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[E3 2007#03]NCsoftの次期主力MMORPG「Aion」,CBT直前というタイミングで見られたのは?
確かに韓国や日本でこそ「Aion」の注目度は高いが,アメリカでは,まだまだこれからのタイトルだ。冒頭に書いたようにミーティングスペースでAionを見せてもらったものの,海外のメディアとの合同の場で,「そもそもAionとはどんなゲームなのか」という基本的な部分を主に紹介してもらうだけで,時間いっぱいとなってしまった。
そのため,Aionの情報を追い続けているコアなファンには物足りないかもしれないが,今回初めて分かった情報も織り交ぜながら,E3での本作紹介をお伝えしよう。
ちょっと驚いたのが,この世界は大きく上下に分かれている……のはいいとして,上側が魔族,下側が天族の領域だったこと。“天族”という日本語訳のイメージでは,こちらが上のような気がするが,実際には逆なのだ。デモンストレーションを行ってくれたNCsoftのQuality Assurance Lead,Brian Knox氏によると,この二つの世界は相対して位置している……つまり上側である魔族の世界は下を向いている。光は上から当たっているため,上を向いている天族の世界は明るく,下を向いている魔族の世界は暗いというわけだ(ちなみに光が当たる割合は,8対2とのこと)。
もう一つ特徴といえるのが,天族,魔族にかかわらず,背中に生えた羽(出し入れできるようだが)で,自由に空が飛べること。単なる移動手段ではなく,空を飛びながらの戦闘も可能で,垂直方向への移動を戦略的に使うことも可能という。そういえば,これまで4Gamerでは「どうすれば空を飛べるようになるか」について触れていなかった気がするが,これについては,「レベルが10になれば誰でも飛べる」(Knox氏)とのこと。もちろんこの点について,魔族と天族の間に違いはない(ちなみにこの2族,システム的な違いはほとんどないそうだ)。
G★2006の記事では,クラスの数は8個だとしていたが,これは転職後のクラス数とのこと。これまでの展示で公開されていたファイター,レンジャー,ウィザード,プリーストの四つは基本職で,成長することで,さらに2職ずつに分かれるという。
G★2006の記事といえば,ストーリーの合間にイベントムービー(カットシーン)が挿入されることをお伝えしたが,多少変更があったのでお伝えしておこう。実際に一つイベントムービーを見せてもらったのだが,その1分くらいの間,テキストにせよ音声にせよ,一切セリフのたぐいが出てこないのだ。Knox氏は,セリフがあったところで,プレイヤーはかちかちクリックするだけだと指摘。ムードを盛り上げるためのカットシーンなのだから,余計なセリフは入れず,分かりやすい映像を挿入するだけにした,とのこと。
残念ながら具体的な数字は教えてもらえなかったが,このカットシーンは「非常にたくさん用意している」(Knox氏)そうである。
CryEngine(「Crysis」に使われている2.0ではなく,「Far Cry」に使われた世代)で描かれた世界は,スクリーンショットや以前掲載したムービーを見てのとおり,実に魅惑的。残念ながら今回のデモでは撮影が許可されなかったが,空を飛ぶ魚や,歩くキノコがいるなど,幻想的な世界が美しく表現されていた。キャラクターがやや無表情なのが少し気になったが,第一次クローズドβテストさえまだ行われていない本作,このあたりは今後に期待しよう。
音楽もやはり幻想的で,日本や韓国で活躍しているアーティスト 梁邦彦さんが,作曲家の一人として参加しているとのことだ。
とまぁ,おさらいも兼ねてCBT直前となる本作の現状を示してみたが,やはり気になるのは,サービススケジュール。韓国では,6月末に“F&F”(Friends and Family)テストが,学生などをソウルに招いて実施され,さらに7月31日からは,2000人規模の第一次クローズドβテストが行われることが決まっている。
アメリカで行われているデモンストレーションだということは重々承知したうえで,日本でのサービス予定を聞いてみたところ,案の定,「ごめん,それは俺には分からない」というお返事。こちらは,エヌ・シー・ジャパンからの発表に期待しよう。
ところでこれは余談だが,Brianは,Aionのことを「PvPに特化したMMORPG」と呼ぶのは,あまり好きではないと話していた。Brianとしては,むしろストーリー性の高さに注目してほしいというのだ。リネージュでノウハウを溜めまくったNCsoftの新作だけあり,確かにPvPはかなりしっかりと作り込まれているようだが,それ以外の部分も,決しておろそかにはされていないようである。グラフィックスは好みだけど,PvPはちょっと……という人も,本作に注目しておいたほうがよさそうだ。(Iwahama)
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- 関連タイトル:
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Richard Garriott's Tabula Rasa
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