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[COMPUTEX]SilverStoneは今年もPCケースの新作を大量展示。2スロット仕様のカード×6を搭載可能な大型タワーや,拡張性重視のデスクトップなど
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印刷2011/06/02 12:41

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[COMPUTEX]SilverStoneは今年もPCケースの新作を大量展示。2スロット仕様のカード×6を搭載可能な大型タワーや,拡張性重視のデスクトップなど

TWTC NangangにあるSilverStoneブース
画像集#002のサムネイル/[COMPUTEX]SilverStoneは今年もPCケースの新作を大量展示。2スロット仕様のカード×6を搭載可能な大型タワーや,拡張性重視のデスクトップなど
 SilverStone Technology(以下,SilverStone)は,同社が「パーソナルスーパーコンピューティング向け」と位置づけて開発中のPCケース「Temjin TJ12」や,E-ATX(ExtendedATX)&XL-ATX対応のデスクトップPCケース「Grandia GD07」「Grandia GD08」,「Temjin TJ04B」の内部構造を見直した「Temjin TJ04B-E」に,microATX対応の「Temjin TJ08-E」「Precision PS07」などをCOMPUTEX TAIPEI 2011で公開した。
 毎年,COMPUTEXではユニークな製品を出してくるSilverStoneだが,今年もなかなかだ。Temjin TJ12については速報もお届けしているが,あらためて同社の展示内容をチェックしてみよう。


Temjin TJ12


Temjin TJ12
画像集#003のサムネイル/[COMPUTEX]SilverStoneは今年もPCケースの新作を大量展示。2スロット仕様のカード×6を搭載可能な大型タワーや,拡張性重視のデスクトップなど

 Temjin TJ12が持つ最大の特徴は,PCI Express x16の延長コネクタと拡張トレイを利用することで,2スロット仕様のグラフィックスカードを最大6枚搭載できるようにするというものだ。横から見たとき,一般的なPCケースと比べてマザーボードが右回りに90度傾いた特殊な仕様を採用するため,展示機では6枚のグラフィックスカードがすべて外部インタフェース側を上に向けて並んでいた。

角度を付けて内部を覗き込んでみると,マザーボードトレイを覆うように“PCI Express x16トレイ”が儲けられているのが分かる。さらに,そこへ向かってマザーボードから伸びているフラットケーブルの存在も確認可能だ
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インタフェース周りが用意された本体上部から(左)。拡張スロットが写真右側に寄っているのが分かる。右の写真では,拡張スロットへカードを固定するためのネジ穴に注目してほしい。拡張スロットはなんと19本!
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19本もの拡張スロットを持つこともあり,6枚のグラフィックスカードはスペース的に余裕を持って搭載できる
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 今回公開されたTJ12は開発初期段階のエンジニアリングサンプルとされており,同社で製品企画を担当するTony Ou氏も,「現時点では,延長コネクタ経由では動作しないグラフィックスカードや拡張カードもあり,まだまだ開発を進める必要がある」と述べており,そのまま登場することはなさそう。来年の市場投入を目指して開発を進めていくとのことだった。

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底面にはSilverStone製の180mm角ファン「Air Penetrator」を3基搭載
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拡張スロットを潰せばそこに電源ユニットを2台追加可能。写真はマウンタを置いてみたイメージ
 マザーボードの設置スペース的にはE-ATXやXL-ATXフォームファクタに対応し,かつ,180mm角のファン3基を底面に備えた,「Fortress FT02」のそれをベースとする冷却構造を採用。180mm角ファン×3の代わりに,120mm角ファン×10を搭載することもできるという。拡張カードやドライブベイと排他ながら,電源ユニットを最大で4基搭載できるようになっているというのも含め,“規格外”感でいっぱいである。

 ちなみに,ぱっと見たところでは用意されていないようにも見えるドライブベイだが,1つは3連180mm角ファンの上に取り付け可能で,ここに2.5インチドライブを12個搭載できる。また,本体後方下部の電源ユニットを取り外すと,そこに3.5インチシャドウベイを用意できるそうだ。

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底面ファンの上に固定する2.5インチドライブベイ
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3.5インチHDDを2台搭載できるマウンタ
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本体背面はほぼ全面メッシュ加工済みになっていた
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本体前面上部にUSB 3.0とサウンド入出力を引き出せる


Grandia GD07&GD08


 ロングセラーとなっているHTPC(Home Theater PC)向けシリーズの新製品だが,「HTPC向けにしておくのは惜しい」と思える,強烈なデスクトップPCケースが,Grandia GD07とGrandia GD08だ。

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Grandia GD07
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Grandia GD08

 両製品は基本設計が共有されており,本体サイズは440(W)×435(D)×175(H)mmと,同社の従来製品とそれほど変わらないながら,底面に最大3基の120mm角ファン,側面に最大2基の120mm角ファン,背面にも最大2基の80mm角ファンを搭載可能。さらに,13.3インチ(約338mm)長のグラフィックスカードに対応するのが特徴だ。

内部が公開されていたのはGrandia GD07のほうだっったので,こちらを重点的に見ていくが,本体前側の底面に3連の120mm角ファンを搭載。また,CPU周辺にも120mm角ファンを搭載し,さらに80mm角ファン×2を取り付けられる
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左の写真で奥に見えるのが底面の吸気ファン。右は3.5インチシャドウベイと排他で長尺のグラフィックスカードを搭載している例。HDDの位置を調整するわけだ
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Grandia GD07のドライブベイ周り。3.5インチシャドウ×7のような気もするので,続報が入ったらあらためてお届けしたい。ちなみにHDDは上部の2か所だけを固定する方式になっている
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 違いは筐体前面のデザインとドライブベイ周りで,Grandia GD07は前面扉を持ち,ドライブベイは5インチ×4,3.5インチオープン×1,3.5インチシャドウ×2,2.5インチ×2と,ある意味でミドルタワーPCケース風。一方のGrandia GD08は,前面に扉がなく,ドライブベイは5インチ×2,3.5インチシャドウ×8(!),2.5インチ×2と,いずれにせよ,見た目からすると相当な拡張性がある。メインPCやゲームPCとして過不足なく利用できるだけのスペックは確保されているといえるだろう。

 なお,本体の前面には,USB 3.0×2とサウンド入出力が用意されている。

Grandia GD07のフロント扉を開けたところ(左)。5インチベイ4基中,2基は縦置きとなる。電源ボタンは扉を開けなくても押せる点と,前面にUSB 3.0を引き出せる点がトピック。右は本体を背面から見たところ
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Temjin TJ04B-E


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Temjin TJ04B-E
 冒頭で紹介したとおり,Temjin TJ04の改良版となるTemjin TJ04B-E。本製品では電源ユニットを底面に置く配置とし,加えて,天板部と側面にそれぞれ2基の120mm角ファンを搭載できるようにして冷却性の向上を図っているのが特徴だ。

 E-ATX&XL-ATXフォームファクタ対応ということで,拡張スロットは8つ。ドライブベイは5.25インチ×4,防振加工済み3.5インチシャドウ×9,2.5インチシャドウ×6で,6基の2.5インチシャドウベイは筐体底面に用意されている。HDDベイにはヒートシンクを搭載可能で,HDDを9基搭載した状態でも安定した動作を実現できるよう配慮されている。

本体の内部構造(左)と天板部(右)
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本体向かって右側前方にはHDD冷却用のファンを2基搭載可能。冷却効果を高めるべく,HDDにはヒートシンクを取り付けられる
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3.5インチシャドウベイはごっそり取り外しが可能だ
 面白いのは,標準で13インチ(約330mm)長のグラフィックスカードに対応しつつ,9基ある3.5インチシャドウベイのうち8基を着脱できるようになっていること。これにより,極めて大きなGPUクーラーを搭載するなどして巨大化した,17インチ(約432mm)長のグラフィックスカードが登場しても対応できるという。

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左がKubai KL04の前面パネル。プラスチック製
 本体サイズは214(W)×489(H)×499(D)mm。天板の前面部にUSB 3.0×2とサウンド入出力端子を備える。
 なおSilverStoneによると,同社はTemjin TJ04B-Eと同一の構造を持ちつつ価格を抑えた廉価版「Kublai KL04」もラインナップしているとのこと。米国での市場想定価格は「Temjin TJ04B-E」が119ドル,「Kublai KL04」が99ドルで,そう遠くない将来,出荷が始まる予定だ。


Temjin TJ08-E&Precision PS07


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Temjin TJ08-E
 量産版とされるTemjin TJ08-Eは,側板やドライブベイだけでなく,天板やマザーボードトレイも着脱できるようにすることで,メンテナンス性の向上が図られたmicroATXケースとなる。本体サイズは210(W)×385(D)×374(H)ながら,13.5インチ(約343mm)長のグラフィックスカードを搭載できるのもポイントだ。
 ドライブベイは5インチ×2,3.5インチシャドウ×5,2.5インチシャドウ×1で,3.5インチシャドウベイは5基中4基が着脱可能。本体前面には180mm角のAir Penetratorファン,背面に120mm角ファンをそれぞれ搭載する。

一般的なmicroATXタワー筐体と異なり,マザーボードは天地逆に取り付けることとなる
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CPUクーラーが下部に置かれる構造になることを受けて,CPUクーラー用のスタビライザも用意されている。底面のネジ穴を使えば高さ調整も可能
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 一方,Temjin TJ08-Eと筐体デザインを共有しつつ,静音性を高めたとされるPrecision PS07は,筐体前面の開口部を塞ぎ,180mm角ファンの代わりに120mm角ファンを最大2基搭載できるように変更したものとなる。
 SilverStoneは,Temjin TJ08B-Eを6月,Precision PS07を7月にそれぞれ市場投入する計画だ。北米市場における想定売価は順に99ドル,79ドルとなっている。

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右がPrecision PS07の前面カバー
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天板部には電源ユニット用の吸気孔を用意


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Nightjar SST-ST50NF
 なお同社は,80 PLUS Bronze認証をうけた定格出力500Wのファンレス電源ユニット「Nightjar SST-ST50NF」も発表し,会場で展示している。同製品は12Vシングルレール構成で最大40A(480W)の出力をサポートし,3.3V(最大22A)と5V(最大15A)の最大出力は120Wだ。電源ケーブルは直付けタイプで,PCI Express 6ピンと8(6+2)ピンケーブルをそれぞれ1本装備している。

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“米びつ”PCケース「FT03」のメタリックな限定モデルも公開された。全世界1000台限定とか

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