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スクウェア・エニックス・ホールディングス,令和2年3月期の決算短信を発表。売上高はわずかに減少ながら増益を達成
発表によれば,令和2年3月期の売上高は2605億2700万円で,前年比4%減。営業利益は327億5900万円で,前年比33%増,経常利益は320億9500万円で前年比12.9%増を記録したとのこと。
スクウェア・エニックス・ホールディングス IRページ
デジタルエンタテインメント事業では,コンシューマ機向けタイトルとして「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S」の発売や,「FINAL FANTASY VII REMAKE」の先行出荷分の計上があったものの,前期に複数の新規大型タイトルが発売されたため,その反動により前期比で減収。さらに,前期に発売された大型タイトルのリピート販売が弱かったことなどから,営業損失となった。
スマートフォンやブラウザをプラットフォームとするコンテンツでは,「ロマンシング サガ リ・ユニバース」(iOS / Android)や「ドラゴンクエストウォーク」(iOS / Android)が好調だったことから,前期比で増収増益を記録した。また,多人数同時参加型オンラインゲームタイトルでは,「ファイナルファンタジーXIV」と「ドラゴンクエストX」の拡張パッケージ販売と月額課金会員数の増加により,こちらも前期比で増収増益になった。
アミューズメント事業では,店舗運営は堅調に推移したが,アミューズメント機器の売上高が減少したことから前期比で減収減益になったという。また出版事業では,マンガアプリの「マンガ UP!」や電子書籍などのデジタル販売が大幅に増加したことに加えて,紙媒体での販売も好調だったことから増収増益。ライツ・プロパティ事業でも,自社コンテンツの新規キャラクターグッズの投入などがあったことから増収増益を記録したとのことだ。
短信では,新型コロナウイルスの感染拡大についても言及されており,アミューズメント施設運営の売上高減少や製品の製造,流通過程への影響,イベントの中止や延期による損失などが懸念されているが,影響のおよぶ範囲や程度などが現段階で不透明なため,令和3年3月期(2020年4月1日〜2021年3月31日)の連結業績予想は未定とし,算出可能となった時点で速やかに開示するとしている。詳細については,スクウェア・エニックス・ホールディングスのIRページを参照してほしい。
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