「サドンアタック」に“ダブル爆破ミッションモード”が登場。敵味方の両チームが爆弾を設置可能というユニークなバトルを体験してきた

　ネクソンがサービス中のオンラインFPS「サドンアタック」にて，2014年3月26日に新しいゲームモード「ダブル爆破ミッションモード」が実装される。今回はアップデートに先駆け，ネクソン本社にてメディア向けの体験会が行われたので，新モードの内容をお伝えしていこう。なお，今回の体験会には，サドンアタック有名プレイヤーのMatcha選手とKaminage選手が参加しており，本稿の最後では2人にその感触を聞いている。


　ダブル爆破ミッションモードは，従来の「爆破ミッションモード」から派生する形で新たに作られたゲームモードだ。従来の爆破ミッションモードは，REDチームがC4爆弾を設置し，対するBLUEチームがそれを阻止（防衛）するという形で，両チームの役割は決まっていた。その点，ダブル爆破ミッションモードでは，RED・BLUEのどちらのチームでも爆弾を設置できるという点が最大の特徴となる。

　もう少し詳しく説明すると，ゲーム開始直後はRED・BLUEチームの双方が，それぞれ決められた地点にC4爆弾が設置可能だ。ただし，ラウンド開始後，片方のチームが爆弾を設置した瞬間，もう一方のチームが防衛側へと切り替わる仕組みとなっている。爆弾設置後は，防衛側のチームは一定時間内にそれを解除せねばならず，その成否で勝敗が決まるのは従来の爆破ミッションモードと一緒である。
　ちなみに，どちらのチームもC4爆弾を設置せずに一定時間が経過すると，双方のチームに残っているプレイヤーの人数に関係なく，ドロー（引き分け）となる。


　プレイヤーの視点に立って考えると，これまでの爆破ミッションモードは「敵チームは爆弾を設置しに来る」あるいは「爆弾設置を敵チームが阻止しに来る」と決まっており，それを前提に戦術を組み立てていた。しかしダブル爆破ミッションモードでは，お互いの役割が固定されておらず，ラウンド毎のプレイヤーの動き次第で，どちらの側にも付くことになる。たとえ同じマップでも，プレイヤーの立場が爆破・防衛で切り替わると，違った戦術や位置取りが求められるわけだ。そのぶん，試合展開もラウンド毎に大きく変わってくるだろう。実装後にどういった戦術が出てくるのかが楽しみだ。

　このゲームモードを選べるマップは決まっており，今回のアップデート時点では，新マップの「アパート」のみとなっている。このマップには，中央に高層マンションがそびえ立ち，その周囲に小さな家や車などの障害物が点在している。屋内の決まった場所には，BLUE・REDチームにとって爆弾設置可能なポイントであるA地点，B地点があり，ここが攻防の焦点となるだろう。
　マンションには正面入口のほか，裏手にある駐車場から塀を乗り越えたり，配水管をよじのぼって階上に登ったりして侵入できる。だが，それらの各ルートは視界が開けているので，敵から撃たれる危険もありそうだ。

アパートと聞くと，つい木造二階建てチックな建物をイメージしてしまうが，どちらかというと高層マンションに近い。ちなみに韓国の“アパート”は，こんな感じの建物を指す

よく見ると変な看板がいい味を出している

　最後に，メディア向け体験会に参加したMatcha選手とKaminage選手に，ダブル爆破ミッションモードをプレイした感想などを聞いてみた。

Kaminage選手（手前）とMatcha選手（奥）

──ダブル爆破ミッションモードをプレイしてみて，感想はいかがでしたか？

Kaminage選手：
　新マップが追加されるときは，マップの地形を生かした戦術を追求するのが楽しくて，今回のアパートも同様にワクワクしています。しかも今回のダブル爆破ミッションモードは，そういった面白さに加え，自分達が攻撃側・防御側のどちらかが決まっていないというフレキシブルさが，とても新鮮だと思いました。とくに5対5のクラン戦や，大人数でのプレイが面白くなりそうな予感がします。

Matcha選手：
　第一印象では，どちらかというとREDチーム側にとって，BLUEチームが爆弾を設置しに来るルートを押さえやすいのかな？　と思いました。ただ，実際に5対5でやってみないと分からない部分も多いので，アップデート後にみんなと一緒にプレイするのが待ち遠しいです。
　あとは，ダブル爆破ミッションモードならではの駆け引きも興味深いですね。どちらのチームも爆弾を設置できるわけですが，裏を返すと「爆弾を設置せず相手を殲滅する」という選択肢だって考えられるわけです。もっとも，その選択肢は相手チームにも同様にあるわけで……。

──従来の爆破ミッションモードとの違いに関しては，どう感じましたか。

Matcha選手：
　爆破ミッションモードは，片方が爆破で，もう片方が防御と決まっているじゃないですか。ということは，例えば爆破側の場合，通過しなければならないルートがほぼ決まっているわけで，そこは相手チームにとって絶対に守らねばならない。試合の焦点が決まっていますから，その中で戦術を突き詰めていくゲームモードとなります。その点，ダブル爆破ミッションモードでは，考え方を根っこから変えねばなりません。

Kaminage選手：
　アップデートの実装直後は，ゲームモードは新しいし，対応マップも1種類しかないので，オフライン大会のようなストイックな環境での大一番で採用されるには，時間が掛かるでしょう。でもそれだけに，友達とわいわい騒ぎながら楽しむのにはうってつけのゲームモードだと思いますね。

──実際の試合では，どのあたりがポイントになりそうですか？

Matcha選手：
　ちょっとした隙間から顔だけを出せたり，スナイプしやすいポイントがいくつか見られます。もともと，サドンアタックではスナイパーが強力ですが，このゲームモード・マップの組み合わせだと，さらに猛威を振るうかもしれません。

Kaminage選手：
　とくにアップデート直後は，待ちスナイパーが増えそうなので，それの対抗策は必要ですね。野良サーバーで多人数の試合を行なうと，カオスな展開になりそうです（笑）。

Matcha選手：
　サドンアタックでは，グレネードがうまい人になると，壁の向こうのスナイパーが待ち伏せしている場所にピンポイントで落とせたりするんです。そういった研究をしている人は，このマップでは強いですよ。

──そのほか，プレイヤーに向けてのアドバイスなどはありますか。

Matcha選手：
　プレイしながら「左手が忙しいマップだな」と感じていたのですが，よく見るとこのアパート，細かな障害物が多くて移動そのものが意外と大変だったりします。例えば，障害物から頭1個分だけを出して，しゃがむキーを連打して敵弾を避けたりできるんです。
　あとはヘッドセットに耳をすませていると，自分が2階にいるときに，階下にいる敵の足音を探知できるかもしれません。そのとき，2階の端から1階に降りて敵を倒したりできると気持ちいいでしょうね。そのほかにも，足音を消す必須テクニックの“ゴーストステップ”など，細かな操作方法を練習するのに，このアパートは最適なマップだと思いました。

Kaminage選手：
　FPSって，そいうった細かなテクニックの積み重ねが大切だと思うんです。初心者は最初苦戦するかもしれませんが，このマップで練習すればノウハウを習得しやすいし，その経験はほかのマップでも役立つはずです。ダブル爆破ミッションモードのゲームルールそのものは，爆破ミッションモードを知っていれば意外なほど難しくないですので，初心者の方も気軽にプレイしてほしいですね。


　先に述べたとおり，今回紹介したダブル爆破ミッションモードは，3月26日に実装される予定だ。これは3月上旬から続いてきた“春休み4週連続アップデート”のトリとして実装される形で，一連のアップデートでは「インビジブルモード」の追加などが行なわれている。
　そのほかにも最近のサドンアタックは，“初心者講座”などの新人向けコンテンツを掲載しており，今回のアップデートを機会に，新たに参戦するのもいいだろう。興味を持ったFPSプレイヤーは，公式サイトで詳しい情報をチェックしてみてほしい。

「サドンアタック」公式サイト