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GIGABYTE,ゲーマー向けの超小型ベアボーンキット「BRIX Gaming UHD」を発表。奇抜なデザインのGTX 1070搭載PCも披露された発表会レポート
ラインナップの中には,単体GPUを内蔵するゲーマー向けモデル「BRIX Gaming UHD」のような製品もあったので,簡単にレポートしたい。
縦型ボディにデスクトップPC向けGTX 950を内蔵
BRIX Gaming UHD
早速BRIX Gaming UHD(型番:GB-BNi7HG4-950)をチェックしていこう。
同製品は,110(W)×110(D)×220(H)mmで容積約2.6ℓという,直方体の小さなボディに,デスクトップPC向けGPUである「GeForce GTX 950」を内蔵したベアボーンキットである。
コンパクトな銀色のボディは,パッと見ではPCらしくない外観をしており,GIGABYTEでは,リビングに置いても違和感がない点を特徴としてアピールしている。
スペック面での特徴の1つは,ビデオ出力インタフェースが豊富なところだ。側面に,フルサイズのHDMI 2.0出力を1ポートと,Mini DisplayPort出力を3ポート備えており,4K解像度の映像を同時に4画面出力可能であるという。
小型のベアボーンPCとしてはUSBポートも豊富で,USB 3.1対応のType-AポートとType-Cポートを1つずつ,さらにUSB 3.0 Type-Aポートも3つの計5ポートを備えている。そのほかに,1000BASE-T対応の有線LANポートや,IEEE 802.11ac対応の無線LAN機能も内蔵しており,インタフェース類は充実しているといっていいだろう。
搭載CPUはノートPC向けの「Core i7-6700HQ」で,チップセットにはIntel HM170を採用。メモリスロットは2スロット用意されており,最大32GBまでのDDR4 SO-DIMMを装着可能とのことだ。ストレージ用のスロットも比較的充実しており,M.2 Type2280用スロットを2スロットと,9.5mm厚まで対応する2.5インチHDDベイを2基備えている。
搭載GPUがGeForce GTX 950ということで,本格的なゲーム用PCとして使うには非力である点は否めない。せめてGeForce GTX 1060でも搭載していれば……というのが,偽らざる本音だ。
しかし,過去のゲーマー向けBRIXが,手のひらに載る程度のサイズにノートPC向け単体GPUを内蔵したことで,放熱の問題をクリアできなかったと言われたのに比べて,BRIX Gaming UHDはそれなりのサイズを確保しているので,熱の問題はそれほどシビアではなさそうではある。
メーカー想定売価は14万円程度とのことなので,決して安価な製品ではないが,ゲーム用途にも使える小型PCを求めている人には,興味深い選択肢の登場となりそうだ。
どことなくPlayStation 3っぽい?
GTX 1070搭載のゲーマー向けBRIXも参考出展
発表会におけるもう1つの目玉製品が,参考出展されていたゲーマー向け小型PC「BRIX Desktop」(型番:GB-GZ1DTi-1070)である。まだ日本で販売するかどうかは決まっていないとのことで,今回は参考出展という扱いだった。
BRIX Desktopは,奇抜なデザインの縦置き筐体に「GeForce GTX 1070」を採用する3連ファン仕様のグラフィックスカード「GV-N1070G1 GAMING-8GD」を内蔵するゲーマー向けPCだ。本製品はBRIXシリーズではあるものの,ベアボーンキットではなく,メモリモジュールやストレージ,OSも搭載した完成品のPCとなっている。
縦型の筐体は,円筒を横に潰したというか,なんとも形容しがたい形状をしており,なんとなく縦置きにしたPlayStation 3が思い浮かぶ。
この筐体内に,ブラケット部分を下に向けたグラフィックスカードが,すっぽりと収まっているという。残念ながら,内部を見せてもらうことはできなかったのだが,マザーボードもI/Oパネル部分を下に向けて設置されているそうだ。
主なインタフェース類が下を向いてしまうため,ケーブル類は90度曲げて,左右端の下部から外に出す仕組みとなっている。そのため,DVIケーブルや電源ケーブルは,L字型の専用ケーブルが付属するという。
2系統の電源を必要とするデスクトップPCといえば,出力230WのACアダプターを2台必要とする,Acerの「Predator G1」が思い浮かぶ。だが,BRIX Desktopは内蔵電源ユニット+ACアダプターという組み合わせであり,奇抜さではこちらのほうが上かもしれない。
ギミック的には面白いし,実用性もあるのだろうが,CPU温度が80℃を超える可能性がある筐体というのは,ちょっと不安な気もする。
スペックを確認すると,CPUにはデスクトップPC向けの「Core i7-6700K」を採用しており,メモリスロットはDDR4 SO-DIMM用スロットを2基装備して,最大容量32GBのメインメモリを搭載できるという。
ストレージ用スロットとしては,M.2 Type2280スロットが2基と,9.7mm厚対応の2.5インチHDDベイを2基備えており,容量256GBのM.2 SSDを1基と,容量1TBのHDDを1台内蔵している。搭載OSは64bit版Windows 10 Homeとのことだ。
ただ,この仕様は北米向け製品のもので,日本で販売することになった場合,仕様が変更となる可能性はある。
スペックからして,相応に高価な製品になりそうではあるが,GIGABYTEの説明員によれば,「20万円は切りたい」ということだった。日本での販売に期待したい。
ゲーマー向けではないBRIX製品を写真でまとめて紹介
GIGABYTEのBRIX 2016年モデル製品情報ページ
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