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GIGABYTE,ゲーマー向けの超小型ベアボーンキット「BRIX Gaming UHD」を発表。奇抜なデザインのGTX 1070搭載PCも披露された発表会レポート
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印刷2016/10/28 00:00

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GIGABYTE,ゲーマー向けの超小型ベアボーンキット「BRIX Gaming UHD」を発表。奇抜なデザインのGTX 1070搭載PCも披露された発表会レポート

 2016年10月27日,GIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE)の日本法人である日本ギガバイトは,東京秋葉原にて新製品発表会を開催し,2016年内の発売を予定している超小型PCベアボーンキットであるBRIXシリーズの新製品を披露した。
 ラインナップの中には,単体GPUを内蔵するゲーマー向けモデル「BRIX Gaming UHD」のような製品もあったので,簡単にレポートしたい。


縦型ボディにデスクトップPC向けGTX 950を内蔵

BRIX Gaming UHD


 早速BRIX Gaming UHD(型番:GB-BNi7HG4-950)をチェックしていこう。
 同製品は,110(W)×110(D)×220(H)mmで容積約2.6ℓという,直方体の小さなボディに,デスクトップPC向けGPUである「GeForce GTX 950」を内蔵したベアボーンキットである。
 コンパクトな銀色のボディは,パッと見ではPCらしくない外観をしており,GIGABYTEでは,リビングに置いても違和感がない点を特徴としてアピールしている。

BRIX Gaming UHDの外観。PCというよりは,小型の家庭向けNASのように見えなくもない
画像集 No.002のサムネイル画像 / GIGABYTE,ゲーマー向けの超小型ベアボーンキット「BRIX Gaming UHD」を発表。奇抜なデザインのGTX 1070搭載PCも披露された発表会レポート

 スペック面での特徴の1つは,ビデオ出力インタフェースが豊富なところだ。側面に,フルサイズのHDMI 2.0出力を1ポートと,Mini DisplayPort出力を3ポート備えており,4K解像度の映像を同時に4画面出力可能であるという。
 小型のベアボーンPCとしてはUSBポートも豊富で,USB 3.1対応のType-AポートとType-Cポートを1つずつ,さらにUSB 3.0 Type-Aポートも3つの計5ポートを備えている。そのほかに,1000BASE-T対応の有線LANポートや,IEEE 802.11ac対応の無線LAN機能も内蔵しており,インタフェース類は充実しているといっていいだろう。

側面の一角に,4つのビデオ出力インタフェースが縦並びで配置されている(左)。背面となる辺には,I/Oインタフェース類が集中している(右)。金色のプラグは,付属する無線LANアンテナの接続端子だ
画像集 No.003のサムネイル画像 / GIGABYTE,ゲーマー向けの超小型ベアボーンキット「BRIX Gaming UHD」を発表。奇抜なデザインのGTX 1070搭載PCも披露された発表会レポート 画像集 No.004のサムネイル画像 / GIGABYTE,ゲーマー向けの超小型ベアボーンキット「BRIX Gaming UHD」を発表。奇抜なデザインのGTX 1070搭載PCも披露された発表会レポート

 搭載CPUはノートPC向けの「Core i7-6700HQ」で,チップセットにはIntel HM170を採用。メモリスロットは2スロット用意されており,最大32GBまでのDDR4 SO-DIMMを装着可能とのことだ。ストレージ用のスロットも比較的充実しており,M.2 Type2280用スロットを2スロットと,9.5mm厚まで対応する2.5インチHDDベイを2基備えている。

展示機の分解は許可されなかったのでスライドで。SSD用のM.2スロットを,計2スロット備えている
画像集 No.005のサムネイル画像 / GIGABYTE,ゲーマー向けの超小型ベアボーンキット「BRIX Gaming UHD」を発表。奇抜なデザインのGTX 1070搭載PCも披露された発表会レポート

 搭載GPUがGeForce GTX 950ということで,本格的なゲーム用PCとして使うには非力である点は否めない。せめてGeForce GTX 1060でも搭載していれば……というのが,偽らざる本音だ。
 しかし,過去のゲーマー向けBRIXが,手のひらに載る程度のサイズにノートPC向け単体GPUを内蔵したことで,放熱の問題をクリアできなかったと言われたのに比べて,BRIX Gaming UHDはそれなりのサイズを確保しているので,熱の問題はそれほどシビアではなさそうではある。

 メーカー想定売価は14万円程度とのことなので,決して安価な製品ではないが,ゲーム用途にも使える小型PCを求めている人には,興味深い選択肢の登場となりそうだ。


どことなくPlayStation 3っぽい?

GTX 1070搭載のゲーマー向けBRIXも参考出展


 発表会におけるもう1つの目玉製品が,参考出展されていたゲーマー向け小型PC「BRIX Desktop」(型番:GB-GZ1DTi-1070)である。まだ日本で販売するかどうかは決まっていないとのことで,今回は参考出展という扱いだった。

 BRIX Desktopは,奇抜なデザインの縦置き筐体に「GeForce GTX 1070」を採用する3連ファン仕様のグラフィックスカード「GV-N1070G1 GAMING-8GD」を内蔵するゲーマー向けPCだ。本製品はBRIXシリーズではあるものの,ベアボーンキットではなく,メモリモジュールやストレージ,OSも搭載した完成品のPCとなっている。

BRIX Desktop
画像集 No.006のサムネイル画像 / GIGABYTE,ゲーマー向けの超小型ベアボーンキット「BRIX Gaming UHD」を発表。奇抜なデザインのGTX 1070搭載PCも披露された発表会レポート

 縦型の筐体は,円筒を横に潰したというか,なんとも形容しがたい形状をしており,なんとなく縦置きにしたPlayStation 3が思い浮かぶ。
 この筐体内に,ブラケット部分を下に向けたグラフィックスカードが,すっぽりと収まっているという。残念ながら,内部を見せてもらうことはできなかったのだが,マザーボードもI/Oパネル部分を下に向けて設置されているそうだ。
 主なインタフェース類が下を向いてしまうため,ケーブル類は90度曲げて,左右端の下部から外に出す仕組みとなっている。そのため,DVIケーブルや電源ケーブルは,L字型の専用ケーブルが付属するという。

横に倒して底面を見てみた。グラフィックスカードが右側にあり,その下にマザーボードがあるようだ。左側にはFlexATX規格に準拠した出力300Wの小型電源ユニットがある
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マザーボードに電力を供給する出力130Wの付属ACアダプター
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 電源周りの仕様も奇抜だ。出力300WというFlexATX規格の小型電源ユニットを内蔵しているのだが,この出力では,グラフィックスカードへ電力を安定供給するので精一杯。そこでCPUやマザーボードへの電力供給には,付属する出力130WのACアダプターを使用しているのだ。
 2系統の電源を必要とするデスクトップPCといえば,出力230WのACアダプターを2台必要とする,Acerの「Predator G1」が思い浮かぶ。だが,BRIX Desktopは内蔵電源ユニット+ACアダプターという組み合わせであり,奇抜さではこちらのほうが上かもしれない。

本体背面(といっていいのか)右下のパネルを外すと,USBポートが並ぶI/Oパネルが出てくる(左)。その一角に,専用ACアダプターを接続して(右写真の中央右手のケーブル),マザーボードに電力を供給している
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上部の蓋は,このように開く。緑色のメッシュ部分はすべて放熱孔となっているので,蓋が開くと排熱で周囲がかなり暖かくなる
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 もう1つ,面白いギミックが,本体上部に備わっている。中央で2つに分かれた上部の蓋は可動式であり,CPUの温度が80℃を超えると,自動で蓋が上側に開いて,熱を排出しやすくするのだという。ただ,開いた蓋を閉めるのは手動になるとのこと。
 ギミック的には面白いし,実用性もあるのだろうが,CPU温度が80℃を超える可能性がある筐体というのは,ちょっと不安な気もする。

 スペックを確認すると,CPUにはデスクトップPC向けの「Core i7-6700K」を採用しており,メモリスロットはDDR4 SO-DIMM用スロットを2基装備して,最大容量32GBのメインメモリを搭載できるという。
 ストレージ用スロットとしては,M.2 Type2280スロットが2基と,9.7mm厚対応の2.5インチHDDベイを2基備えており,容量256GBのM.2 SSDを1基と,容量1TBのHDDを1台内蔵している。搭載OSは64bit版Windows 10 Homeとのことだ。
 ただ,この仕様は北米向け製品のもので,日本で販売することになった場合,仕様が変更となる可能性はある。

 スペックからして,相応に高価な製品になりそうではあるが,GIGABYTEの説明員によれば,「20万円は切りたい」ということだった。日本での販売に期待したい。


ゲーマー向けではないBRIX製品を写真でまとめて紹介


BRIX Gaming UHDとほぼ同じスペックを備えた,業務用のBRIX「GB-BNi7G4-950」。デジタルサイネージ用途を考慮して,大型ディスプレイの背面に取り付けて使えるように,高さはわずか30mmとなっている。来場していた報道陣からは,「BRIX Gaming UHDよりも,こちらのほうが日本の消費者には受けるのではないか」といった声が挙がっていた。筆者も同感だ
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左写真は,側面にThunderbolt 3対応のUSB Type-Cポートを備えた「GB-BSi7HT-6500-QA-BWJP」。本製品もベアボーンキットではなく,Windows 10がインストール済みのPCだ。右写真は,ベアボーンキット「GB-BKi7HA-7500」。CPUにKaby Lakeこと第7世代Coreプロセッサの「Core i7-7500U」を採用する製品である
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GIGABYTEのBRIX 2016年モデル製品情報ページ

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