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ワイヤレスで使えるサラウンドネックバンドスピーカー「SC-GNW10」がパナソニックから11月発売
税込のメーカー想定売価は,3万7000円前後となっている。
SC-GNW10は,2021年に登場したUSBおよびアナログ接続に対応したゲーマー向けネックバンドスピーカー「SC-GN01」をベースに,ワイヤレス接続に対応した製品だ。とはいえ,単にワイヤレス化しただけにだけではない。スピーカードライバの変更や,イコライザの設定が可能な独自ソフトウェアの提供など,さまざまな点で大きく改良を加えた第2世代モデルに進化している。
パナソニックではSC-GNW10の開発にあたり,既存のSC-GN01ユーザーから寄せられたフィードバックを基に機能の改善に取り組んだとのこと。たとえば,SC-GN01では,「低音域や音量が物足りない」という声があったそうだ。そこでSC-GNW10では,本体の前後左右に内蔵するスピーカードライバーのサイズを34mm径から38mm径へと大型化。さらに,内蔵バッテリーによって,USBバスパワーを超える電力も供給可能で,スピーカーの出力を1Wから3Wへ向上したことにより,音量や低域再生の問題を解決したという。
ワイヤレス接続には,2.4GHzを利用する独自の方式を採用。付属のワイヤレストランスミッタをPCやPlayStation 5/4,TVモード時のNintendo Switchなどと接続することで,ゲームサウンドをネックバンドスピーカー側で再生する仕組みだ。ゲームとワイヤレス接続で気になる遅延は,20ms未満に抑えているそうで,SC-GN01が得意だったRPGだけでなく,FPSといった遅延に敏感なジャンルのゲームにも対応できるという。
ワイヤレストランスミッタには,外部機器との接続用にSUB OUT端子を搭載しており,低音が足りない場合には,市販のサブウーファーを接続できる。
既存のSC-GN01では,ゲームジャンルに合わせた3種類のサウンドモードを備えていた。しかし,「より細かく音を調整したい」というユーザーからの要望があったため,新しいSC-GNW10では,PC用設定ソフト「Sound Slayer Engine」を使ったイコライザ設定が可能になった。設定ソフトを使うと,前側と後側それぞれのスピーカーに対して,12バンドで周波数を調整可能で,ワイヤレストランスミッタに内蔵するメモリにプロファイルを最大3つまで保存できる。ただ,イコライザ設定を利用できるのはPCとの接続時だけだ。
なお,既存のSC-GN01では,Sound Slayer Engineを利用できないそうだ。
ボイスチャット周りの機能も改善している。SC-GNW10は,マイクを本体の左右に1基ずつ搭載することで,顔が左右のどちらを向いた状態でも声を取り込みやすくなった。加えて,AIを活用した音声処理技術を提供するIntelligo Technologyのプロセッサを新たに採用することで,従来よりも幅広いノイズを取り除けるという。
また,SC-GN01では,サウンドモードの切り替えボタンや音量調整ボタンが左右に別れて配置していたのに対して,SC-GNW10では,左側にまとめられている。これにより,片手で操作を完結できるようになった。音量調整の方法も,ボタンからダイヤルに変わっており,急に音を大きくしたい,あるいは小さくしたいといった場合にも操作しやすくなっている。
左内側に電源ボタンとサウンドモードの切り替えボタン,マイクミュートボタンを備える |
左外側に音量調整ダイヤルを搭載する |
以上のとおり,SC-GNW10は,SC-GN01と比べて大きく進化した。その分,価格もかなり上がってしまったのは残念だが,それに見合うだけに機能を盛り込んでおり,ワイヤレスでリアルサラウンドのサウンドを楽しみたいというゲーマーにとっては,魅力のある製品と言えるのではないだろうか。
パナソニックは,2023年9月21日から24日に行われる東京ゲームショウ2023に出展する予定で,ネックバンド型スピーカーに加えて,同社製テレビ「VIERA」を用いたデモを体験できるそうだ。気になる人は,会場でチェックしてみよう。
パナソニックのSC-GNW10製品情報ページ
パナソニック公式Webサイト
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