プレイレポート
「リネージュ」“リマスター”で何が変わるのか。「オリジンサービス ハルパスワールド」を先行プレイ
「リネージュ」公式サイト
「オリジンサービス ハルパスワールド」導入の背景
普通にいけば,ここからローカライズとバランス調整を行い,日本版へと反映することになるのだが,今回のアップデートは膨大な調整が入ったため,あまりに時間が掛ってしまうのだという。
しかし,できるだけ早く日本のプレイヤーにリマスターを遊んでもらいたいという思いから,2019年10月の韓国バージョンのリネージュを日本語にローカライズ(一部仕様は日本向けに調整)し,そのままのバランスで先行公開することにしたのだという。
つまり,既存サービスは「ライブサービス」としてそのまま継続しつつ,新たに「オリジンサービス」を誕生させ,新サーバーとして「ハルパスワールド」をオープンすることになったというわけだ。
ちなみに,既存サービスであるライブサービスも,2020年上半期の“リマスター”化を目指すとのこと。今後は,ライブサービスとオリジンサービス,それぞれ別個にアップデートが動いていくことになるそうだ。キャラクターの育成を中心に楽しみたいならライブサービス,リネージュ本来の魅力となっているPvPコンテンツや最新のアップデートを体験したいならオリジンサービスという住み分けになるだろう。
なお,仕様が大きく違うため,ライブサービスからオリジンサービスへキャラクターを移動させることはできないとのことだ。
大幅なグラフィックスの進化に注目。新職業など追加要素も充実
では,オリジンサービス ハルパスワールド実装によってリネージュはどう変わるのか。その最たるものは,やはりグラフィックスの進化だろう。
リマスター版では,画面の比率が16:9に変更されており,解像度もこれまでの640×480から,最大1920×1080(1600×900,1280×720も選択可)に変更されている。ユーザインタフェースも見直され,画面を覆っていた雑多なインタフェースがスッキリと整理された。また,キャラクターの動きもなめらかになっている。ただし,プレイにはそれなりのPCスペックが必要だ。これは,グラフィックスとのトレードオフといったところだろう。
新UI |
旧UI |
なお,クラシカルなUIをそのまま使えるモードも用意されているので,そちらで遊び慣れた人は今までのUIでもプレイ可能だ。
機能面では,自動狩りのシステムが追加されるのが大きな変更点になるだろう。これまでは,敵をクリックしてコツコツ倒して経験値を稼ぐ必要があったが,オリジンサービス ハルパスワールドでは,プレイヤーの設定に応じて自動で戦闘を行って経験値を稼げるようになる。
「PSS(Play Support System)」と呼ばれるこの自動狩りのシステムだが,かなり細かく戦闘の設定ができるのが特徴だ。例えば,効率のいい経験値の獲得を目指すなら,バフアイテムを持ち込んで潤沢に使うよう設定すればいいし,アデナ(ゲーム内マネー)稼ぎを目標にするなら,弱めの敵が出る狩場で消耗品を使わない設定にすることもできる。また,消耗品がなくなったら,自動で拠点に戻って,消耗品を補充してから再び狩場に戻るといった設定も可能だ。
自身のキャラクターの特性を考慮しつつ,どんな設定で自動狩りをするのか。寝る前,仕事や学校に行く前に設定し,後で成果を確認するようなPSSのマネジメントが重要になるだろう。
ちなみに,韓国版リネージュでは,PSSの導入に否定的なプレイヤーもいたそうだが,いざ実装されると多くのプレイヤーが「使いやすい」と評価したとのことだ。
ところで,このオリジンサービスは,前述したように2019年10月の韓国バージョンがベースになるため,現状のライブサービスにはない要素が先行実装される。
その1つが2種類の「神話武器」だ。これまでの最上位武器「伝説武器」は,リネージュの立ち上げ当初はサーバーに1つか2つ程度しかない超レアなアイテムで,現在でもその価値は計りしれない。そんな伝説武器の上位にあたるのが神話武器であり,「ロマンをくすぐるようなアイテムが必要」との判断から,実装に踏み切ったそうだ。
今回のテストプレイで,この神話武器を試させてもらったが,基本性能の高さは言わずもがな,攻撃時に一定確率でスキルが発動し,そのたびに専用のド派手なエフェクトが表示される独自仕様の武器となっていた。リネージュプレイヤーなら,一度は手にしてみたいと思うような武器だが,入手難度は推して知るべしといったところだろう。
また,既存スキルの強化版にあたるような「伝説スキル」も実装される。
韓国版リネージュで2019年7月に実装された新職業「フェンサー」も,オリジンサービスの導入直後から実装される。新職業は約5年ぶりで,9番目の職業となる。
ブラッドマウンテンから来た剣の達人フェンサーは,前衛を担当する職業だ。これまでの前衛職であるナイトとウォリアーは,HPが高く“硬い”イメージで身体を張る職業だ。一方のフェンサーはというと,HPはさほど高くない代わりに,短距離を一瞬にして移動できるスキル「パンテラ」を習得でき,一撃離脱のスタイルで戦うことになる。この瞬間移動技はほかの職業にないスキルなので,PvPではイニシアチブを取れる存在になるかもしれない。
また,スキルのクールタイムがグループごとに設定されているため,グループの異なる複数のスキルを連続で使えるのも大きな特徴となっている。パンテラで突っ込んでから別のスキルで追撃したり,相手の耐性を下げた直後にスタンを狙ったりといった,スキルを多用したアグレッシブな戦い方は,これまでのリネージュにないもので,操作していて楽しい職業であることは間違いないだろう。
以上が,“リマスター”アップデートが先行適用された新ワールド「ハルパスワールド」の概要となる。
リネージュと言えば,強力なアクティブモンスターに怯えながら,ちまちまと敵を狩ってレベルアップに勤しんでいた日々を思い出す人も少なくないだろう。しかしリマスターによって,見た目と遊び方が大きく変わることになる。
生活の一部として,リネージュを楽しんでいた人にとっては一抹の寂しさを感じるかもしれないが,MMORPGはプレイヤーキャラと同じように成長し続けるもの。リファインされたグラフィックス,自動戦闘による快適なキャラクター育成,そして新職業のフェンサー。新生されるリネージュを「オリジンサービス ハルパスワールド」で体験してみてほしい。
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