プレイレポート
第二回特攻テスト参加者募集開始記念! 「疾走、ヤンキー魂。」第一回特攻テストを振り返る
さて,そんなヤン魂。では,6月6日(金)から6月8日(日)の間,“第一回特攻テスト”が行われた。このテストは,主にネットワーク負荷テストを目的としたものであり,テスターが触れられる機能はごくごく限られていた。とはいえ,“第二期”ヤン魂。の片鱗に触れることはできた。
実施期間こそ3日間と短かったが,本稿では筆者が体験した三日坊主……じゃなくて三日ヤンキー生活(あるいは,ぼくらの三日間戦争)を雰囲気重視でサクッとお伝えしていこう。ゲームのムードを実際に味わってみたい人は,第二回特攻テストの参加者募集に応募してほしい。4Gamer読者1000人分の参加枠を用意してもらっているのだから,応募しなくては損だ!
「疾走、ヤンキー魂。」第二回特攻テスト募集記事
「で,ヤン魂。って何?」という疑問を持った人は,本稿の前にこちらの記事も併せて読んで頂ければ,「ああ,こういうゲームね」と分かってもらえるのではないかと思う。
公臭道徳わきまえろ! 便所で唸った漢の鉄拳
そんなこんなでゲーム開始。その直後,筆者の分身となるキャラクター“マフィア”が立っていた場所……そこはどう見ても男子便所だった。
MMORPGといえば,もっとこう,壮大な物語の始まりを予感させる立派なお城とか,見渡す限りの美しい平原とか,そういう場所から始まるってのが定番だ。そんな定番……いや,固定観念をいきなりデストロイしてくれるとは……さすがはヤン魂。である。世界,いや,宇宙広しといえども,便所から始まるMMORPGなんて,ほかには絶対にないだろう。
いきなりの変化球に出鼻をくじかれたが,気を取り直して周りを見回してみる。すると,露骨にガラの悪い3人組に取り囲まれた,タンクトップ&ブリーフの男を発見。どうやら,“ブリーフ君”(仮名)はヤキを入れられているらしい。
いきなり「イジメカッコワルイ!」と前園さんばりに叫びながら,3人組に殴りかかるマフィア。見ようによってはかなりアブナイ奴だが,当然の行動だ。弱い者イジメを見捨てておいちゃ,男がすたる!
左クリックでパンチ! 右クリックで防御! 蝶のように舞い,蜂のように刺す動きで,あっという間に3人をボッコボコに。するとブリーフ君が,「教室に戻るから一緒に来てほしい」という。本音を言えば,こんな恥ずかしい格好の奴と一緒に歩くのは嫌だ。しかし,だからといってトイレにとどまっているわけにもいかない。そこで,仕方なく付いて行ってやることにした。
教室に着くと,“赤井先輩”という,赤の学ランを着たガタイの良い兄貴に「いい根性してるな」と褒められた。どうやら彼は,ゲームの流れを教えてくれるチュートリアルキャラクターらしい。やっぱり赤井先輩だから赤い学ランなんだろうか。
ちなみに,ここでブリーフ君も着替えたようで,学ラン君にランクアップ。やっと見苦しいモッコリを隠してくれたので助かった。
赤井先輩と話し終えると,今度は青の学ランを着た“青井先輩”の所へ飛ばされる。話しかけると,「あんな雑魚どもをのしたところでイキがるな!」と,いきなり一喝されたが,すぐに「クエスト科で腕を磨きな!」とアドバイスをしてくれた。
その時マフィアは思った。「ああ,これが“ツンデレ”ってやつか」と。……いや,ヤンキーだし“ヤンデレ”か? まぁどちらにしろ,男のデレはキモいっスよ先輩。で,やっぱり青井先輩だから青い学ランなんだろうなぁ。
会話を終えると,今度はクエスト科の窓口へと飛ばされる。受付へ行き,クエストの一覧を確認してみると,三つのクエストが受けられる様子だった。とりあえずせっかちなマフィアは,全部のクエストへの挑戦を表明。
しかし今度は,いきなりどこかに飛ばされることもなく,自由な移動が可能に。学校内をひとしきり探索してから,意気揚々と外の世界へ飛び出した。
俺はワルだから女子便所でもウ○コしちゃうぜヒャッハー! ……ゴメンなさい。最低だ……俺って |
2階には行けない模様。まだ実装されていないということなのだろう。まぁ,職員室なんて,なるべく行きたくないところではある |
思い知ったぜ自分の弱さ! お外は怖いよおっかさん
そしてなんだか懐かしさを感じずにはいられない我が家へと到着。最初に目に飛び込んできたのは,ヤン魂。の熟女系アイドルとして名高い(?)“おかん”! 第一期同様,鬱陶しいぐらいに元気な様子だ。話しかけてみると,「最近太った言われたわぁ。でもまだまだ女は忘れてへんよ!」という,微妙に生々しい発言が飛び出した。うん。これだ。やっぱりおかんには,ちょっぴり暴力衝動が沸く位のウザさがないと,むしろ心配になってしまうに違いない。
気を取り直し,自宅でのみ可能な“着替え”コマンドを実行。そして,迷わずリーゼントヘアを取り外し,スキンヘッドになった。スキンヘッドが好きすぎて,“世界中の男がスキンヘッドになればいいのに”という,お茶目な思想を持つマフィアは,これで一気に気合満点。クリリンも真っ青のツルツル頭で,書を捨てて街に出ようと思った。
マップは少し見づらいか。せめて拡大ぐらいはできるようにしてほしいところだ。ちなみに“D”というアイコンは,ダンジョンの位置を表している |
実は英語圏で“スキンヘッド”という言葉は反社会性の象徴として,あまり良いイメージでは使われない。ファッション用語として多くの人が抵抗なく使っているのは,日本だけ。これマフィアマメ知識! |
しばらく散策していると,どうやら依頼に関係のある場所に到着したようだ。“依頼人代理”というそのまんまな名前のNPCに話しかけ,“忘れられた林道”というエリアに突入する。
しかし,この判断が大きなミスだった。最初の戦闘で楽々勝利したために,このときのマフィアは完全に調子に乗っていたのだ。近くを徘徊していた適当なヤンキーに喧嘩を売ったのが運のつき。なんとワンパンで無様に倒されてしまった。
その後も,同じエリアに突入してはワンパンでボコられるという,非生産的な行動を繰り返す。敵の強さからして,明らかにレベルに合っていないエリアなのだが,完全に意地になってしまっていたのだろう。脳みそまでマッスル製のマフィアは,そんな簡単なことにも気が付かなかったのである。
しばらく休んだおかげで冷静な判断力を取り戻したのか,「もっと弱い敵を探そう」と考えたマフィアは,街中を隅々まで歩き回り,“大公園”に辿り着いた。そして,近辺を徘徊するヤンキーに喧嘩を売ってみると……弱い! レベル1でも余裕で倒せる! 散々ボコられた反動から,ストレス解消とばかりに片っ端から貧弱ヤンキーをシメまくる。え? 弱い者イジメはいけないんじゃなかったかって? それはそれ! これはこれ!
とにかく,順調にレベルを3まで上げることができ,マフィアは上機嫌。この先,とてつもなく強大な敵が待っているとも知らずに……。
タカちゃんとの死闘! マブよ,ありがとう!
レベル3のくせに,なぜか無根拠な自信たっぷりでタカちゃん討伐へと向かうマフィア。肩で風を切りながら学校に入ると,いきなり目の前にタカちゃんが現れた……よりによって何人も。
そう,タカちゃんは一人だけではなかったのだ。今にも「俺が死んでも代わりはいるんだぜ」と言わんばかりの数である。しかもデカい。とてつもなくデカい。どこぞの世紀末覇者みたいなタカちゃんの大群を前に,マフィアは軽く漏らしそうになっていた。
だが,ビビってばかりもいられない。周りは勇敢にタカちゃんと戦うプレイヤーで溢れている。第一回特攻テストでは,まだパーティ機能も実装されていなかったので,たった一人で孤独な戦いをしなければならない。「負けてられるか!」と覚悟を決め,マフィアもタカちゃんに特攻した。
とはいえ,所詮はレベル3のシャバ僧(へタレ)マフィア。正攻法でやっても負けは見えているので,左ジャブののけぞりを利用したハメ作戦を実行。決してラッシュはかけず,小刻みに左ジャブだけを打ち込み,反撃のスキを与えないようにする。これが効果的で,少しずつではあるものの,タカちゃんの体力をジワジワと削ることに成功した。
「コレはイケる!」と確信したマフィア。緊張を保ちながら,ひたすら左ジャブを打ち続ける。10分ほどそうしていただろうか,タカちゃんの体力は,残り半分を切っていた。
自宅で復活し,再びダッシュで学校に向かうと,なんとそこにはマフィアが取り逃がしたタカちゃんと戦う,見知らぬプレイヤー達の姿が! 彼らの活躍により,タカちゃんの体力はすでに限界ギリギリだった。
激闘の隣で大の字に寝そべりながら,心の中で「頑張れ! 超頑張れ!」と応援するマフィア。ついに最後の一発という瞬間……戦っていたプレイヤーが突然逃げ出した。もちろん,タカちゃんはそれを追いかける。何事かと戸惑っていると,彼は突然「マフィア早くヤれ!」と叫んだ。そう,トドメを任せてくれるというのだ。
そんなプレイヤー……いや,“マブ”(親友)の熱い友情に感謝しつつ,渾身の一撃を叩き込むマフィア! タカちゃんの巨体が崩れ落ち,ついに長い戦いは幕を閉じた。その瞬間,マフィアのレベルが3から5に飛び級レベルアップ! レアアイテムの“スカジャン”も入手した。
その後は,しばしマブ達と勝利の余韻を噛みしめ,別れを惜しみながら,マフィアは新たなる強敵(とも)を求め,学校を後にした……。
あっと言う間の3日間で,次の機会への期待が膨らむ
もちろん,楽しいことばかりでなく,まだまだ改善の必要がありそうな点も多々あった。“バトルで敵をクリックしにくい”“次のレベルアップに必要な経験値の表示がない”“マップが分かりにくい”など,筆者がとくに不便さを感じたのはこの辺りだろうか。
もちろん,こういった点に不満を感じたテスターは,筆者以外にも多くいたのだろう。テスト終了後には,テスト時に寄せられた意見や報告をまとめたページが,公式祭斗にオープン。ここで修正状況も含むさまざまな情報が公開されたのは,“開発者とプレイヤーの距離の近さ”に定評のあるヤン魂。らしい対応といえるだろう。
MMORPGの最大の魅力は何か? そう筆者が問われたなら,“プレイヤー間で生じる仲間意識やライバル心”と答える。だが,ヤン魂。は,それと似ていながらも,また少し違った感じ……例えるなら,祭りで盆踊りを踊っている人達に近い雰囲気を感じる。見知らぬ他人同士にもかかわらず,まるで気の合う仲間と一緒にいるような……あの不思議な一体感。
そう,つまりヤン魂。プレイヤーは全員,“踊るアホウ”なのである。本稿に目を通し,“観るアホウ”でいることに不満を覚えた人がいるならば,第二回特攻テストに応募して,踊るアホウへの階段を昇ってほしい。
「疾走、ヤンキー魂。」第二回特攻βテストに応募する
●募集期間 2008年7月11日(金)3:00PM〜22日(火)0:00AM(21日24時)●4Gamer読者枠 1000人(応募者多数の場合は抽選)
●当選発表 2008年7月22日(火)5:00PMごろから当選者にメールで通知
●テスト期間 7月25日(金)3:00PM〜7月26日(土)2:00AM,7月26日(土)10:00AM〜7月27日(日)10:00AM,7月27日(日)3:00PM〜9:00PM
●公式サイト http://www.yantama.jp/
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疾走、ヤンキー魂。
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