Prime Note Galleria QF560 BTO標準構成価格:12万9980円(※税込,2011年8月27日現在) →ドスパラの直販サイトで購入する
美麗なグラフィックスと,フリーターゲッティングシステムとで,高い注目を集めている3D MMORPG,
「TERA The Exiled Realm of Arborea」 (以下,TERA)。2011年8月18日の正式サービス開始以降,がっつりプレイ中という人も多いことだろう。ただ,GPUに「GeForce 8800 GT」,CPUに「Core 2 Duo E6750/2.66GHz」以上をそれぞれ要求するという,3Dオンラインゲームとしてはかなり高めの仕様だけに,いざプレイを始めてみると,手元のPCでは性能的につらかったというケースもけっこうあるように推測される。
その場合,まずデスクトップPCの買い換えを軸に,PCのアップグレードを検討することになるはずだが,
「性能的に問題がないのであれば,ノートPCのほうがいい」 という人も,最近では少なくないのではなかろうか。デスクトップPCの場合,どうしてもプレイする場所が固定されるが,ノートPCなら,自室だけでなく,リビングや寝室でもプレイできるからだ。とくにMMORPGの場合,ギルドメンバーとの約束などで定期的にログインする必要があるだけに,「ネットワーク環境さえあればどこからでもログインできる」というのは,意外と重要なポイントだったりする。
では実際のところ,今日(こんにち)のゲーム用ノートPC,とくに,TERAの推奨認定を受けるようなPCだと,どの程度快適にプレイできるのだろうか。今回は,サードウェーブがPCショップ「ドスパラ」で販売しているTERA推奨ノートPC
「Prime Note Galleria TERA推奨モデル QF560」 (以下,Galleria QF560)を使って,ゲーマーが一番知りたいところをチェックしてみたい。
大きめの筐体で,性能だけでなく拡張性も確保
キーボードとタッチパッドのデキが意外に(!?)良好
本体側面から。なかなか重厚感がある。ちなみに本体重量は約3.5kg
今回入手したのはGalleria QF560のBTO標準構成モデルだが,15.6インチ,解像度1920×1080ドットで,光沢加工された液晶パネルを採用する本体のサイズは395.4(W)×267.7(D)×55.6(H)mm。底面積は一般的な15.6インチクラスのノートPCと比べるとやや広く,しかも厚さはかなりあるといっていいレベルにある。端的に述べて,大きい。
本体底面には大きなカバーがあり,ネジを緩め,底面中央付近の窪みに指を引っかけるようにしていけば,比較的簡単に取り外せる
なぜここまで大きめの筐体なのか。それは,Galleria QF560が,3Dゲームをプレイできる「メインPC」として,拡張性を最大限確保しているからだ。ユーザーレベルでの構成部品変更はメーカー保証外の行為であり,変更したことによって何かトラブルが発生しても,筆者,4Gamer編集部,そしてドスパラはいっさい責任を負わないので注意してほしいが,それでも,底面の保護パネルを開けると,
追加の2.5インチドライブベイや,追加のSO-DIMMスロット2基へ簡単にアクセスできるようになっている のは,極めて重要といえる。
カバーを外した底面。向かって右側にぽっかりと空いているのがセカンダリの2.5インチストレージデバイス用スロット,その左(というか写真中央部)に2基並ぶのが追加のSO-DIMMスロットだ
こちらは参考までに,底面のカバーを外した状態でキーボード上部のカバーを外し,さらにキーボードも取り外したところ。キーボードの下にSO-DIMMスロット×2があり,BTO標準構成のメモリモジュールが差さっている
ドスパラのGalleria QF560販売ページ より。ストレージは最大2台,メインメモリ容量は最大16GBを選択できる
CPU部から2本,GPU部から3本のヒートパイプがそれぞれ専用の放熱フィン部へと伸び,そこに大型の排気ファンが設けられている
実際,
ドスパラの販売ページ でも,セカンダリのHDDを追加したり,そのついでにプライマリをHDDからSSDへ変更したりできるうえ,メインメモリ容量も4GB×4の最大16GBを選択可能。だが,仮に予算の都合からひとまずBTO標準構成で入手したとしても,自己責任を覚悟するなら,後からでも拡張できる。これはノートPCを長く使っていくうえで見逃せないポイントである。
また,筐体の厚みを利用し,大型のファンを搭載できているのも,Galleria QF560の強みだ。本機では,GPUが「GeForce GTX 560M」に固定され,CPUはBTO標準構成だと4コア8スレッド動作の「Core i7-2720QM/2.20GHz」が搭載されるが,それらの発熱は,計5本のヒートパイプで放熱フィンへと運ばれ,60mm角相当(15mm厚)のファンで,それぞれ筐体外へ排出される仕掛けになっている。このパワフルな冷却機構のおかげで,ゲーム中,熱がキーボード部へ伝わってくるような心配は無用だ。
内蔵されるGeForce GTX 560M搭載MXM。同GPUの192基というCUDA Core数は,TERAの推奨スペックが要求するGeForce 8800 GTの同112基を大きく上回っている。なお,グラフィックスメモリ容量は1.5GBだ
大型クーラーを取り外して,横から覗き込むようにしたカット。実測60mm角&15mm厚のシロッコファンによって,CPUとGPUの熱は速やかに筐体外へと排気される仕掛けである。もちろんファン回転数は負荷に応じた自動制御
[W/A/S/D]の色分けが目を引く日本語フルキーボード。電源ボタンの右に並んだボタンは,左側が液晶パネル部に内蔵されたWebカメラのオン/オフ用,右は[Windows]キーのオフ/オン用だ。Webカメラはオン,[Windows]キーはオフのときにそれぞれ青色LEDが点灯する
キーボードの話が出たので続けると,キー配列は10キー付きの日本語で,キーとキーとの間に隙間が設けられた,いわゆるアイソレート仕様。ロールオーバーに関してこれといった情報はないのだが,4Gamer独自のキーチェッカ「4Gamer Keyboard Checker」(Version 1.0β)で確認すると,色分けされた[W/A/S/D]キー周辺のみ,組み合わせ次第で3〜7キーが認識されるのを確認できている。
TERAの場合,(標準では)[W/A/S/D]キーを中心に,周囲のキーもいろいろ使うことになるが,そういうときに「押したキーが認識されない」という可能性がある程度軽減されるのは,地味にありがたい。
また,これはゲームとはあまり関係ないのだが,タッチパッドの感度もなかなか良好だ。正直,ゲーマー向けノートPCのタッチパッドは「一応付けておきますけど,皆さんマウス使うでしょうから感度とか適当ですよ」というのが多く,ちょっとしたWindows操作でも辟易させられることが少なくない。しかし,Galleria QF560であれば,日常作業くらいならマウスなしでもこなせてしまう印象なのである。もちろん,これでTERAもプレイできる,なんてことを言うつもりはないが,こういうところまでしっかり作ってあるのは好感が持てる。
インタフェース類は本体両サイドと背面に散っている。向かって左側は奥からUSB 3.0×2,マルチカードリーダー,USB 2.0×1。右は奥にDVDスーパーマルチドライブを内蔵し,その手前にUSB 2.0×1,アナログサウンド入出力(ライン入力,ライン出力,マイク入力,ヘッドフォン出力のミニピン各1)が並ぶ構成だ
左は本体背面のカット。ACアダプタ用端子のほか,1000BASE-T LAN,アナログRGB(D-Sub 15ピン),eSATA,HDMIが用意される。右に示した本体前面はLEDインジケータのみで,インタフェースはなし。左右両端のスリットはダミーで,スピーカーではない
5人パーティで前衛&後衛の快適度をテスト
ムービーで理解するGalleria QF560の実力
NHN Japanの会議室に,Galleria QF560 2台を筆頭として,5台のPrime Galleriaを持ち込んだ。ご協力いただいたNHN Japanさん,ありがとうございます
では,このGalleria QF560を使うと,どういうグラフィックス設定でTERAを快適にプレイできるのか。今回は,2台のGalleria QF560を,別途用意したデスクトップ版Prime Galleria 3台ともどもNHN Japanへ持ち込んで,テストサーバーへ接続し,5人パーティでプレイすることにした。
テストサーバーに接続したのは2011年8月11日のことで,テストサーバーの状況は基本的に,βテスト用サーバーと同じ。PCにかかるグラフィックスやシステムの負荷は,一般プレイヤーが接続するサーバーとまったく同じだ。
異なるのは基本的にネットワーク負荷だけなので,「テストサーバーだから性能テストの参考にならない」なんてことはない。この点は誤解なきよう,あらかじめお断りしておきたい。
というわけで,今回のパーティはランサー,スレイヤー,プリースト,ソーサラー,アーチャーという構成である。いずれも今回のテストのために用意したキャラで,レベルは37だ。筆者がスレイヤー,同行した4GamerスタッフがプリーストをそれぞれGalleria QF560上で担当し,残りはNHN Japan,そしてドスパラのスタッフに担当をお願いしている。
なお,先ほどBTO標準構成のままと述べたが,念のため示しておくと,入手したGalleria QF560のスペックは下に示す
表 のとおりだ。
※期間限定
さて,今回のテストにあたっては,インスタンス「邪教徒の神殿」内と,同インスタンスの“入り口”に近いフィールドの2か所でパーティプレイをすることとし,前提条件として,TERAの美しいグラフィックスを堪能すべく,グラフィックスオプションはいずれも最高設定とした。そのうえで,パネル解像度たる1920×1080ドットを起点とし,安定的にプレイアブルなフレームレートが出せるところを探っていくという流れになる。
Galleria QF560では,キーボード上部に2chスピーカー,底面にサブウーファを搭載する2.1ch仕様になっている。音質は破綻がなく,ノートPC内蔵のものとしては及第点を与えられる完成度だ
で,結果はどうだったか。
Galleria QF560では,1280×720ドットが,すべてのグラフィックスオプションを最高に設定した状態で問題なくプレイできる解像度だった。
フレームレートを確認しながらプレイしたところ,フィールドでは,ほぼ60fps“貼り付き”。戦闘中だと,Mob(敵モンスター)の描画負荷がかかるため,さすがにフレームレートは下がり気味になるが,それでも3Dオンラインゲームにおいてプレイアブルかどうかの大きな指針となる平均30fpsはほぼ維持されており,少なくとも,プレイしていて支障が出ることはまったくなかった。
……と,テキストで説明しても分かりづらいと思うので,Galleria QF560上で撮影したプレイムービーを見てもらうことにしよう。
今回は,TERAがインストールされたHDDに必要以上の負荷を与えないよう,USB 3.0接続の外付け3.5インチHDDをGalleria QF560と接続したうえで,この外付けHDDにムービーを書き込むよう設定したキャプチャソフト「Dxtory」から“録画”することにしている。
下に2つ示したのは,上がインスタンス内,下がフィールドで,2台のGalleria QF560でプレイした内容をそれぞれまとめたものだ。「フレームレートが落ちたところはカット」といったことはせずに,なるべくさまざまな局面を見てもらうべく編集してあるが,ここで言えることは,「乱戦だと,Mobとの距離が近くなる前衛職で,30fpsを下回るケースがあるものの,プレイの快適さは損なわれていない」ことと,「乱戦でも後衛職ならフレームレートの低下が生じておらず,乱戦以外では前衛,後衛ともまったくもって快適である」ことの2つである。その点を意識しながら再生してみてほしい。
※ムービーファイルへのリンク
※ムービーファイルへのリンク
3D性能,拡張性ともに優れ,正直「安い」
メインPCとして長く使えるノートPCだ
以上,Galleria QF560をチェックしてきたが,TERAをプレイするためのPCとして,「ノートPCだから」という妥協が不要なことは,十分に理解してもらえたのではないかと思う。
Galleria QF560なら,解像度1280×720ドットで,すべてのグラフィックス設定を最大に指定しても,満足にプレイできるだけのフレームレートが得られる のだ。
また,ストレージやメインメモリ周りの拡張性が確保されていることも重要な要素といえる。「せっかくPCを買うなら,長く使いたい」というニーズに対し,購入時,そして購入後にも,
「体感速度を大きく左右するストレージやメインメモリ周りに手を入れられる」 といった形で応えられるのは,やはり大きい。
そして,何よりも注目したいのが,それらスペックや,キーボード&タッチパッドの完成度が高いレベルでまとまっていながら,BTO標準構成価格――今回テストした構成そのままだ――は12万9980円(税込,2011年8月27日現在)なのである。
しかも,いままであえて述べてこなかったが,下に示したリンクからドスパラの直販サイトへ飛んで購入すると,それだけで
3000円引き になるという,
4Gamer限定キャンペーンも開催中(※9月19日までの期間限定) と,買い得感はすこぶる高い。
「TERAをプレイできるPCが欲しい。できれば場所を取らず,どこからでもゲームへログインできるノートPCがいい。もちろん安価なほうがうれしいに決まってる」というワガママな人に,Galleria QF560はうってつけの存在だ。