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[韓国ゲーム事情#440]写真撮影アクション「Cam Fighter」発表
デジカメ撮影+シューティングゲーム「Cam Fighter」発表(2005/11/28)
Text by Kim Dong Wook特派員
オンラインスナップアクションとカテゴライズされた本作は,最近韓国で増加している「DiCa族」をテーマに,オンラインゲーム化したもの。DiCa族とは,デジタルカメラ(携帯電話内蔵カメラを含む)で撮影した写真を,Webで公開することを楽しむ若い世代を指す,新造語だ。
本作には,NURI TELECOMが開発した3Dエンジンとカートゥーンレンダリング技術が採用されており,キャラクターの動きはアニメーションのように柔らかなものになっている。
世界観は,現代を舞台にファンタジーの要素も加えられた,独特のものだ。
そしてその武器を使い,オンライン上の他プレイヤーを攻撃することで,得点を稼ぐというのが,大まかなゲームの流れだ。
ゲームモードは,アイテムが使用できない「一般戦」,アイテムが使用できる「アイテム戦」,2対2,3対3,4対4で対戦できる「チーム戦」,チームを組んで相手陣営の旗を撮影し特定のポイントまで持って帰る「キャプチャー・ザ・フラッグ戦」という四つ。今後は,決まった時間内に特定のオブジェクトを撮影しなければならない「クエスト」なども追加される予定だ。
本作のゲーム部分の主な特徴は,既存のカジュアルゲーム以上に高い自由度を持っている点,写真撮影の楽しさとシューティングゲームの爽快感を同時に味わえる点であるようだ。
すべてのプレイヤーは,家に相当する「Mini Room」を持つことができ,ここでゲームルームの生成を行える。また,壁紙や家具などのアイテムで飾ったり,プレイヤー同士で訪問して3Dアバターチャットを楽しんだり,手紙(Webベースのテキスト形式ではなく,Mini Roomの前に手紙が置かれるといったグラフィカルな演出が用意されているようだ)を交換したりできるとのこと。
Mini Roomは,Cam Fighterに高い集客力をもたらす非常に強力なコミュニティスペースになりそうだ。
ちなみにNURI TELECOMは,元々はゲームメーカーではなく,IT総合ソリューションや近距離コードレス通信といった,主にB2B(Business to Business)領域で活動してきたIT企業である。だが,2004年末に韓国内で有名なとあるオンラインレースゲームの開発スタッフ達を迎え入れ,Cam Fighterの開発を行っているという。
Bang Sang Hoon開発室長によると,「Mini Roomは,Gravityの『Stylia』におけるロビーの概念と同じようなものだと言ってもいいでしょう。私達はMini Roomをゲートウェイとして活用し,今後はキャラクターが連動する数多くのカジュアルゲームを持続的に追加していくつもりです。現在は,Cam Fighter以外にももう一つの自社開発タイトルを,2006年下半期頃に投入するべく準備中です」とのこと。
プロジェクトが予定どおりに進行し,多くのプレイヤー達からの支持を得られれば,Styliaを脅かす存在になるかもしれない。
また,同社のCho Song Man社長は本作の日本サービスについて,「企画初期段階からMMORPG的な要素は徹底的に排除し,冒険的であっても,新しい概念のオンラインゲームを作ろうとしてきました。デジカメを使った撮影文化は,最近韓国でブームを迎えていますが,日本ではより普及していると思っています。また,日本のプレイヤーは,新しいコンセプトのゲームを受け入れる能力に優れているとも考えています。可能であれば,韓国でのサービスと同時に,日本市場でも展開したいです」との強い意欲を見せてくれた。
本作のサービススケジュールは,2004年11月26日から30日まで第1次クローズドβテストを実施し,12月中には第2次クローズドβテストを行う予定となっている。その後は,クローズドβテストの結果を受けて決めるようだ。
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