体が参考出展されています
ちなみに,筆者の生年と初代X68000の発売年は同じ。そんなハードの新作に東京ゲームショウという新商品の見本市で出会えるとは,奇妙な感慨深さがひとしおである。
4Gamerの「東京ゲームショウ2018」特設サイト
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