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単調な作業でトロフィーが取れる低品質ゲームがPS Storeから大量に削除。ThiGamesのカタログはほぼ消滅へ
実際に日本を含む各地域のストアで検索を行っても,ごく一部の作品を除き,同社名義のタイトルは購入ページにアクセスできない状態となっている。
編集部で確認したところ,発表済みの「The Jumping Falafel」1タイトルのみが残されており,これまで大量に並んでいたその他の作品群は姿を消した。
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今回削除の対象となった規模については,複数の見方が示されている。外部のデータ集計によると,ThiGamesがPS Storeに登録していた商品エントリ数は最大で1194件に達していたとされる。
ただし,この数字は同一のゲーム内容であっても,PlayStation 4版とPlayStation 5版,あるいは北米・欧州・アジアといった地域ごとの販売枠(SKU)を個別にカウントした結果である。
ゲームの内容に基づいた実質的なタイトル数は約150本程度と推計されており,一つの作品を細分化して登録することで,ストア上の見かけの数を膨らませていた実態が浮かび上がる。
ThiGamesは以前から,短時間プレイするだけでプラチナトロフィーを容易に獲得できる作品を大量にリリースするパブリッシャとして知られていた。
具体的には「The Jumping Food」シリーズのように,単調な操作を繰り返すだけの低価格タイトルを連発しており,こうした作品は一部のコミュニティで「ショベルウェア(粗製濫造品)」と呼ばれ,問題視されていた経緯がある。
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こうした問題はThiGames一社に限った話ではない。PS Store上では近年,Random Spinなど他のパブリッシャによる類似の低品質ゲームが散見されていた。
中には,「The Last of Us」などの著名な人気作品にタイトル名やキービジュアルを酷似させ,ユーザーに誤認させて購入を促す悪質な模倣タイトルも確認されている。
これらの作品群が大量に登録されることで,新作一覧や検索結果が埋め尽くされ,ユーザーが求めるゲームに辿り着きにくくなるなど,ストアの機能不全を招いていた。
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ちなみに,筆者がこうした「地雷」とも呼べる作品を見分ける際,一つの判断材料としているのが,Steamでの配信有無だ。Steamは,購入から2週間以内かつプレイ時間2時間未満であれば理由を問わず返金リクエストを受け付けるため,品質の低いゲームは即座に返品される可能性が高い。
対してPS Storeは,ダウンロード後の返金には技術的な不具合など限定的な条件が求められ,単に「ゲームがつまらない」「品質が低い」という理由での返金は事実上困難である。
筆者の推測ではあるが,この返金ポリシーの差異を突き,返品リスクの低いPS Storeを集中的に狙って粗悪品を配信する手法が横行している可能性は高い。
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は今回の削除理由を公式に発表していないが,近年ストアの品質維持に向けた動きを強めている。
2022年頃から,トロフィー機能のみを目玉にした作品や,著作権侵害の疑いがある模倣作への警告・規制を示唆しており,今回の措置もその一環であると推測される。
SIEが個別の削除理由について公式に説明を行う可能性は低いとみられるが,今回の措置はストア健全化への強い意思表示とも受け取れる。今後,類似のパブリッシャや作品群に対してどのような対策を講じていくのか,SIEの動向に注目が集まる。
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